採集履歴

“2003年 ヒラタを訪ねて○千里?” 編(1)



03.05.17
(Sat) 雨〜晴れ River 「この子ノコの子…by相棒」 
                                                                                                  

 AM6:30、耳元で目覚まし時計が鳴り響く! う〜ん、朝がやって来たみたい… 眠い目をこすりながらシャッター(雨戸)を開けてみると…ややや!雨ではないか!しかも物凄い勢いで降っており暫くはやみそうな気配がない…(T。T) そんなはずはないぞよと慌ててTVをつけてみれば、どうやら昨日の予報通りには行かなくとも昼には雨は上がるらしい☆ よかったぁ…ビックリさせるなよなぁ〜目覚まし時計よりも数倍驚いたぞよ(^-^; 何を隠そう今日は楽しい×2採集日なのである♪
 さてさて、天候が保証されれば俄然やる気満々だ!眠気も吹っ飛んだ事だしテンション上げて行こう!早速トレして、朝ドラ「こころ」chanをチェックしながら(勇作さんが遭難してしても〜た!)、朝飯食べて、洗濯して、ついでに本日、☆になられたルリ♀のてん足までやって、何だかんだと11:00に家を出た…(^-^;
 今日も同行者は相棒。 彼の家に到着したのは13:00であった。 さぁ、どこへ行こう??? 相談の結果、ここの所、採集種・採集場所がマンネリ化しているということで、少々気分を変えて 「今日はおじいさんが芝刈りしている方面へは向かわず、おばあさんが洗濯している方面へ向かおう(相棒)!」 という事になった。 気になる山を散策編(3)はお休みして、今日は地元県では採集難易度A級のヒラタクワガタを狙ってみようと思う。
 ヒラタクワガタは基本的には西日本に多く分布し、東関東での採集報告は希である。 暖かい潮風が吹く海沿いの林や、柳の洞、およびそれらが生える河川敷の流木溜まり、平野部〜中高地のいわゆるクヌギ、コナラなどが生い茂る雑木林の他、極論では小型種が狙えるような標高に達しても採集が可能だと言われている。 この様に生息圏は幅広いが、だからといってそう簡単にはいかないのがヒラタクワガタだ。 どうやら彼らの住処には更に具体的な“好み”があるらしい。 恥ずかしい話、採集経験が未熟な我々にはその好みを見極められる程の能力が備わっていない…よって情報には頼らず、もっともっと自らの脚で歩き回って勉強する必要性があるであろう…。 とにかく我が出身県でのヒラタクワガタの採集例は非常に少ない。 知っている限りでは、クワガタ採集の猛者として全国的に知られる幾人かの先輩方がごくまれに確認しているぐらいである。 多分オオクワガタよりも生息数は薄いであろう(オオクワを採った事もないのだけれど…苦笑)。 だからこそやりがいがあるというもの…今日は先の長〜い旅路への布石作りに行っときましょう☆

〜 河川敷にどっぷり 〜


 相棒の棲息圏でもある、とある河川敷へ到着・笑。
ここは湿度が高く、砂地であるため地熱が保温されやすい。
また一帯に生える柳は、クワガタムシが自ら傷を付けて樹液を出す事ができるし、
洞ができやすく隠れ家を沢山提供している。
それだけクワガタが棲息するのには申し分のない環境なのである。

 夏が近づいてきたせいか、緑や昆虫たちが大分活気づいてきているようだ。
林の中は下草がボウボウだ。 しかし今ならまだ楽勝で侵入できる。 夏になったらとてもじゃないが不可能であろう。
全盛期の「アシ」や「ススキ」の背丈、およびその両、密集度たるや想像を絶する物がある…。
よって今のうちに地面から顔を出す、流木を中心とした腐材を要チェックだ☆


雨は上がりましたね♪ 柳が見えてきました。

下草ボウボウ…!? いやいや、まだ可愛いものです…(^-^;

   幼虫→蛹→成虫…ナナホシの3変化☆ 
※実は小学生の頃、このナナホシテントウとナミテントウの飼育を試みましたが、双方、幼虫成虫共に一日に数百匹の
アブラムシを食べるため、その準備に追いつけず、1週間と持たずに挫折しました。 頑張ったんだけどねぇ…(^-^;


 この河川敷には腐材がいくらでも転がっている。
そしてそれらには殆どの確率でドルクスの産卵マークが付いている。
十中八九コクワちゃんだ。
答え合わせなどたやすいものだ。 一刀入れただけであっさりと…


 コクワちゃんちの幼虫の、1/∞ 匹

 コクワちゃん♀


…と言った具合に赤ちゃんから親まで、コクワちゃんがうじゃうじゃ出てくる(^-^;
どれぐらい沢山いるかって、表現するのは難しいが
1時間で200匹捕獲せよ…という任務が下されたとしても、楽にこなせるであろう。
(実際にそんな無駄な事はやらないけれど・笑)
百中九十九、99%コクワちゃんと言っても過言ではない。

 その他にもオサムシ、ゴミムシ、ヒメマイマイなどがとてつもなく沢山出てきた。


 るどるふさん、これはカタビロオサムシ系でしょうか!?


 さて、ヒラタを捜そう!
コクワちゃん以外のクワガタは、基本的に地中に埋もれた材の中に潜んでいる。
よって鉈で材を削る前に、スコップで土を掘る事が実は最初の仕事となる。
今回は感じの良い腐った樹根部の周囲を掘り下げ、根食いのヒラタを探す事にした。

 さぁ掘れた、準備完了! 早速腐った根の部分を削り始めた。 まだちょっと堅い。
結果は…!?
削れど削れどノコノコノコノコ…のオンパレード!
う〜む…。
しかしコクワちゃんの幼虫よりも一回り大きいし、頭の色が濃いオレンジ色で充分に格好いいな☆
その後も肝心なヒラタはテンで出てこなかったが、
しばらく小型種ばかり見ていたせいか、相棒共々これはこれで楽しんでしまった♪
最終的には出した分だけ20頭程のノコノコを千葉に持ち帰って飼育してみる事にした・笑!


沢山出てきたノコノコ幼虫です。

幼少期から牙が鋭い赤ちゃんです。 ※2003.10追記 : 小振りですがノコノコ♂の成長の跡です☆


DigDugの跡はこんな感じです。 ここはノコノコのおうちでした。


〜 タイムアップ 〜


 たいして掘って削っていたとは思わなかったが
いつの間にか日が沈みかけていた。
気が付けばシャツもびしょ濡れである…それだけ夢中になっていたのであろう。
とても素晴らしい事ではないか☆ ( → なぁ相棒よ? )
最後に河の畔へ出てちょいと涼んで行こうか。
すると…


ゲッ!


…過去に人気があったようで、かなり異様に感じる場所に遭遇してしまった(^-^;
ビックリさせるなよな〜。
釣りでもしてたんかい?
だったらゴミぐらい持って帰れや!

 う〜む、どんどん日も暮れて行くし、腹も減ったので帰ろうか?
「帰っぺ〜(相棒)。」


汗びっしょりッッ!そろそろ帰りませう。


 その後、相棒邸のご近所にあるボンビーな我々にとってはかなりお勧めの定食屋さんに案内してもらった。
なるほど、1食500円とは思えないかなりのボリュームだ! ビックリである。
私は肉野菜炒め定食、相棒はお決まりのとんかつ定食を注文してあっと言う間にたいらげた♪

残念ながら今日は目的(ヒラタクワガタの採集)を達成する事ができなかったが
まぁ、1発目のジャブはこんなものでしょうて。
充分に満足のいく採集であった♪

これで500円なら安いもんでしょ(相棒)? 満足じゃ(私)♪



〜 後記 〜

 河川敷での滞在時間は5時間程…たったのこれだけじゃ「ヒラタ」の「ヒ」の字も出てこなくて当然ですな(^-^;
しかし採集方法は間違っていなかった筈だから
今後も懲りずに「地元の」ヒラタを探して歩こう☆
ただし、これからの河川敷はどんどん下草が伸びて侵入不可能になってしまうから
暫くここでの採集は休憩になるかなぁ?
兎にも角にも最初で最後にしたくはないものだね。
長丁場となりそうだが、 あまり早く解決してしまってもつまらんし
いつしか彼らの “ 好み ” が分かるようになるまで
のんびりとお勉強して行きましょう!
(明日は日曜だ。 再び山へ登ってみようか…!? > 相棒)

〜結果(持ち帰り)〜

ノコノコ幼虫×20



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