採集履歴

“2003年 師走” 編(3)



03.12.14
(Sun) 晴れ Mt 「デジカメ買って、裏山へ…〆1」 
                                                                                                  

 著しく気温が低い夏を過ごした2003年も、残す所あとわずかである…。
今年もクワガタを始め種々のムシを求めて、楽しく、そして幾度となく県内を歩き回った訳だが
これから最後の締めくくりとして、高山へ、そして河川敷へもう1度ずつ足を運んでおきたいと思う。

何故その2つかと言えば、理由は簡単で
県内では、オオクワよりも採集が困難であると言われる
ヒメオオ、ヒラタの両ドルクス、それぞれが棲んでいるフィールドを選んだまでの事だ。

しかし、だからと言って
「ヒメオオ!ヒメオオ!」 「ヒラタ!ヒラタ!」
と言いながら、目くじらを立てて貪欲に追い求める気持ちは全くない。
私にとってこの2種は、地元で、いつの日にか出逢えればそれでいい…
そんな遠い存在であって欲しいクワガタである。

現地に赴き、のんびりムシ採りをしているさなか
「この土地のどこかに、彼らも息づいているんだな…」
時々ふとそんな事を考えると
たかがムシ採りなのに
心の底から熱い物がこみ上げてくる…
う〜ん…格好良く言えば、男のロマンかもしれない。
それ故、そう簡単に県外の多産地には飛びつきたくないのだ…。

だから、今年の〆に、もう一度ずつ、そんな神聖な場所へ行っておきたいのである。

「今年もお世話になりました…」
そんな感謝の気持ちを持って、先ずは山へ行こう。

私にとっては、想い入れの深いあっちの方である。
昨年に引き続き、今回は“師走編”の第3回目だ。


〜 デジカメ購入 〜


 出発して間もなく
ガソリンスタンドで給油中に、相棒がデジカメを忘れた事に気付いた。
あちゃ〜、弱ったね…(^-^;
せっかく景色のいい山へ行くのに
デジカメがないのは辛いぞ…。

そんな訳で、急遽私がデジカメを購入する事にした。
実は現在、私が所有しているデジカメは、相棒の所で夜間撮影専用機として有効に活用して貰っているので
もう一台あってもいいなぁ…と思っていた所なのである。
最近のデジカメは性能が高まる一方、随分安くなった事だしね☆

ガスの精算後、スタンドの兄ちゃんに最寄りの電機屋さんを紹介して貰って
あっさり安めのものを選んで購入してしまった♪



〜 裏山へ 〜


 数時間移動して、裏山へ到着した…13:15。
ここへ来るのは、初めてではない。

春先、この付近から一気に山道を突き進んで
泣きを見たっけなぁ…(^-^;
脱出するのが一苦労だった。
そして、随分標高を落とした所(多分500m以下)で、ルリを確認した事には
ビックリだった。

話を元に戻そう…
さっそく、新しいデジカメで付近の様子を撮影…標高は、900mぐらいだろうか?
しかし、撮影する人間の腕(性能)だけは向上できないものだ…(^-^;


今日はこんな所で遊んで行きます…。


山頂付近と比べれば、ブナの数は少ない。
当然ヒメオオの密度は低いだろう。
ぶっちゃけ0の可能性が高い・笑。

たま〜に、立派な巨木も生えている。


よく見れば、小っちゃく相棒が見えます…。


 春先に見た立枯れは、未だ手付かずのままであった。
本日もチョビッツ削ってみると
前回同様、オニルリの幼虫が確認できた。


左の立枯れにはオニルリが入っている模様です。


前回、ツヤハダを確認した谷底付近から見付けた白枯材からは
コクワちゃんの蛹が出てきた。
考えてみれば、この辺でアカアシを確認した事がない…
と言う事は、やっぱりヒメオオも薄いかもね・笑


コクワちゃんの♀です…。



〜 山頂付近へ 〜


 夢中になっていると時間はあっと言う間に過ぎ行く物…
今日は一頭も成虫を見ていないので
暗くなる寸前に、何となくルリを確実に見る事ができる山頂付近へ向かった…。

そして、乾燥した立枯れの表面から
相棒が幼虫、♂、♀、を一頭ずつ手崩しで確認した。
本当にあっさり見付けられる。
そう言ってられるうちが花かしら…??

もう真っ暗だったが、どうにか撮影…。
極小なので、目の前にいるにも関わらず、レンズを通すと直ぐに見失ってしまう…(^-^;

♀は、自分のウ○チと仲良くしていた☆


ルリクワガタBABYです…。

ルリクワガタ♂(Platycerus delicatulus delicatulus

ルリクワガタ♀(Platycerus delicatulus delicatulus



〜 帰ろう 〜


 16:50、すっかり陽が落ちてしまった。
例によって、明日は千葉で仕事なのでこの辺で引き上げよう。

とても長い帰路は、荒木一郎(知ってますか?)の「潮騒の町」を鳴らして
しんみり?ケラケラ?しながら移動した。
「ここは〜…潮騒の町〜タラ・タ・タ・タ・タ、タラ・タ・タ♪」

わずか、4時間にも満たないひとときであったが、充分に満足できたという事だ・笑♪



〜 後記 〜

今日は、特に決まったターゲットも定めず
今年最後の“山”へ行った。
人っ子一人いない自然の中で、とても気持ちが良かった。

ヒメオオの事は…!?

う〜む、何と言えばいいのだろうか…
「機が訪れたら」、「気持ちで採りに行かねばならない」のだろうが
それは必然的であって欲しい。
なぜなら、私にとって「感動を迎えるとき」なのだから。
その時まで、今はのんびり構えていたい。

とりあえず、故郷の山に感謝しよう。
「一年間、色々と楽しませて頂き、ありがとうございました。」


〜 主な確認種 〜

●クワガタムシ科
 
ルリクワガタ11




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