採集履歴
“2004年 お友達とお出かけ” 編(2)
04.07.30 (Fri) Hill〜Mt 「夏休みの自由研究」 |
今日は、2週間程前からの約束で 私がお世話になっている 職場の先生の息子さん(Sくん:高校1年生)のリクエストに応え クワガタを探しに行く事になった。 コクワちゃんすら望めない船橋市某所に住んでいるSくんによれば 自然下におけるクワガタの生態写真を撮りためて 採集記を書き それを、夏休みの自由研究として提出したいとの事。 それは素晴らしい提案だと思い、お付き合いさせていただく事にしたのである。 |
〜 目標設定 〜
今回向かおうと決めていたポイントに、最寄りの駅でSくんと合流。
今日はヨロシク〜☆
車を走らせながら、少しずつ本日の豊富などを聞かせて頂いた。
好きなクワガタは?
と尋ねると
オオクワ、ヒラタだそうな...。
なるほど
国産クワガタの王道、やはり人気があるねぇ〜。
しかし、その辺はちょっと夜○時までという制限時間内では
仕留められる可能性が極めて薄い。
(然るべきポイントまで出むいたとしても、それはちょっと厳しい...)
また、その他にあがったムシは、タガメ、スズメバチ...etc
クワガタに限らず昆虫の王道は、やはり人気がある様だった。
よって最終的には、タガメを採って帰る事を目標に設定。
それならお手の物である。
〜 クワガタ観察 〜
Sくんによれば、行きつけのショップの店員さんから
「ミヤマクワガタの♀は、貴重な存在である」 と聞かされていたそうなので
それは是非見せてあげたいと思い
まずは、この時期なら24時間確実にいる場所へ立ち寄ってみる事にした。
ほら、グッドタイミング!
クヌギの樹液に群がる
極小ス〜ジ〜♂、ミヤップ♀、極小ス〜ジ〜♂、コメツキ、カナブン...。
ミヤマクワガタとスジクワガタは、生息環境が概ね一致しています。
ミヤマクワガタ(Lucanus maculife
moratus:MOTSCHULSKY,
1861):♀
さて、次はどこへ行こう?
せっかくの自由研究なので
標高、樹種によって、どのようなクワガタがつくのか...??
その紹介を念頭に置きながら
本日回る道のりのプランを立ててみた。
しかし、突如降り出したるは猛烈な雨...。
今日は晴れ間が見えたり、雨が落ちたりと不安定な空模様だった。
うぉ〜!雨ですなぁ...。
暫く走っていくと
良く訪れているポイント「水浸し」の近くを通ったので
そこに生えている、樹液滴り落ちるニレの樹にチェックを入れてみる事にした...。
ん!?
チェックの前に、樹の下、濡れたアスファルト上を見れば
何やら、ジタバタと動めいているぞ!?
それも、一つや二つじゃない...。
ありゃりゃ〜、全て腸をカラスに喰われてしまったクワカブであった。
これも宿命なり...。
カラスは利口なので、餌場だけでなく
甲虫のどこがウマいのか、ちゃんと知っている。
腸を失った、ノコノコの♂...。
しかしながら非常に元気で、後程力強く挟まれてしまいました...(^-^;
この他にも幾つか落ちてたんですよ...(^-^;
で、樹上の方には中歯のノコノコ♂♀、ミヤップ♀などがついていた。
その他には、スズメバチが多数。
近頃Sくんは、ショップでかなりの高額で売られていたというスズメバチに
相当魅せられているそうだ。
スズメバチの、危険信号を発するかの様なオレンジと黒の配色に加え
その独特なフォルムは、蜂の王様らしく、確かに私も格好いいと思う。
しかし、そのショップで付けられていたという○十万円という値札は
きっと冗談でつけられたものだろう。
うんざりする程たくさんいるムシなので
本当にそんな額で売れるなら、今頃私は大金持ちである...(^-^;
続いて通りがかった
ポイント「ダムヤナギ」では、高所にノコノコが2♂。
ここでは五体満足な完全体。
ヤナギにもクワガタがつく光景を見せたかったのだが
この時Sくんの気持ちは、スズメバチになっていた模様...。
う〜む、弱ったなぁ...(^ ^ゞ
よ〜っく見ると...
ノコギリクワガタ(Prosopocoilus inclinatus:MOTSCHULSKY,
1857):♂
しかし、その次のポイント「ガラスクヌギ」では、洞の中にドルクスの足を見付け
オオクワではないか!?
と目を輝かせ始めた☆
そう来なくては!
〜 休憩 〜
ポイント「ガラス」から降りた所で
コンビニ休憩。
そろそろお昼を... と思ったのだが
私の山道におけるジグザク運転が相当無謀だったらしく
Sくんにはちょっと抵抗があったらしい。
ごめんね〜。。。
いつものノリで、つい...(^ ^ゞ
と、いう訳でしばらく休憩。
考えてみれば、私が助手席に乗せた相手は、大抵口を揃えて
「怖い」と言う。
気を付けなければ...。
さぁ、落ち着いた所で
食べられる時に、お昼をしっかりとっておこう。
コンビニの食事で申し訳ないが、ちょっとつきあってね☆
私はおにぎり、Sくんは冷たいものがいいそうなので冷やしそばにした☆
そしてデザートには、夏らしく2人でアイスクリームを食べた♪
では、エネルゲンを補給をしたところでムシ採りの続きと行こう。
安全運転で行くぞ!
〜 再開 〜
今度は山へ。
長い道のりを、のんびりとドライブして行く途中では
Sくんの趣味や、学校の友達、野球部の事など、色々な話を聞かせて頂いた。
さぁ、随分標高が上がってきたぞ!
800m前後であろうか...
湿地帯に群生する、山地性のヤナギにつくクワガタの姿も
是非見ておくといいよ。
ほら、いる!
さて、どこにいるでしょうか???
結構大きなノコノコの様です...。
クワガタの写真をある程度
撮り終えた所で
今度はSくんに、トランクに積んであった捕虫網を手渡した。
するとすぐに
「捕まえたっ!」
との声。
早いね〜!
どれどれ、何が採れたのかなぁ??
網を持って周囲の散策開始です。
「捕まえたっ!」
お〜!オニヤンマではないかい。
さすが野球部、スイングが速い!?
オニヤンマも、やはりトンボの王様だ。
「でかい」事は
ムシを評価するための重要なカテゴリーの様である。
因みにこの辺は、綺麗な水源が豊富なので
各種イトトンボ科、各種カワトンボ科、ヤンマ科、トンボ科など
多くのトンボが生息している。
水辺に網を入れると、それはそれは相当量のヤゴが入ります...。
大きいですね!
せっかくの獲物なので、持ち帰って標本にしたいそうだ。
よっしゃ、ちょっと待ってて...。
羽根を痛めない様に、ヤンマの体長と同じぐらいのケースをトランクの中から見つけだし
丁寧にその中へ収めた。
うん、これで何とか持ち帰れるでしょう!
〜 夜の部 〜
当然、夜の部も!
ただし、遅くならない様に手際よく行こう。
同じ雑木林でも、昼と夜では随分と様子が違うね☆
スジクワガタ(Dorcus
striatipennis:MOTSCHULSKY,1861):♂♀
昼に一度訪れた樹の周りには、クワカブが羽音をたてて
飛び回っていた。
凄い...。
ノコギリクワガタ(Prosopocoilus inclinatus:MOTSCHULSKY,1857):♂
いろんなムシを見てください☆
それではそろそろ、本日の仕上げ
タガメをゲットしに行こう!
採れるポイントは、日頃から回っているうちに
自然と頭に入っているので
その内の一つへ立ち寄って
あっさりと発見する事ができた。
結構大きいね〜、これ♀だよ!
ちなみに、水底に沈んでいるのは吸汁され尽くしたカエルさんの☆です...(^-^;
タガメ(Lethocerus
deyrollei:VUILLEFROY, 1864):♀
お目当てのタガメを捕まえて、Sくんはとても満足そう!
良かった×2。
さぁ、そろそろタイムアップだ。
平地から山間部まで、回れる限りのフィールドを走ったので
あっという間に時間が経ってしまった。
因みに、本日の走行距離は400km程。。。
その後、Sくんをとある市街地のホテルまで無事にお送りし
本日のお散歩を閉幕した。
帰り道、Sくんはケースの中のタガメをずっと眺めていた。
私にも、そんな時代があったっけな〜。
(今も続いてるけど ... (^ ^ゞ )
ご満足いただけるエスコートが、できたかどうかは分からないが
是非、いい採集記を書いてください☆
〜 後記 〜
後日伺った話だが
Sくんは、予定通り一連の採集行を写真付きの採集記としてまとめ
夏休みの自由研究課題として学校に提出したそうな。
そしてなんと、校内で銀賞を取ったそうだ☆
おめでとうございます。
凄い×2、いや〜良かった!
もう一つ、ムシマニアを目指す私の希望としては
もしも将来、自分の足で山へ通う様になったなら
是非、もっと沢山のムシを見て、自然の素晴らしさを味わってもらいたいなぁ...と思います。
〜
主な確認種 〜
●カメムシ目コオイムシ科 | ||
タガメ | 1 | |
●トンボ目オニヤンマ科 | ||
オニヤンマ | ||
●クワガタムシ科 | ||
アカアシクワガタ | ||
ノコギリクワガタ | ||
ミヤマクワガタ | ||
スジクワガタ |