採集履歴

“2004年 夏のお見送り〜秋のお散歩” 編(1)



04.09.04 (Sat)
 Mt, Hill 「雨の中、大きなノコノコをゲット♪」 
                                                                                                  

9月に突入。
ここの所、地元の外へ頻回に飛び出していたので
急に、そっちの山方面へ行ってみたくなった。

今夏も、幾度となく遊んでいただいた場所だ。

夏が終わり、これからは、その余韻さえもどんどん遠ざかっていくばかり。
ならば、ゆっくりとその季節の去り際を、世話になった場所で見送りたいなぁ...
そんな気持ちが、ほのかに湧いてきた。

小雨がぱらつき、随分と肌寒かったが
水棲昆虫用の、水槽のフィルターを掃除しながら
ぼんやりと考えた末、決心がついた。

今回は特に目的とするムシがいない。
しかし行き当たりで
目新しいカミキリとか、大きなクワガタが採れればラッキー☆彡といった所かな...(^-^)
そんな訳で、今週は午後12:30の出発となった。


〜 雨の山へ 〜


雲行きは相変わらず怪しいし、シトシト雨は一向に降り止まず...
時間もあまりなかったので
とりあえず、一気に目的地までダッシュした。

結果、2時間足らずで山の一画に到着。

かなり北上してきたが、状況は全く変わらなかった。
しかし動かなければ何も始まらないので、早速ルッキングを開始した。

まずは、
アカアシクワガタが実るヤナギ...。
こんな天気だが、いるのかなぁ〜???



結構降ってきました。


樹の真下から丁寧に、枝の先々を見上げて行くと...

あっ、いる!

ほら、あそこにペアが...。

結構高所ですが、どこにいるのか分かりますか???


どこにいるのか分かりますか??

ほら、いましたよ☆


こんなシチュエーションでも結構いるようなので
可哀想だが、ヤナギの幹を一撃蹴らせて頂いた。

パチッ! パチッ! パチパチッ ☆!

いつもの如く、沢山のアカアシクワガタが降ってきた。
1、2、3・・・え〜っと今日は13頭ほど...。
しかし、みんな小ぶりだったのでリリースした。

毎度、お騒がせしちゃってごめんよ〜m(__)m


ほとんど、♂の様です。


次いで、一連の山の、別なエリアへ行ってみた。
渓谷のイメージから、沢があるのどかな湿原地帯へ、そして静かな郷へ...。


一時的に雨が上がった所で
かなり広範囲で山地生ヤナギが群生している
エリアに降り立ち
様子を見てみる事にした。

あぁ、ここもいっぱいいるなぁ...。
ヤナギにつくクワガタの姿を眺めるのは
例え大物がいなくとも、飽きる事がない...。


細い枝の上を闊歩しています。.

アカアシクワガタDorcus rubrofemoratus:VOLLENHOVEN, 1865):♂


う〜ん、ここも、いい所だなぁ〜。


いい所ですよね〜。


少々移動...。
以前右足を、どぶの中に突っ込んでしまった
苦い経験のある川岸にも
背丈の低いヤナギが群生している。

相変わらず、ここにもいっぱいいた。


目の前にいるアカアシと、その写真を撮ろうとする相棒の右手です...

アカアシクワガタDorcus rubrofemoratus:VOLLENHOVEN, 1865):♂


それにしても、♂ばかりが湧いているな...(^-^;


アカアシクワガタDorcus rubrofemoratus:VOLLENHOVEN, 1865):♂



〜 大きいノコノコをゲット! 〜


途中、カミキリが湧いているはずの材置き場では
肝心な材が見事に回収されており
どうする事もできずにスルー…。


あちこちに寄り道をしつつ
お次は
ノコノコが湧く湿地帯へ。

あっ、またアカアシだ!

・・・ と思ったが、違った。
コクワちゃんだった...(^-^;


また!? いや、違いましたね...。

コクワガタDorcus rectus rectus:MOTSCHULSKY, 1857):♂


ここで、突然猛烈な雨が降ってきた。
しかし、せっかくやって来たので
めげずにビニール袋をかぶって湿地帯へ潜入。

余裕はなかったので
真っ先に、普段からノコノコが沢山ついている
太いヤナギのそばへ歩み寄り、一発強い蹴りを入れてみた。
すると、バラバラと音を立てた、でっかい水滴と共に
ボトボトッと、2頭の
ノコノコ♂が落ちてきた。

おお!

その内の一頭が、黒々として、でかい!
やったぁ、ラッキー☆彡

見た瞬間にそう確信できた♪

しかし、喜んでいる暇はない。
気がつけば、服がドンドン濡れてしまっている...。

さぁさぁ!撤収だ!

効率よく大型のノコノコをゲットできたので
それ以上は何も求めず、まっすぐに車の中へ引き返した...(^-^;

ただし、現場の状況を写真に収められなかったのが一つだけ心残りであった... (^.^ゞ


この雨じゃ、もう手も足も出ないな〜。
仕方がない。
これ以上の散策は厳しいと判断し、下山する事にした。



〜 瞬間的な雨上がりに、夜の部 〜


19:00、辺りが真っ暗になった頃
あれほど激しく降っていた雨が、また一時的に上がった。

ただし、相変わらず空はどんよりで、雷が鳴っている。
しかし丁度いいタイミングで、とても明るい街灯が見えたので
これはまさに

「寄っていきなさい。」

という天のお言葉だと判断し
ありがたく寄り道させていただくことにした...(^-^;

街灯付近の側溝(水溜まり)にガムシが見えたので、網ですくってみると
あっさり
タガメの1ペアを発見してしまった♪
何と、ここにもいるのね...(^-^;

シマゲンもいたので、観賞用に持ち帰る事にした。
タガメは必要以上に採るムシではない。


タガメLethocerus deyrollei:VUILLEFROY, 1864):♂♀


うお〜!また雨が強く降ってきた!
本来なら、これから灯下巡りを開始する時間帯であったが
これではどうしようもない。
帰るタイミングを見つけた事だし
今日の所は素直にその流れに乗ろう。。。



〜 後記 〜

20:00過ぎに早々の帰宅。
持ち帰りのノコノコにノギスをあててみると
66.0mmあった。
記録としてはまだまだだが、一応現時点でのマイギネスサイズを更新である♪

調度20年ぐらい前は、近所にもでかいのが沢山いたのになぁ...。
あの頃は、ノギスでサイズを計測する事などなかったし
今となっては感覚でしか物を語る事ができないが
確かに何度か、もっと大きい個体を採集していた様な気がする。

今日は、ヤナギにつくクワガタの撮影会に始まり
運良く大型のノコノコを採集する事ができ、なかなか効率の良い採集行であった。
天候が悪かったものの
今のところ、クワガタたちの姿は夏そのもので、健在だった。

ノコギリクワガタProsopocoilus inclinatusMOTSCHULSKY,1857):♂ 66.0mm


〜 主な確認種 〜


●水生半翅類 : カメムシ目コオイムシ科
 タガメ 111
●クワガタムシ科
 アカアシクワガタ 120♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂ 3♀♀♀
 ノコギリクワガタ 112♂♂





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