採集履歴

“2005年 夏のクワガタ採集” 編



05.07.29 (Fri)
 Hill 「クワガタの日」 
                                                                                                  

18:00... 凄く蒸す。
今日は、でっかいミヤマが出るに違いない。
そう確信できた。
当然のごとく、地元茨城にいる おとうとから連絡が入り
「俺は先に行ってる。」
とのこと。。

私は、長年千葉に住んでいるが
近場に、大物が採れる魅力的なポイントが幾つもあることを充分に承知の上でも
地元茨城における、クワガタ@普通種の自己ギネスサイズの更新というテーマに
現在もなお、こだわりを持ち続けている以上
今日も時間をかけて、帰郷せねばならない。
これに関しては、何回採集行をこなしても、未だ納得のいく節目に辿り着けていないのだから。。。

調度明日から、カミキリを狙った遠征に入るため
今晩中に、おとうとと実家へ合流する予定だったので
都合もよい。

今日は、その前夜祭とでも言えようか??


〜 今日はクワガタを採りに行きます! 〜


18:30過ぎに、家を出た。
考えてみれば、昨年まで私は、金曜の夜を迎えるたびに
こうして地元のクワガタを求めてハンドルを握っていた。

何だか久しぶりにワク×2する♪

今年は、狙いがカミキリに転化されたので
おさぼりモードだったのだろうか??

いやいや、決してそうではない。

確かに、最近幾度かご指摘を受けている通り
私は、クワガタを探す頻度が急減している。
しかしその活動を、全く「0」にしちゃった訳ではない。
現に最近は、ス〜ジ〜の34.0mmオーバーを採集して充分な手応えを得ているし
自己ギネスサイズの更新をもくろみ、気が付けばヤナギ帯へ降り立っている。

そして今日の様な、“飛ぶ”予感がする夜には、タイミングを見計らって、効率よく出撃しているだけのこと。。

カミキリも、クワガタも、水棲昆虫も、みんな同じ大好きな “ムシ” である。
しかし、人間、何もかもを一気にはできないから
マイペースで、今年からはカミキリムシにウエイトを置いて楽しんでいる最中なのだ☆(マジ、面白いですよ〜♪)
そして今日の様な特別な夜なら、久々にでっかいミヤマを狙うべし!
必然的な流れかなぁ... そんな感じ♪ (^ ^ゞ


さてさて、随分話が脱線したが
長い渋滞を抜け
○○道の某インター手前で、銭をおろすべく、コンビニへ立ち寄った時
本日目指している現場へ、既に到着しているおとうとから突如連絡が入った。


「おい!NEBUTOのクヌギに、いきなり3♂4♀のミヤマがついていたぞ!」 …と。

「マジでか!?ふふふっ...やっぱりね♪」

よ〜〜っし、ここからは一気に高速移動だ!
今宵は、忘れもしないあの日のように
ポリスメンにだけは絶対に捕まる事のないように
焦る気持ちを抑えつつ、追い越し車線を走り続けた。。



〜 3連発! 〜


おとうととの待ち合わせ場所とした、某コンビニへ到着したのは21:00。
いっぱいお金をかけて、どうしてこんなに時間がかかってしまうのだろう。... (^-^;
(それは、恥ずかしくて人には言えないアクシデントがあったから ... (^ ^ゞ )
まぁ、好き好んでここまで来てるのだから、仕方ないかぁ〜☆

で、10分後におとうとが合流。
おとうとは
「NEBUTO」で、3♂♂♂ 4♀♀♀♀
「Gei」で、1♀
「水浸し」で、1♂(64.0mm) 1♀
…と、各ポイントで、4♂♂♂♂ 6♀♀♀♀♀♀ のミヤップを確認していた。

その他、採集した唯一のクワガタは
「水浸しヤナギB」ポイントでの、
ノコギリクワガタ(♂:68.0mm)であった。
これはなかなかでかい!

おとうとは、デジカメを忘れた為、
ヤナギにとまる生態写真を収められなかった事を残念がっていたが
実に見事な大顎であった。
触角の先が欠けているものの、地元ではここ数年来のギネスサイズである。
これは、間違いなく標本ものでしょう!

千葉では、70.0mmに近づく個体が時々いるんだけどね... (^-^;
意外に、都市型のノコの方が、食べるものの変化によるせいか
大型になる傾向がある様な気がします。。


では、早速私もクワガタ探しに参加しよう。
ここからは、車一台で行動しようということになったが
待ち合わせのコンビニに、暫くの間、残り一台を駐車しておく訳にはいかないので
広い駐車場がある、近くのグラウンドまで更に移動してからの出発となった。


とは言え、主要なポイントはゴールデンタイムに、おとうとが巡回済みである。
はて... ならばどこへ行けばよいのだろうか??

う〜ん...(考え中)

こんな時普通なら、いわゆるボコ×2クヌギが沢山ある、美味しそうなポイントに目が行きがちだが
今夏、この辺りでは、そんなポイントにあるクヌギの樹液事情が非常に悪い。
それに近年、何故か他県からのミヤマ採集者が急増しているため、行くだけ無駄であろう。

う〜〜ん...
むむ!そうか、あそこへ行こう!

一つだけ、忘れかけていたポイントが残されていた。
10日程前に知った、穴場的なポイントで
人里離れた小川沿いには、数本のか細いコナラが並んでいる。。

因みにそこでは、わずかな樹液に群がっている
ミヤマクワガタ達のこんな光景を、多々目の当たりにした。


樹皮の傷口からにじみ出る樹液に来たミヤマクワガタ。


このように蒸し×2する夜なら
逆に樹液がほんの少しでもにじみ出ていればクワガタを採るのには申し分ないシチュエーションである。
日中、カミキリ採集を楽しみながらも、いつの間にか沢山の予習をしているので
そんな積み重ねが、こう言った時に、とても役に立った。

近くに水源があるので、少ないながらもコンスタントに樹液は出ているものと予想される。
期待していいだろう。


現場へ付近へ辿り着き、車を降りると、素早く長靴に履き替えた。
そして懐中電灯を片手に、ドキドキしながらポイントへ急いだ。

まずは、以前ミヤマを確認したコナラにライトを当ててみる。。。

あやや?? いねぇなぁ。

おかしいなぁ... そんな筈はないのだが...。

しかし、ふと隣のコナラにライトをやると
いきなりわんさか群がっているムシの中に、ごっついミヤマの姿が見えた!

おおお!


素早くライトを外し、その次は、おとうとに譲った。
小さな声で...

「そこ、見てみ!」 と。


するとおとうとも、小さな声を上げた。

うぉ、でっけえのがいる!

「な!とりあえず俺、写真撮っちまうわ!」



予想通り、来てました!サイズは68.0mmです。


そんな訳で、真っ先に目に入ったミヤップは、このペア〜であった。
う〜む...なかなかでかいぞ!(因みに♂は、
68.0mmあった。)

しかし、それだけでは終わらない。。

ん?


お゙わわっ!


なんと、そっちにもペアがいるじゃん!

写真を撮りながら気付いたのだが、先程のミヤマの数十センチ右下には
更に一回りでかい♂が、やはり♀といっしょにたたずんでいた!
必死で撮ったピンボケ写真だが
こんな感じ。。


今度のは、一回り大きい69.0mmです!


後ほどの計測の結果、辛く見積もっても69.0mmはあった!
フセツ欠けなどはいっさい無し。

すんげぇ〜!!! (>_<) (>_<) (>_<)

それにしても惜しいっ、もうちょっとで70.0mmだったのにぃ〜!... (^-^;


しかし×2、今回は、これでもまだ終わらせてくれないのだ。

これらミヤップが付いている、直径わずか15cm程の、か細い幹の裏側には
またもや、ごっついペアが付いていた!

うぉ〜!!


また!?今度は67.5mmです。


ここまで来ると、もう開いた口がふさがらない。。 ... (^ ^ゞ
この♂は、後の計測結果、
67.5mmと判定。

ホントに、すげぇ...。
この貧弱な幹1本には、67.5mmUPの♂が3頭も
しかも全てペアでついていたのだ。

そしてよく見れば、木の根本にはチビ助の♂も2頭ほど。。。
(負け組だろうか??)

結局ここには、トータルして、5♂♂♂♂♂ 3♀♀♀ のミヤップが付いていたことになる。

相変わらず大人げなく、超興奮してしまった。

やはり、クワガタ採集は面白いなぁ〜。 ... (^ ^ゞ

残念ながら、またも地元産70.0mmUPの夢は叶わなかったものの
わずか数分間の出来事であったとは言え、今日は長時間かけて、ここまでやってきた甲斐があった♪



でかいミヤップで興奮した後は、先程おとうとがノコノコの68.0mmを採集したというポイントへ向かった。
険しい土手を数メートル滑り落ち、うわ〜!っと悲鳴を上げ
更には湿地帯に脚がズッポリとハマッてしまい、抜けなくなって泣きを見たが
それ程のリスクをおかしても
さすがに、二匹目のドジョウには巡り会えなかった。
ジャージのズボンは泥まみれ ... (T^T) (T-T) (T^T)


それから、近くのコナラには
毎年かなりの勢いでフィーバーしているミヤマカミキリのペア〜♪が。。



-ミヤマカミキリ
-Massicus raddei
BLESSIG, 1872



このミヤマカミキリ、それからウスバカミキリ、ノコギリカミキリの他
アカアシオオアオカミキリ、アオスジカミキリ、シロスジカミキリと言った
夜行性の大型種は、結構沢山いるので
つい×2、今度持ち帰ればいいや〜、という気持ちになってしまう。... (^ ^ゞ

カミキリムシに関しては、どちらかというと、中〜小型種が好きみたい。

さて、この辺にはこれで見切りをつけよう。
あ〜、楽しかった☆




〜 最後は灯下 〜


今宵は、そもそもスタートが遅かったので
あっという間に、制限時間が少なくなってしまった。
そろそろ引き上げようか。。

しかし、せっかくなんで灯下でも見回って帰ろう。
ここからは軽く流して行きましょうや。。

とりあえず、相変わらずタガメはいるらしい。



-タガメ
-Lethocerus deyrollei
VUILLEFROY, 1864



何気なく田んぼの横の側溝を覗くと、驚く光景が...
トノサマガエル(それともトウキョウダルマガエル??)のお子ちゃま達が、わんさか集合!

あれれ!?
写真の左下に、タガメが泳いでいるぞ!?


これらのカエルは、みんな餌になっちゃうのでしょうか... (^-^;


てな感じで、特に目新しいムシには出逢うことができないまま
先程のグラウンドに戻ったのは、日付が変わって、12:05であった。

やべ〜、早く帰らないと!

明日は、カミキリ遠征。 できれば今晩はゆっくりしておきたい。
再び2台の車に別れ、急いで実家を目指した。

到着直前に、Uさんちのコンビニへ寄って、夜食を購入。

この辺りでは、カブトとミヤマカミキリが大発生していた。
ちょっと、うっとおしかったが
こんな面白い光景もあり...。


カブトの体液を食らう、カブトの図。


産卵のためには、タンパク質の補給も必要なことです。

さぁさぁ、急いで!
もう1:00をまわったよん!
こんな時間までウロウロしているなんて、本日は、やはり久しぶりのクワガタ採集であった。。



〜 後記 〜

今回は、私にとっては正味3時間程度の短い採集行であったが
とても印象に残る、素晴らしい出逢いがあった。
惜しくも、地元産ミヤマクワガタの、70.0mmUPの夢は叶わなかったが
立て続けに3頭の67.5mmUPが登場した時には、強烈なインパクトを受けた。

夜が明けてから、もう一度昨日の収穫物を見直してみる...。

これが、昨晩の写真ではピンボケだった、ミヤマクワガタ、69.0mmの♂。
うひょ〜、かっちょいい〜♪ (^o^) (^-^) (^o^)



-ミヤマクワガタ :♂
-Lucanus maculife moratus
MOTSCHULSKY, 1861


のしのしと歩き回る、この様子なんて、ホント恐竜のようだ。
のわっ!いきなり羽を開いたぞ!
すこぶる元気である。... (^-^;


 


こちらが、おとうとが見つけた、68.0mmUPの、ノコギリクワガタ(♂)。
地元で、ここまでのサイズは稀である。
これまでは、65.0mm〜66.0mm辺りで、相当足踏みしていたからねぇ〜。
私も、こいつがヤナギの幹についている様子を見てみたかった。

それにしても、立派な大顎である。



-ノコギリクワガタ :♂
-Prosopocoilus inclinatus
MOTSCHULSKY, 1857



今回は、久しぶりにクワガタ採集にどっぷりハマった気がした。
まさに、機が訪れたときに、効率よく楽しめたような気がする。
年に一度はこういったチャンスが訪れるものだ。

さぁ、今日は午後から他県へ飛び出そう!
ホント楽しいなぁ〜、採集という行為は☆



〜 主な確認種 (確認数) 〜

●クワガタムシ科
 ミヤマクワガタ 9♂♂♂♂♂♂♂♂♂ 10♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀(67.5、68.0、69.0mm の3♂を持ち帰り)
 ノコギリクワガタ 無数(その内、68.0mmの♂を持ち帰り)





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