採集履歴
“2005年 秋のカミキリ採集” 編(1)
05.09.03 (Sat) Coast 「タテジマ求めてカクレミノ探し」 |
さぁ、9月へ突入。 秋のカミキリ採集が開幕だ。 今日は、2003年の秋に 「野外成虫越冬することで有名」と、るどるふ先輩から紹介して頂き カミキリ採集を本格的に始動して以来、ずっと憧れていた標的を狙ってみたいと思う。 そのターゲットは、ウコギ科のカクレミノにつく、タテジマカミキリ(フトカミキリ亜科)である。 カクレミノを図鑑で調べると 「関東南部以西の本州、四国、九州、沖縄、朝鮮南部・台湾に生育する常緑の亜高木性の樹木。」 「温暖な地域の二次林や常緑広葉樹林の林床に生育する。」 などとある。 また、「海に近い林などで生育する。」という解説文もネット上で見たことがある。 しかし、私が知っているタテジマカミキリの茨城県内における記録は 北関東の地でありながら、かつ「北部」であり 上述したカクレミノの生育条件には適さない地域なのかもしれない。 …が、今日はあくまでも記録のあるエリアに拘って 沿岸部を中心に、ホストとなるカクレミノ探しを行ってみたいと思う。 (因みに山間部の調査は05.08.27などで、既に行っている。) ![]() とにかく、これから探そうとしているタテジマは、姿形が個性的で大変魅力的なカミキリムシなのだ。 まだ写真を御紹介できないのが残念だが 地道に歩を進め、何とか今季中に出逢ってみたい。 |
〜 沿岸部 〜
猛烈に暑い。。
“秋のカミキリ採集編” などと謳っても
まだ×2夏である... (^-^;
11:30に家を出発し
タテジマの記録がある地域まで一気に高速移動を試み
到着後、早速沿岸部の調査を開始した。
まずは車の中から、おおざっぱに周囲の環境を見渡していく。。
それにしても、予想通り緑が少ない所だ。
おまけに太陽が照り×2である。... (^-^;
本当に沿岸部で良かったのだろうか??
山間部を回った時のように
「日陰となる林床に生育する」という説を信じ続けた方が良かったのかなぁ...。
ちょっと不安だが、まぁ今回はこの方針に則って行こう。
まずは、こんな林を見つけた。
なんとなくタラノキに似ているが、ちょっと違う。
目的のカクレミノではないけれど
何らかのカミキリムシが見つかるかもしれない...。
枝には、トゲが多い植物でした。
う〜ん駄目だ。 ムシ一匹いない。
国道のすぐ隣だし、排ガスもキツいせいか
何の手応えもなかった。... (^-^;
しかし、あまりにも緑が少ないので
こういった所をマメにチェックして行かざるをえない。
で、次に現れたのは、このイチジク。
イチジクです。。
民家の庭先に植えられていたものだが
可愛そうに、この子らによって食害されていた。
![]() |
-キボシカミキリ -(Psacothea hilaris PASCOE, 1857) |
前回の採集記で登場させたキボシカミキリである。
クワのみならず、イチジクも大好きだ。
まぁ、イチジクはクワ科の植物だからね...。
相変わらず大量発生しており、完全に彼らの支配下にあるといった感じだった。
目の前にあった駄菓子屋の自販機で、500ml缶のハッサクジュース(味が薄い... (^-^; )を購入し
それをゴク×2と飲みながら、その様子を観察した。
とにかく暑いのだ。... (^-^;
その後も引き続き、緑地という緑地を片っ端から見て回った。
あぁ、そう言えばもうすぐ選挙だね。。
改革をとめるな!だそうです...。
散々走り回ったが、カクレミノが出現する様子は全くなく、ちょっぴりくたびれてしまった。
考えてみれば、ムシ採りで沿岸部を調査するのは、これが初めてかも。。
一息入れるべくコンビニへ立ち寄ると、駐車場で1台のトラックを発見。
リアには、波しぶきが眩しい大胆なペイントが入っていた。
この辺りでは、至る所で鈴木勇先生の作品が見受けられる。
常磐!ここは、すずき工芸のメッカです。
休憩後、尚もカクレミノ探し...
されど目立つのは、イチジクと、それにつくキボシカミキリばかり。。
イチジクが大流行です。
刻々と時間が経過し、暑さも峠を越えた。
とある海岸で、また休憩。。
もう見るべき緑地帯が残っていない。
はぁ... 何だか波の音が切ないなぁ... (^-^;
沿岸部でのタテジマ探し... 今後、この線は完全になくなりそうだ。。
もうここへは来ませんっ!... (^ ^ゞ
〜 久しぶりだねぇ。 〜
残り時間が少ないが、それならば、やや内陸へ行ってみよう。
山間部、沿岸部をチェックしたのだから、今度はその狭間を見てみようという訳だ。
しかしながら、またもやイチジクが出現。
いい加減、キリがないかも。... (^-^;
本当に、イチジクが目につきます。
されど、これだけは特別に載せておくことにしよう。
やはり、ムシが登場してなんぼの採集記である。
ややや?あれに見えるは...
久しぶりだねぇ〜 クワカミキリくん☆
何年ぶりだろうか??
因みに、私の採集記では初登場である。
![]() |
-クワカミキリ -(Apriona japonica THOMSON, 1878) |
前回掲載できなかったので、今回は遅ればせながら御紹介しておきます。
この子も、キボシ同様、クワのみならずイチジクを食害するカミキリムシだ。
ほら、枝をガジガジと囓ってる。。 (何だか痛々しい... (^-^; )
因みに、クワ畑における3大害虫の残り1つ、トラフカミキリはイチジクにはつかないらしい。
同じクワ科でも、「ならばいい。」という奴と、「それじゃやだ。」という奴がいるみたい。... (^-^;
お食事中は、バシ×2とフラッシュを炊いても、おとなしくしていたのに
ちょいと指で摘むと、こんな風に大暴れ。
元気ハツラツだ... (^-^;
シロスジカミキリ同様、夜行性なので複眼が大きいです。
別角度から...。 この様に結構大型なのだ。
昔は実家の庭先にもいたのにねぇ... 一応、標本用にキープしておこうかな☆
首が太いんです。
結局、カクレミノの手がかりなど何も掴めないまま
あっという間に暗くなってしまった。
駄目だぁ... 今日の調査はこの辺で打ち切りにせざるをえない。
ここまでさらりと書いてきたが、地道なルッキング作業をしながら相当な距離を走ってきた。
鎖につながれた、バカでかい犬に吠えられたり
ぐうたらな2人の子供(親びんと、子分)との出逢いなど
楽しい場面にも遭遇した。
まぁ、今日の所はこんなものだろう ... (^ ^ゞ
どうやら海岸線でのタテジマ探しはちょっと考えにくいようだ。
カクレミノについても、「海に近い林などで生育する」とは言え
もうちょっと内陸側がいいのかもしれない。
やはり、「日陰となる林床部」がキーワードとなりそうである。
この様な知見が得られただけでも、良しとすべきだ。
さて、ちょっとだけ夜回りでもしながら家路につこうかな。。
![]() |
-ミヤマクワガタ -(Lucanus maculife moratus MOTSCHULSKY, 1861) |
〜 後記 〜
灯下をまわりつつ、帰宅は20:50となった。
因みに、これまで随分と世話になった「Sきょく」は、節電のためか?侵入者が多いためか?
おそらくは、敷地周囲の鉄柵を大胆に破壊した者がいるようなので、遂に街灯が消されたようだ。
残念だが、うむ... それが正解かも。。
ははっ☆ つまらない話はおいておこう。
今日は、カクレミノを探しに出かけたのに
話題がイチジク一色になってしまった。
早くも視点がズレてしまったみたい... (^ ^ゞ
しかしながら、これで沿岸部には見切りをつけられそうである。
そして帰宅後の更なるネット検索の結果
これまでの困難な状況を打破するかのごとく
大変有力な情報を得る事ができた。
なんと、実家の近所にカクレミノが生えているらしい。
湖畔にある、鎮守の森の中だそうだが
果たしてそれは本当なのだろうか??
現物が見られれば、それは明日へ繋がる大きな布石となるであろう。
次回は、早速それを確認しに出かけたいと思う。
大丈夫、まだ×2続けられそうだ♪
〜 主な確認種 (持ち帰り頭数) 〜
●フトカミキリ亜科 | ||
キボシカミキリ | ||
クワカミキリ | : | ×1 |