採集履歴

“2006年 帰ってきた私の夏” 編 (4)



06.08.19
Sat) Mt 「スロー・スターターの復活」 
                                                                                                  

続いていた喘息の発作が治まり、体調は随分良くなった。
では早速、「景気づけに!」
と行きたいところだが
残念ながら、今日は まだそこまでの意欲が湧いてこない。
病みあがりだから?? > 私
まぁそれもあるが、人生には色々あるからね... なんちて☆... (^ ^ゞ

一応現状で既に
今夏の目標であったホシベニ、タケトラ、ヨコヤマヒゲナガをはじめ
ノルマであったマツノマダラ、ヘリグロベニ、アカアシオオアオ、ガロアケシなどを
採集済みなので、一安心はしている。
これに、キモン、ハンノアオ、フタオビアラゲなどのお土産も加わっているので
一連のできとしては、上々であろう。

とりあえず、残された夏を極力 ムシ採りで消化していくことは
私が自身に課した(天から課された?)使命とも言えるので
今日も出かけておかなければならない。

特に狙いのムシはないが
せっかくなんで、条件の良い山間部へ向かおう。


〜 ブナの森へ 〜


寄り道は一切せず、そっちの山へ直行した。

今回も同行している yasu は
体力的に ぐったりしている私を見て
「採集へ行く準備ができていない!」とマジで罵る...(^-^;

そういや昨年、午前中にルリボシカミキリの展足作業をやっている時も
そのように言われたことがあるかも...(^-^;

仕方ないやん。。

モチベーション、意欲というものは
他の誰でもなく、自分自身で高めるものなので
特に採集という行為なら、時折マイペースでやることが大事かも。...(^-^;

ま、そんな事はどうでもよいとして、低山部にひっそりと残るブナの森へやってきた。
前回の山よりは標高が大分低いので
茂みが多く、より鬱蒼とした雰囲気が強い。

およよ??、あのブナの向こうに...
でっかい倒木が見えるぞ...


写真中央です...。


近寄ってみると
う〜ん、これはなかなか...


倒れっぷりも見事なブナの巨樹です。


倒木の下に入って、こいつが元々立っていた
幹の根本(立ち枯れ)を見てみる。。


面白い構図でしょ??


ほ〜〜、思った以上に凄いね... こりゃ。。w(◎。◎)w

樹幹をぐるっと見回すと、早速そこでヒゲナガゴマフカミキリを見つけた。

ここに棲んでいる事は、前々から分かっていたが
それでは、どんな生活を営んでいるのだろうか??

目の当たりにしないと実感できない、静けさの中の活発な動きに触れた途端
例によって、バシバシと写真を撮っておきたくなった。


高くて なかなか思うように撮れません...(^-^;


ヒゲナガゴマフカミキリ
Palimna liturata
BATES, 1884



ちょっと先程の、倒木上に座ってみる。。
びくともしないが、こいつが崩れ落ちたら
私も谷底まで真っ逆さまだろう...(^-^;


対照的にチビの私...(^-^;


ふと横を見ると、ここにもヒゲナガゴマフカミキリのペア〜☆


ヒゲナガゴマフカミキリ
Palimna liturata
BATES, 1884



願わくばこの場所でルリボシを見てみたかったが
今年もタイミングを外しちゃったかな?こりゃ。。... (^ ^ゞ

残念だが
ま、のんびり行きましょう☆三



〜 夜の部 〜


その後、いつもの斜面伐採地へ向かうも
特にこれといった成果は上げられず...。

おそらく、材場はどこもこんな状況だろう。。

夜には灯火も予定しているので
それまでは、クワガタでも探しながら間を持たせておこう。

それにしてもしかし、アカアシが一頭もおれへんなぁ...。
どこへ行っても、見事にいない。
ノコとミヤマばかりだ。

別に、アカアシが欲しいと言う訳ではないのだけれど...
いるべき役者が揃わないと、どうもしっくりこない。

やはり、異常気象の影響なのかな??


で、次第に夕刻が近づいてきた。
一路、前々から是非灯火セットをはりたいと思っていた広大な伐採地へ移動。。

しかし思った以上に、周辺の民家数が多い事に気づき
ここでのお遊びは、断念という運びになった。。

周囲の山々からの見通しがよく、灯火採集に絶好な場所ではある。
しかし万が一 住民の迷惑になることがあれば、それはマズイ。
明るさ、騒音共に、相当なものがあるからね...(^-^;
いつか、周辺からの許可をもらった上で試してみよう。。

という訳で、急遽予定を変更し
湿原の先にある、渓谷付近へ向かった。

うねうねとした狭い林道がある現場へ辿り着くと
時折、広葉樹林に覆われた向かいの山肌が、木々の隙間から垣間見える。


実は、この辺でも1度やってみたかったんですよ☆


条件はばっちりだが、セッティングの場所探しがしに やや手こずった... (^ ^ゞ
(ゆとりあるスペースがなかなか見つからなかった...)

車が通ったとき、邪魔にならないように
セットは全て壁面に寄せてと...

さぁ、ちょっと早いが 19:00 ジャストからスイッチ・オン!
(若干陽が短くなってきたかも...)



路面は水浸しです。。


果たして、結果はどう出るか??


壁面に幕を張りました。 灯りは、オレンジから次第に白色へ...。


まずやってきたのは、お約束のノコギリカミキリ...
毎度×2、本当におまえさんが一等賞だよ...(^-^;

そして、点灯開始から15分後... むむむ?
飛来した瞬間、すぐに分かった。
幸先良く、ハンノアオである♪

しかも結構大型だ。
それに、ここでの採集は初めてなのでラッキーである☆彡
よしよし!


ハンノアオカミキリ
Eutetrapha chrysochloris
BATES, 1879



それから、まぁ来るであろう ミヤップの♀も...
20分刻みに、5頭ほど来た。(因みに全部♀)


ミヤマクワガタ
Lucanus maculife moratus
MOTSCHULSKY, 1861



あとのカミキリムシは、ゴマダラモモブト、サビ・・・ それから?? えぇ〜っと... 以上!

駄目だぁ〜、パットしないなぁ。。(^-^;

2時間待ったが、それ以外の甲虫は、シデムシ、コガネムシといったところ。。
(結局、気を遣った車の通りさえ一台もなかった・笑)

淋しいものよのぉ...
せっかく代理のナイスポジションを見つけたのに...
仕方ない、この辺で見切りをつけた方が良さそうである。。

関係ないが、この夜の重要な役者として
もう一方、傍らでずっとムシを待っていた訪問客がいた。
こいつ、飛来したコガネムシを目の前に放り投げてやると
ホントに よく食べ続けた☆


ムシを待つ者どうし、ちょっとした仲間意識も芽生えました...(^-^;


もうちょっと時期が早ければ、展開も随分変わっていたのかな??
今日の所は、まぁ こんなものでしょう。。... (^ ^ゞ




〜 後記 〜

今回は、特に目的を持たず フラ〜っと某山中へ出かけてみた。

結果が、ちゃんと伴っていたのか、それとも伴わなかったのか。。
心情的には、どっちでもいいかなって感じ...(^-^;

今は、呼吸難など気にせずムシ採りが楽しめるだけで ありがたい☆
ただ、気になる林道で灯火を試せた事は収穫だった。
時期さえ良ければ、もっと飛んできそうなものである。
ハンノアオは嬉しかった。

さ、スロー・スターターの復活である。
昨年やり残した秋の宿題の事も、そろそろ考えて行かねばならんなぁ...☆


〜 主な確認種(持ち帰り頭数) 〜

●ノコギリカミキリ亜科
 ノコギリカミキリ
●クロカミキリ亜科
 サビカミキリ
●ハナカミキリ亜科
 アカハナカミキリ
●カミキリ亜科
 ウスイロトラカミキリ
 ニイジマトラカミキリ
●フトカミキリ亜科
 アトモンマルケシカミキリ
 ゴマダラモモブトカミキリ
 ヒゲナガゴマフカミキリ
 ハンノアオカミキリ ×1





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