採集履歴

“2007年 R地区調査” 編 (7)



07.01.25
(Thu) Plain 「未記録地を既知産地へ」 
                                                                                                  

先週末にひいた風邪のせいか
今週は、どうも体調が優れない... (^-^;
ということで、今日は思い切って年休を取ってしまった。。(^ ^ヾ

普段はAM 5:30 に起きるのが日課だが
目覚めた時に、ズルズルと布団から這い出し時計を眺めると...

ゲッ!? (◎。◎;

もう10:00 じゃないか... 我ながら随分と寝ていたものだ... (^ ^ヾ

アパートの一室から雨戸(シャッター)を開けると
暗闇に、突然眩しい光が差し込んだ。

おおぉ〜 いい天気だ。。(>_<)

久々の爆睡で体調も大分回復したことだし
せっかくだからフィールドへ出てみようかな...

動きたいという欲が出てきたのなら、素直にそれに従うまでである。... (^ ^ヾ

今日は、特に目新しいテーマはない。
ただ、現在調査しているR地区の中でも、これまで手薄だったエリアへ赴いて
カミキリムシの記録を追加しておきたい。


〜 高速移動 〜


毎朝1時間のノルマだけはこなし
シャワーを浴びて、飯も食わずに車へ乗り込んだ。
もう 11:15 である。 時間が惜しい。。
最寄のインターへ直行だ。



雲ひとつない晴天です... @はなみずき橋☆



昨夏、年休をとったときには
この車線で痛恨のミスを喰らったからね... (^ ^ヾ
今年の9月までは、1点の減点も許されない... 安全運転×2☆


わが故郷、茨城県入りです☆


一般道へ降りたのは
ちょうど 12:00 。。


あっという間です。


さぁ、まずは以前から目を付けておいた南部の某エリアへ向かおう。
近くにコンビニもあるはずなので
そこまで食事はお預けだ。



〜 まずは南部のタケ林へ 〜


コンビ二で 18時間ぶりの食事を済ませると
体調がすこぶる良くなった。
ダメ押しに、好物のチョコレートまで補給したので
気分的には完璧に近いコンディションである。... (^ ^ヾ

さて、本日は 冬季でも成虫採集できる 2種類のカミキリムシを探してみよう。
ひとつは、前回記したように
分布状況を把握するため、もう幾つかの産地を知っておきたい
ハイイロヤハズカミキリである。

で、辿り着いたのはマダケ群を背景とする、こんなシノダケ林。。
何となく、いるだろうな... という予測の元にやってきた。


林は南側に面してます。強烈な陽射しです。


河川敷ではないが、前面には水田がある。。

また、多かれ少なかれ 人為的に伐採されているので
細い枯材が多数転がっており、ハイイロヤハズが繁殖しやすい環境である。


いそうですよね☆


案の定、現地の探索開始後、わずか5分ほどで
よさそうな材が見つかった。


この辺、沢山落ちてますね...。


産卵マークもあっさりと...☆


表面のブツ×2 模様といい
100%ハイイロヤハズでしょう。



早速割っていみると、ハズレなしというぐらい
1本に1頭ずつの幼虫が入っていた。


パウダー状の食痕と共に出現しました。
結構ボリュームがある幼虫です。



そして、バッチリ成虫も登場。
これで、任務完了である☆ (^〜^)v



繊維質の食痕が詰め込まれていると
近くの空間に成虫がいるケースが多いです。



周囲が非常に暖かいせいか
写真を撮っていると 材から這い出し活発に動き始めた。
時折、羽を広げて飛び立とうとさえする... (^-^;
しかし、何度みても素朴でかつ斬新な姿形をしているなぁ。。


ハイイロヤハズカミキリ
Niphona furcata BATES, 1873



ここで、いったん話が脱線する。。

その後、突如遠方に●●市のパトロールカーが現れた。

そう言えば、車道の横にある民家にいた犬が
私に向かってギャン×2 吠えていたので
それをきっかけに、誰かが通報したのだろうか...


「パトロール中 ●●市」と書かれています。


車を降りた男性2人、女性1人、計3人の職員が
遠方からこちらの様子を伺っているようだ。

やっぱり、俺のこと??... (^-^;


で、いつの間にか私の横に代表者がやってきた。
世間話をするような感覚で

「どちらさん?」
「どこにお住まいですか?」
「何をしているんですか?」
「職業は?」

などと、色々尋ねてきた。

やはり、私は不審者扱いされていたらしい。... (^ ^ヾ

無理もないな...
平日の真昼間から、こんな がさ藪の前で
鉈を携え遊んでいるんだから。。

まぁ、これこれこういう訳で
今日は年休をとってカミキリムシの調査をしてます。
と正直に説明すると、意外にあっさり話を理解してくれた。

熱い語りを交え、ダメ押しに幼虫を割って見せた事が 功を奏したらしい。

いずれにせよ、よかった... (^ ^;



〜 東部のメダカを探しに 〜


さて、冬季に採集できる もうひとつのカミキリムシを探しに行こう。
久しぶりにカッコウメダカカミキリを狙ってみたい。

まずはホストとなる蔓性の植物を求めて
東部の谷津田周辺に広がる里山を丹念に見回った。


フジより、アケビが良いです。


これには かなりの時間を費やしたが
時折アケビは見つかるものの
いかんせん生のものが多く
程よく枯れているものがなかなか見つからない。

かろうじて、カッコウメダカのものと思われる羽脱孔と幼虫を見出したが
結局成虫採集には至らなかった。。

フジ蔓のトガリシロオビサビなら簡単なんだけどね... (^ ^;

さぁ、16:20か... 今晩は、人と会う約束があるので
そろそろ引き返さなければ。。


暖かいというより、暑い一日でした。。



〜 後記 〜

残念ながら、もう1種類のカミキリムシを確認することはできなかったが
棲息の跡を垣間見ることはできた。
薄っぺらな環境とはいえ、まぁ それなりにいるのだろう。

一応、公的に未記録の地でハイイロヤハズを追加することができたので
それはそれで、良しとしたい。

「その程度のムシなら、そこにだって当然いるよ。」
と、誰しもが口を揃えて言うであろう土地で、ずっと調査を続けている。
しかし、そう公言するには しっかりとした証拠(記録)が必要である。
だからこそ

“当たり前のことを、正確に記述していきたい。”

これは昨年から何度も掲げてきた謳い文句である。
〆切までに できるだけ沢山のデータを詰め込んでおきたいところだ。

それにしても、ホントに暖冬だなぁ... 素直に喜んでいいのだろうか。。


〜 主な確認種

●フトカミキリ亜科
 ハイイロヤハズカミキリ





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