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“2007年 R地区調査” 編 (10)



07.02.17
Sat) Plain 「南端部をブラブラと」 
                                                                                                  

さて、相変わらずR地区の調査である。...(^ ^ヾ

海と湖に面し、大地の起伏は殆どなく
植生も決して豊かとは言えない当エリアの表情を
裏の裏まで、貪欲に知り尽くしておきたいところだ。

今週は、何度か通っている南部に着目していく予定だが
まだ足を踏み入れていない、県境付近の残存緑地にも
念のためチェックを入れておこうと思う。
趣旨は、ムシ採りというより、今後を見据えた自然散策、
といった感覚で出かけてみたい。


〜 第1エリア 〜


昼過ぎに、まずはこんな常緑樹林帯の前へ辿り着いた。
これまでその存在を認識していながら
何度もスルーしてきた場所だ。


樹齢を重ねた大木が密生しているようです。


よく見れば、お馴染みのブラックボードもある。
これはラッキ〜☆彡


毎度、とても勉強になる黒板です。


早速、板書事項を確かめるために林内を歩き回ると
なるほど、スダジイやタブノキが非常に多いようだ。
それに次いで、ヤブニッケイやアカガシ、サクラなどが目立ち
林床部には、ヤツデが群生している。

一角には鳥居や神社もあって
「林」「里山」というよりは、「鎮守の森」といった雰囲気であった。

さぁ、このあたりの下見が、夏季へのムシ採りにどう反映されるだろうか??
覚えておこう。


続いて...
すぐ近くに、昨年一度立ち寄った事のある材場が あったので
半年ぶりに ちょっと寄り道。。

う〜む... あれだけあった材が一気に持ち去られ
わずかではあるが、前回見なかった材が新たに積まれ始めている。


もう一度、確かめておく価値はありそうです。。


ここでは、ヨツスジハナ、キスジトラ、ゴマフ、アトモンサビなどの実績しかないので
数ヶ月後、もう少し じっくり見ておく必要があるな。。


周囲に広がる水田際を眺めれば こんな感じ。。
雑木林の表層部に、蔓性の植物が密生している。。

おそらくここにも色々といるのであろう。



薄っすらと白く見えるのが、皆そうです。。


こんなドライブをしているだけで、凄く楽しい☆ ... (^ ^ヾ



〜 第2エリア 〜


暫く走っているうちに、随分辺鄙な湿地帯へ入ってしまった。。
この水だまりにはワニガメがいるのだろうか・笑??

とりあえずこういったシチュエーションは求めていないので
林が見えるエリアへ向けて どん×2 移動。。



そこらによくある「およぐな!」の看板です... (^-^;


なんか、ガメラっぽいです。


すると民家すら見えない、ひっそりとした農道に繋がった。。

不法投棄の現場があちこちで目立ち
何となくこのエリアの寂しさを演出している。。


人の気配が、全く感じられません...。


おや!?
突然、ボコ×2的クヌギが3本も出現。。
真っ黒な樹液焼けの跡と共に、洞も幾つかあいている。



上の方にも、洞があいています。


へぇ... こんなところにもあったんだね。。
偶然見つけたので、ちょっと感動。

美味しいクワガタが採れるだろうか??

しかし、ジモピ〜にしか分からないような 極めて辺鄙な田舎道を
何も考えずにグイ×2突き進んできたので
道中における記憶があまりなく...
またやってくる自信は あまりない。。(^-^;


その先に見える分かれ道をいったん右折すると
左手には再び常緑樹林帯が現れた。
樹種は、先程の緑地環境保全地域とほぼ同じ構成。。
それから、マツが少々。


全体的に、低層です。


狭いR地域内の話でも
その真ん中ぐらいに位置する実家周辺の環境とは随分雰囲気が違っている。
緑地を形成している樹種は大して変わっていない。
ただ、それぞれの構成比率が決定的に違う。
必然的な事と 分かってはいても、それがまだ新鮮に感じられる段階なので楽しい☆

ここまでの様子をまとめると、谷津田周辺の傾斜地には、コナラをはじめとする雑木林...
台地上には、スダジイ・タブノキを中心とした常緑樹林帯、といった感じである。



〜 第3エリア 〜


車高が低いマイカーを操り、必死の思いで荒れた畑道を抜け
いったんはアスファルトの舗装道路に落ち着いたが...

結局、再びこのような道へ誘い込まれ...
後々、同じような展開が待ち受ける運びとなる...(^-^;

それを分かっていながら、興味が湧く方向へ 只々前進していくと
またもやクワガタがつきそうな樹が並んでいるのが見えた。。


楽しそうな道なら、前進あるのみです♪


今度は、2本のコナラと、1本のクヌギ...。
(特に写真中央のが凄い...(^-^; )

ここも、もう一度やって来られるだろうか??


分かりづらいですが、裏側が凄い事になってます...(^-^;


で、すぐに新たな試練が訪れた。

眼前に立ちはだかったのは
軽トラック専用ともとれる、もの凄く急で狭い下り坂...
コンクリートの路面は、あたかも震災直後のそれのように
激しくひび割れし、起伏だらけ。。

その上に覆い被さる雑草のはびこり様と言い
壮絶な荒れ具合と言い
おそらく ここ数年間は、車が走っていないものと思われる...(^-^;


しかし、もはや絶壁上にいるため 進路方向を変えることができないので
後戻りはできない。。 ここを下るしかなかろう。。

マイカーのフロントバンパーは、ちょっと引っ掛けただけでも
ビスが外れてしまう程の見掛け倒しなので
こまめにブレーキを踏みながら(ポンピングブレーキでしたか・笑?)
ほんのちょっとずつ前進し...

ようやくの思いで、まぁそれなりに走れる道へ辿り着く事ができた。... (^-^;


ここまでくれば、もう一安心です☆


“助かった...”

そんな言葉が一番ふさわしかった。...(^-^;


その後、あまり魅力を感じない周辺の林を眺めながら
超スローペースで谷津田の中を移動する。


マイカーは、ここを行くのすら厳しいのです...(^-^;


そしてウロウロしているうちに、こんな所へ抜けた。


建設予定地でしょうか??


遠方には、数羽の鳶が羽を休めている。。


ホント、不毛の地といったイメージです。... (^-^;


やがて、北側に流れる大きな川が見えてきた。。


注) 長い×2 川ではありません。。


いつの間にか、散策開始から4時間30分が経過していた。
う〜む... これから目新しい展開はありえなそう。。
ちょっと寂しい終わり方かな〜??
私的には、充分に得るものがあったけれど...(^ ^
とりあえず、今日はこの辺で。。




〜 後記 〜

今回は、いずれまたやってきたい道...
もう勘弁。。という願い下げの道...
それぞれに遭遇した。
残念ながら、ムシは 0 (ゼロ)。 ...(^-^;

しかし、R地区で生まれ育ち
茨城県に棲息するムシを通して
少しでもその自然環境を理解しようとする私としては
双方の道を把握しておかなければならないという自負がある。

よって最終的に近道を要する際には、自分が遠回りした経験を
なるべく活かしてみたいと思っている。

台地上に残存するいくつかの常緑樹林は
カミキリムシ的には いかがなものかと思われるが
とりあえず、知っておいて損はないだろう。

このようにムシが登場しない調査 (というか 単なるお散歩??) は
これが初めてではなく、過去にも数え切れないほど経験している。

日々勉強の積み重ねなので、全く苦にはならない。

まぁ、これもひとつの結果として
たまにはここへ書き留めておくことにしよう。。

いつものごとくポジティブに考えれば
後々につながればいいと願う内容だったからね...☆彡




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