採集履歴

“2007年 まだ見ぬエリアを訪問” 編 (4)



07.05.04
Sun) Mt 「再び、残されたブナ林へ」 
                                                                                                  

5月に入ると、各地で一斉に 本格的なカミキリムシのシーズンが始まる。
関係するサイトやブログなどを拝見させていただくと
見たこともない新鮮なカミキリムシの写真が
歓びの声と共に続々と掲載され始めている。

毎年、若干出遅れ気味の ここ茨城県にも
あと一息で そんな賑やかな時期が到来するのだろう。。実に楽しみだ☆

さて×2、そんなお楽しみを目前にしつつも
私には、他にやっておくべき作業が幾らでも思いつく。。

調べてみると、県内には まだ見ぬブナ林が 幾つも残されているようだ。
今回も、自身の勉強のために そのうちの一つを訪ね
カミキリ調査の一環として材採を試みておきたい。

先日、現在 茨城県のレッドデータ調査に ご尽力されている 水戸昆のWさんに

 
●●山からも材採しておく必要があるのかなぁ... なんてぼんやり考えています。

とメールでお伝えしたところ、どうも当地からのムシの記録は少ないようで...

 
やる必要は…もちろんあります!

との事。。 むむぅ... これはやり甲斐がある! 早速行ってみよう。


〜 助けを借りながら 〜


ゆっくりと、12:00 過ぎに家を出た。

いやぁ... いい天気だ。。

眩しい陽射しを受けながら、青く色づいた林の中を潜り抜けると
シーズン・インへの期待がどん×2 膨らんでいく。。



新緑のコナラ林の中からスタートです。



ゴールデンウィークの後半は、思ったより道がすいていた。
スイ×2、前へ進める♪


今日も、お山が見えてきました♪



ただし、目指すべき山までのアクセス方法を予習してこなかったので
途中から かなりのタイムロス... 大分てこずった。。(^-^;

手持ちの地図上で山の位置を確認できても
複数ある林道の、どれを辿れば、頂上付近に辿り着けるのかが分からない。。


とりあえず、まずはこんな所から勘で攻めてみる。。

しかし、すぐに自分のおろかさを知るはめに... (^ ^ヾ


後に、後続車からクラクションを鳴らされました... (^-^;


凹凸が激しい砂利道を つっ走っていたら
衝撃で、フロント・バンパーがズレ落ちてしまった... (^-^;

仕方なく、車を降りて修理していると
すぐに後続車がやってきて、運転手は私の勘が根本的に間違っていることを教えてくれた。。

あちゃ〜。。。(^-^;

まぁ、考えようによっては、早い段階で良い情報をもらえたので、ラッキーだったかも。。(^ ^ヾ

何にせよ、まずは道を封鎖してしまってごめんなさいっ... m(_ _)m > 運転手さん


続いては、言われた通りに 隣町へ移動して
こんな林道を見つけ突入してみた。。


名所の案内板に惑わされました...(^ ^ヾ


いい線行っていたのだが、またもや失敗... (^ ^ヾ

とある民家のおじさんに、「あ゙〜↑ この先は行ぎ止まりだど〜↑」
と笑われてしまった。...(^ ^ヾ

しかしながら、目的地に大分近づいているだけあって
ここで、かなり具体的なアクセス方法を教えて頂けた♪

本当に助かりました... ありがとうございます。。m(_ _)m > おじさん

やはり、地元の方の助けは頼もしい。。

(てか、ちゃんと予習してこいよ!(^ ^ヾ)


そんな訳で、3度目の正直とでも言おうか...
ようやく本命の路線を走り始める事ができた。。


田んぼに、水が引かれとても綺麗でした☆


うむむ、やはり間違いなさそうだ。
ほっと一安心である。。



先のほうに、駐車場があるとの事です☆


この様な砂利道を3kmほど突き進み
教えて頂いた通り、そこに車を停め、登山を開始した。



〜 待望のブナ林 〜


今日の登り道は、やや急だ。
ポカ×2 陽気に加え 自らの厚着も手伝い
すぐに汗まみれになってしまった。。(^ ^ヾ

滑り出しは、いつも通り スギ林の中を淡々と...
やがて山頂付近に近づくと、いきなり立派なブナが姿を現した。

おほほ〜っ!


最初に目に入ったブナです。


なんと美しいのだろう。。

奥の方には、さぞかし素晴らしい林が広がっているに違いない。。

この時点での感動が得られただけで
今日はやってきた甲斐があったというものだ☆


ただし、ここは山頂ではない。
現段階ではまだ登山の途中である。。

てっぺんからの眺望が非常に良いという噂を聞いていたので
是非、その光景も眺めておきたい。

このままブナ林の中へ吸い込まれてしまいたいという気持ちもあったが
物事には順序があるので、いったんここをスルーすることにした。


で、10分後。。

うっひゃ〜!

素晴らしい景色だ。 ほぼ360度、周囲を見渡せる。。



南方を眺めます。。



眼下を見下ろせば、こんな感じ...。


結構迫力があります。。



割と、高い所が好きな性分なので
暫くここで休憩をとってしまった... (^ ^ヾ

(汗が冷えて気持ち良かった♪)


それでは、本日のノルマを片づける為
先程のブナ林へ戻ろう。。


上方からブナ林へ降りていきました。



まずは、ブナ帯全体を 端から端まで、大まかに散策してみた。
ブナの他、ミズナラ、シデ、カエデ、ホオノキ、モミなどが見受けられる。
どうやら、初めに受けた印象より、規模はそれほど大きくなさそうだ。



樹種は豊富です。


しかし、樹齢を重ねた貫禄ある大木群が
このエリアを120%引き立てて魅せるだけのオーラを放っている。。

とりあえず、前回訪れたブナ林よりは 物理的にもずっと広く
多様なカミキリムシが生息するのには申し分ない環境が整っていると言えよう。


だんだん陽が西に傾きだしました。。



山中では、千葉からやって来たという ご家族連れと出逢い
実は、物凄くご近所さんであることを知り驚かされながら
材採を楽しんだ。

主にブナの落ち枝を拾ったが
最近落ちたものではなく、やや古めの材を選んだ。

欲張れば、帰り道がしんどくなるのは分かっていても
数を打てば当るだろうという考え方で
これでもかというぐらい、手提げ袋いっぱいに材を詰め込んだ。。


さぁ、これで納得♪ 自らに課した任務も完了だ☆

下山しよう。。


今回は、随分長い時間 滞在しました。。




〜 カエデ採集 〜


手提げ袋を 地面に引きずりながら テク×2 と歩き
やっとの思いで車の所まで辿り着いた。

荷物運びは、やはり車でないと... (^ ^ヾ


なか×2 イケている(?) 斜面です。。



無事にノルマを達成したので、一路家の玄関を目指すつもりでいたが
途中、ガードレールの向こう側に生えていたカエデが気になりブレーキを踏んだ。。

車を降りて見てみると
案の定、花が満開で色々なムシがワン×2、飛び交っているようだ。。


結構急な斜面です。


事前に 100円ショップで購入しておいた
実にショボい捕虫網ですくって見ると...

ほぉ×2、ちゃんと出ているではないか☆

キバネニセハムシハナカミキリを中心に、セスジヒメハナ、コジマヒゲナガコバネ、ミヤマルリハナなどが
サクッと入ってきた。。



コジマヒゲナガコバネカミキリ
Glaphyra kojimai
MATSUSHITA, 1939
ミヤマルリハナカミキリ
Kanekoa azumensis
MATSUSHITA et TAMANUKI, 1942



ふむ×2、ようやく春のカミキリムシがお出ましだ☆
もう一息である☆



〜 後記 〜

18:40に、帰宅した。

近頃、県内の方々へ脚を運び 材採してくることがとても楽しい。

今回も、未見のブナ林を訪ね
そこで初めて吸った空気の味が、大変新鮮に感じられた。。

さんざん歩き回っている茨城県。。
しかしながら、まだ×2 知らない世界は多いようだ。

さて、持ち帰った材からはどんなカミキリムシが出てくるのだろう??
毎週×2、材箱が増えて置き場所に困っているが
日々、箱の中を覗きながら ワク×2 している... (^ ^ヾ


.. ニンフハナカミキリ
セミスジコブヒゲカミキリ

タテスジゴマフカミキリ
1ex., 07.05.19
1♂, 07.06.04
1ex., 07.08.05

 今回分の材です。
 結果は、写真の右側に随時追記したいと思います。。



〜 主な確認種

●ハナカミキリ亜科
 キバネニセハムシハナカミキリ 多数
 ミヤマルリハナカミキリ 1ex
 セスジヒメハナカミキリ 1ex
●カミキリ亜科
 コジマヒゲナガコバネカミキリ 1ex





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