採集履歴

“2007年 今夏の課題” 編 (3)



07.07.13
(Fri) Mt 「今年もオニグルミ @きたじまの日」 
                                                                                                  

ここのところ “課題編”と謳いながら、ソボリンゴ、ソリダに目を向けてきたが
今回は、昨年からの継続課題である、オニグルミに付くカミキリムシを狙ってみたい。
かつての文献記録、および採集記録を概観すれば
茨城県では、ちょうど今頃が発生時期のようだ。
今年は、昨年まで調査していたエリアより 少しだけ緯度を上げてみようと思う。


〜 曇り空 〜


必要な道具を取り揃え いざマイ・カーに乗り込んだときに
キーをなくした事に気付いた。

あちゃ〜、のっけから調子が狂うなぁ... (^-^;

見つけるのには25分もかかり
かなり あたふたしながらの出発となった。 (^ ^ヾ ・・・11:10。



30分遅れの出発です... (^-^;
今日も田舎道はガラ空きですね。



で、今日の天候は こんな(↑)感じ。。
今にも降り出しそうな どんよりとした陽気だが
連日雨続きだったし、今週末には 台風もやってくる予報なので
むしろ恵みの曇り空と捉えた方が良い。

既に気温は20℃以上あるし、ホスト採集がメインなら特に支障はないだろう。



〜 レモン色のカミキリムシ 〜


滑り出しのロスタイムを取り戻すべく、バビューン!と高速移動を試みた。

それでも2時間程かけて、ようやく辿り着いたのは
こんな低山帯の谷間にある水辺である。。


山肌には ガスが立ちこめていました。


以前から何度も出入りしているエリアなので、充分に土地勘はある。
予定通り、今日のテーマであるオニグルミが方々に見られ始めた。

因みに、このエリアから今回の目的種を確認できれば
新産地での記録となるので やりがいは充分にある。
それでは、早速 探してみよう!


昨年までに見てきたオニグルミは、かなりの高木が多く
下からSW、BTするにしても
垂れ下がった枝先の、ごく限られた部分しか探すことができなかった。

それに比べると このエリアの場合は
眼下(崖の下)からニョキ×2 と伸びているものが多いので
割と高い位置を狙うことができ大変都合が良い。

意気揚々と林道を歩き始めると、早速手頃なオニグルミが見つかった。

まずは、葉脈に沿った食痕がないか じ〜〜っと眺めてみる。。


今日のテーマ、オニグルミです。

あれは、違うでしょうねぇ。。

おや? 葉脈に沿ってますね!


よし×2、順調にカミキリムシのものと思われる食痕を確認できたぞ。。

これは幸先が良い。

早速、BTしてみると...

ポトリ!

あれれ?? 何やら初めて目の当たりにする 鮮やかな
レモン色の甲虫が...

わ〜ぉ!w(◎o◎;w

なんと、一叩きで いきなり来てしまった!


オニグルミノキモンカミキリ
Menesia flavotecta HEYDEN, 1886



実にあっけない...

調査を始めてから、わずか 15分足らずでの出来事だったので
さすがに すぐには手応えがわかなかった。

昨年は随分と苦労したのになぁ... (^-^;

とりあえず、素直に喜べ!> 私

う、うむ... めっちゃ嬉しい!... (^ ^ヾ

そう言えば、何気に今日は 私のラッキーDAY、“きたじまの日” ではないか??

そうか... そうだった! と言う事で。。

“うれすぃ〜!!” (>_<) (>_<) (>_<)

わははっ。。(^ ^ヾ

こんな調子なら、今日は かなり沢山採れそうな予感がする。
暫く時間を割いて じっくりと周辺を散策してみよう。。

変わらぬ山の景色を横目にしながら、更に歩を進めた。。


今日のお山は、ずっとこんな感じでした。


先程の場所から 20分ぐらい移動したところで
強風か雷により へし折られたと思われる オニグルミの枝が見つかった。


いいね〜!これは要チェックだ。


他のカミキリムシと同様に、きっと何頭かやって来ているに違いない。

どれ×2、如何なものだろう??

ん!?



あれは...!?

間違いないです♪


予想通りにいた!

しかも、1頭目より大きそうな個体だ。

枝の下側に そ〜っと捕虫網を伸ばし、上から叩き棒で軽く振動を与えて ポトリ!

よっしゃ〜!(>_<) (>_<) (>_<)

難なくネットインできた。
こう言ったセオリー通りの採集ができると、とても楽しい。


綺麗な彩りと紋様だぁ...
無事に2頭目をゲットです。



うむ、コンスタントに採れているじゃないか。。

こうなると、だん×2 欲が出てくる。
是非とも、自然体の写真が撮りたい!... (^ ^ヾ

「採る前に撮る、は当分の間 控えるべし!」と
前回の採集記の結びで綴ったばかりだが
一頭でも採れてしまえば もはや既採集種である。

つまり、“採った後なら遠慮なく撮れる” のだ... (^ ^ヾ

更に20分程歩いて行くと
十数本のオニグルミが群生している 開けた場所へ出た。

う〜ん、ここはいい。。
きっと沢山いるに違いない!

降り出した霧雨を避けるように、そそくさと木陰へ潜り込み
一本×2 の枝を、下から丹念に眺めていった。

そして数分後。。

いた〜!!

しかし今度のは、ちょっと高所なので写真が撮りにくそうだ... (^-^;

レモン色が大変目立つのだが
小型種なのでピントが合わせずらい。
なおかつ、光量不足のため、どうしてもフラッシュがたかれてしまう。
これでは、自然光による味が出せない。。

何度も×2 撮影した結果、これが最もマシな写真となった。... (^ ^ヾ


本日の3頭目となります。


フラッシュを抑え、シャッター速度を落とせば 手振れしてしまうし。。
やはり 現状のデジカメで、満足できる写真を撮るのは厳しい。。(^-^;


葉の裏にも、数頭見かけました。


兎にも角にも、今日は 昨年なか×2 クリアできなかった課題を
無事に消化できた訳だし、これでよしとしたい。

少々標高を上げて、以前から気になっていた伐採地を 軽くチェックしに行った後は
天候がどん×2 思わしくない方向へ移りつつあり
素直に帰路に就く事にした。。



〜 後記 〜

19:20 、早々に実家へ到着。。

今日は、昨年からの課題であった
オニグルミノキモンカミキリを、“新産地から” というおまけつきで
7頭も採集することができ、大変満足であった。
(なおかつ、“きたじ〜の日”でもあった♪)

今回の結果を踏まえると
あくまでも予想だが、20年前と比べ
山間部では個体数が随分増えた可能性がある。

分布調査は、今の私にとって最も大切なテーマであるので
次回は、これまで本種の記録がなかったエリアを中心に
オニグルミをチェックして回りたいと思う。



〜 主な確認種

●フトカミキリ亜科
 オニグルミノキモンカミキリ 7exs





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