採集履歴

“2007年 今夏の課題” 編 (8)



07.08.04
Sat) Mt 「イベントの日」 
                                                                                                  

今日は、待ちに待ったダブル・イベントの日。
午前中は、水戸昆の 渡辺さん、日置さん御兄弟、るどるふ先輩ら
皆さんとの カミキリ採集会がある。

カミキリ特集号の編集関係で
普段から、メール等でちょく×2 連絡を取り合ってはいるものの
全員が出揃う機会など 滅多にないことなので 非常に楽しみだ。

また 第2部としては、水戸昆の先輩方が大勢集う
某所での素晴らしい夜間合宿も企画されている。
ただ私は、どうしても今晩のタイミングで
灯火調査をしてみたい山があったので
そちらへ yasu と共に回らせていただく予定だ。。

何気に 合宿場所から すぐ近くの山でもあるので
余裕があれば、是非合宿の方にも顔を出したいと思う。

とにもかくにも、全てが無事成功に終わることを祈るばかりである。


〜 採集会 〜


昨晩は、本日のイベントために 気合を入れようと
珍しく 22:30 には就寝したのだが...

夜中の 2:00 に目が覚めてしまい
以後、ずっと寝付けぬままだった。。(^-^;;

とりあえず、明け方にはノルマのトレを 1時間程こなし
食事を済ませ、早々に家を出発した。


6:30 に家を出ました。



それでも、運転中 眠気に襲われる心配は全くなかった。
朝っぱらから、ちょっと興奮気味なのかもしれない。。(^ ^ヾ

ところで、気になる天気予報は 見ての通り(↓)、一日中「曇り」らしい。
残念、できれば、ピーカンを望んでいたのだが。。

雨が降らなかっただけ、良しとすべきか??
うん、きっと大丈夫!晴れ間も少しぐらいは出るだろう!!

今回は、物事を全てポジティブに受け止め、一日を存分に楽しんでこようと思う。


ま、何とかなるでしょう!


という事で、午前中のイベント会場へは 予定より1時間も早く到着した。
今日は私が一番乗りかな!?と思って駆け付けたのだが
さすが渡辺さんだった。
既に、ムシ採りができる体制になっていた... (^-^;

その後、45年も前に 茨城県で唯一 コブヤハズを採ったベテランの日置さんと、弟さん
本日の主役、エース るどるふ先輩、スラッガー yasu が、続々と集結し
午前中の約 3時間は、時折顔をのぞかせた御日様の光にも助けられながら
銘々に、目的のムシ採りを楽しんだ。

私は、日置大先輩から 恐れ多くも、秘伝の武器を貸して頂けたので
「自身の腕で」採らねばならなかったムシを、何とか無事にクリアすることができた。

(渡辺さんの「早く採れよ〜!」という、愛情表現がかなりのプレッシャーだった。。(^ ^ヾ)

いや〜、ホント良かった。 今回ゲットできた一頭で、私は生涯満足できるだろう。
(狩人は、必要以上に採らないもの。。)

ただし、これで終わりではない。。

私の使命は、今回培った経験を また別な地で活かし
新たな世界を少しずつ切り開いて行くことにあるのかもしれない。


で、他にも こんな嬉しい初採集があった♪


クスベニカミキリ
Pyrestes nipponicus
HAYASHI, 1987



これも、渡辺さんに採らせてもらったという感じである... (^ ^ヾ
とりあえずは、やったね!A ^ ^;v

最終的には、先日のソリダ採集でご一緒させていただいた
縄谷さんも偶然やってきて、見事に念願をかなえられた。おめでとうございます!

本日は、楽しいひとときを設けていただき、ありがとうございました。> 渡辺さん

るどるふ先輩も、この日の為に 第二の故郷へ
遠方から 駆けつけていただき 嬉しかったです。

特集号の完成を目指し
頑張りましょう!    

Photo by yasu




〜 ブレイク 〜


午前のイベントを無事に終えると、ここで皆さんとはお別れし
予定通り、私は yasu と共に夜の準備へ移ることにした。

とりあえず、まずはお昼を食べに行こう!... (^ ^ヾ


先輩から、また一つ課題を頂きながら...


前回の経験(山登りを交えた灯火採集)を踏まえると
今晩は、山の規模から考えても、かなり厳しい状況を強いられるに違いない。

今のうちに、がっつり食べておかねば。。


久しぶりに、御飯の写真でも...(^ ^ヾ


う〜〜ん... 腹いっぱいに食べたら、急に眠くなってきた。。
午前中のイベントの成功に、ホッと 一安心したせいか
少々気が緩んだのだろう。。

コンビニで、水やお茶を大量に買い込んで
今晩挑む山の麓までは一気に車で詰め寄ると
そこで30分ほど、仮眠をとることにした。。



〜 チャレンジ 〜


さぁ、第二イベントの幕開けである。
今晩は、春先から拘りを持って調査を続けてきた山で、初灯火を試みる。

これは、私にとって今シーズンの最大のチャレンジである。
あ〜、ホントに楽しみだ!

まとわり付いてくる アブの大群を払いのけながら
必要な荷物を一通り取り揃え、 16:30に いざ出発した。

よっしゃ、気合入れて行くぞ〜!


夏も冬も、関係ない身支度の yasu... (^-^;

燃料込み、16kgの発電機にヨタル私... (^ ^ヾ


今回 歩き始めたコースは、これまでに経験した山頂へ至る 3ルートの内の
最もハードな一本である。
ただ 私のもくろみとしては、途中からハードな林道を逸れ
ショートカットして尾根に乗り、そのまま一気に頂上まで登り詰めたい。

しかし... 歩き始めてから ものの数分で、いや〜な感じの汗が滴り出した。
普段通い慣れた上り下りが想像以上にキツく感じられ
前回とは比較にならない程 呼吸も乱れる。。

つ、つれぇ... (^-^;;


ふと、重たい甲羅を背負いながら生活しなければならない
亀仙流独自の訓練方法を思い浮かべてしまう。。(^ ^ヾ


で、でだ。。
肝心なショートカットの方は、大幅に道を誤り...
引き返して再挑戦するも とてつもないガサ藪に道をふさがれ...
結局は断念... (^ ^;;;

仕方なく、少しでも山頂付近へ近づくため
時間が許す限り いつものハード・コースを辿ることにした。。



結局、普段通りです。。



おわ〜っ!
通いなれた獣道も、途中から この通り... (+_+)
春先の様子とは大違いである。。


ここは、まだマシな方です。。


当初は、重たい荷物を運んでいた私が 後ろから yasu を追いかけていた。。
しかし、いつの間にか順番が逆に。。(^ ^;;

お〜〜い、大丈夫かぁ〜!?



さすがに、上着は脱いだようです。。


ブッシュを抜けたら、今度は沢登り。。


もはや、武者修行です。。


う〜ん... 駄目だね、このペースでは とても山頂までは辿り着けそうにない(時間的に)。。
志を半ばにして、今夜は こんな(↓)場所でライトを灯すことにした。。

大分薄暗くなってきたが、シャッター速度を落とし夜景モードで明るい写真を一枚。。


まだ、山の中腹でした。。


このエリアは、山頂付近なら携帯の電波が入るので
当初の予定では、渡辺さんらがいる合宿場所へ連絡を入れるつもりだったが
それもままならず... (^ ^;;

とりあえず、重たい荷物をおろしてからは
下山時、道に迷うといけないと思い
念のため、登って来たルートを逆戻りして
1時間程かけて、獣道に生えていた雑草に踏み跡をつけてきた。
これなら暗くなっても、沢に落ちることなく 何とか道を辿っていけるだろう。。

再び今夜のイベント場所へ戻ろうとすると
ふと、道端に落ちている懐中電灯を発見した。

おそらく、yasu が背負っていた籠から落ちたものである。
(おい×2、大事な命綱を落としてるぞ〜っ!(^-^;;; )

で、暗くなるまでの40分間。。
猛烈にかいた汗を清流で洗い流し
それから水分補給をしたりして時間をつぶした。

そして、19:00 ジャストに待望のライトを灯した。。


さぁ、これはこれで、楽しみです!


いきなり、景気良くムシが集まってきた。
さすがに、カワゲラ類、蛾が大変多い。。

斜面上には、ブナ、ミズナラ、サワグルミ、ホオノキ、モミなどが見られ
甲虫も、コガネムシ類、コメツキムシ類、各種クワガタが そこ×2 飛来したが
カミキリに関しては、ビロウドカミキリ、ノコギリカミキリ程度で、やはり限界があった。。

全て普通種だが、ちょっと気にかかった甲虫をご紹介すると。。


ヨツコブゴミムシダマシ
Uloma latimanus K
OLBE, 1886


ムネアカクシヒゲムシ
Horatocera niponica L
EWIS, 1895



他に、オオクロホソナガクチキムシなど。。
この山でのムシの記録は、どんなものでも大切なので
しっかりとメモしておいた。。


アカアシクワガタは、結構飛んできました。


22:00を回った頃、突如 ムシの飛来が止まってしまった。。
おそらく、樹々に包まれた小空間にいるため
光が届く範囲に 限界があるのだろう。。

これでは、どうしようもない。。
う〜ん、やっぱり上から下を照らしたいなぁ... (^-^;

それでも暫くは粘ったが、残念ながら状況の変化はなかった。。


既に、落ちてしまった人。。(^-^;;;


さて、どうしよう??

本来ならば、山頂に機材を残したまま一度は下山し
翌朝、明るくなってから再び機材を撤収しに向かう筋書きだったが...??

う〜む... とりあえず、ここは山頂ではない。。
それに、延々下り坂となるので 往路よりはきっと楽な筈だ。

よし、行ける!

今日は何事もポジティブにやり通すと
心に決めているのだ〜!(>_<) (>_<) (>_<)

疲労困憊だが、最後の力を振り絞り
機材一式を運びながら下山する事にした。



〜 後記 〜

車の所まで 何とか辿り着き
目をこすりながら実家へ辿り着いたのは、当然 日付が変わってからのこと。。
精も根も尽き果てたという感じだった。。
とりあえず、最低限 風呂には入り
寝床で一日の御礼メールを打っていたのだが
結局、送信できぬまま 3:30頃に力尽き 落ちてしまった。。

今回は、渡辺さんの 粋な計らいで、日置さんら ご兄弟、縄谷さん
るどるふ先輩、yasu らとカミキリ採集を楽しんだ。
まだ×2 駆け出しの私にとっては
何気ない会話のひとつをとっても、勉強になる事が非常に多く
大変有意義な時間を過ごす事ができた。

色々とお世話になり、ありがとうございました... m(_ _)m > 皆様

夕刻前からは、4月以来ずっと 切望していた
某山頂での灯火調査にチャレンジしたものの...
重さ約16kgの発電機、照明器具ほかを担いでの
ヤブ漕ぎ、急傾斜の獣道登山が想像以上にキツく...
結局、頂上までは 辿り着くことができずに
中腹の森の中で 妥協する事にした。

帰り道、真っ暗闇の中を、懐中電灯一つで下山し終えた時には、正直ホッとした。
結果は いまひとつだったが、また機会があれば是非リベンジしたいと思う。。

とにもかくにも、水戸昆の合宿の方は、大盛況だったそうで
稀なカミキリムシも何種類か採れたらしく w(◎o◎)w Oh〜!
それが何よりも嬉しい連絡だった。

朝早くから夜遅くまで 色々と大変な事もあったが、今日のことは
私のムシ採り人生の中で、想い出の一ページとなるに違いない。



〜 主な確認種

●カミキリ亜科
 クスベニカミキリ (初採集)





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