採集履歴

“2007年 秋の山登り” 編 (1)



07.10.20
Sat) Mt 「新たなスタート」 
                                                                                                  

前回掲載した採集記の結びで...

 いずれにせよ、あと少しなのだから
 やれるだけの事はやっておかなければ。。

などと綴ってから、早くも1ヶ月が過ぎ去り...
カミキリ調査に与えられた期限は、残すところ あと 10日程となった。

私なりに、やれるだけの事はやったつもりなので
今後これについては、これまでも並行して進めてきた
編集作業の方に力を注ぎたいと思う。

ただ、県内の現地調査を完全にストップさせてしまう訳ではなく
個人的に興味がある未知のフィールドは、まだ×2 沢山残されているので
私自身の勉強のためにも、細々と出かけて行ければと思う。

従来通り、私らしく マイペースでやろう。

今回は、昼過ぎからフラッと散歩に出てみた。


〜 秋ムシのチェック 〜


まずは、近所の竹林へ潜り込み
1.5時間程、カクレミノをチェックしてみた。

10月下旬とは言え、24℃と、今年は まだ×2 気温が高く...
ヤブ蚊の数が モノ凄かった... (^-^;

試練の結果、何とか 1頭だけは 本命を確認することができ
その健在ぶりに、正直 ホッとした。

さすが、秋のカミキリムシである。。
周囲には新しい食害痕もあり、未ださかんに活動中のご様子で
撮影していたら、元気良く羽ばたいて行った。。


タテジマカミキリ
Aulaconotus pachypezoides THOMSON, 1864




〜 山登り 〜


その後、電話連絡が入った yasuと合流し、急遽未登の山を目指すことに...

頭の中に、二つの候補地が上がったが
既に 14:00 を過ぎており、今回は近場を選択した。


大移動中 @14:26



しかし、予習など一切なしの思いつきで始めた旅だったため
結局、お目当ての山には辿り着くことができそうになかった。。

ただ幸運な事に、その一歩手前で どうしても無視はできない
経験しておくべき 新たな山を見出すことができた。

田舎道を右往左往しながら
地域の皆様に良きアドバイスを頂き
無事に、登山口を発見して歩き始めた... (15:20)。

薄暗いスギ林から、中腹のアカマツ林を抜け...
やがて、頂上付近に近づくと
コナラ、カシ、ヤマザクラ、シデなどの
広葉樹が目立つようになった。


登山道 @16:01



低山ながら、麓からの急な登り続きで
かなり息が上がってしまったが...

小さな男の子を抱っこした、娘さん連れの若い男性に
すれ違いざま、“ あと10分ぐらいです!” と励まされ
概ね 1時間程で、三角点に辿り着くことができた。


三角点 @16:23




〜 散策 〜


樹々の枝に阻まれ、山頂からの眺望は大して良くなかったが
周囲の林からは 見覚えある食害痕や、羽脱孔が多数確認され
様々なカミキリムシの生息が予想された。


サワフタギの葉に残された
ニセシラホシの食害痕



せっかくなので、材採でもしながら
未知なるフィールドの散策を楽しんでおこう。

そう思い、南側の斜面を 少しだけ下ってみることにした。


いつも お世話になっている山



わぁ... 凄い。。

何も考えずに ウロ×2 していると
眼下に、突如美しい光景が広がった。


突然の眺望 @16:42



上昇気流に乗った、迫力ある我が故郷の表情に
暫し見とれてしまった。。


黄昏時 @16:52



気がつくと、辺りがどん×2 暗くなってきた。

ヤバイ... 下山しなければ。。

行き当たりばったりの旅ゆえに
懐中電灯など、持ち合わせてはいない。

自治体が地域に流している 17:00 の鐘の音を聞き
慌てて現場を後にした。。




〜 後記 〜


車のところへ駆け戻ったのは、17:35 の事。。
完全に陽が落ちる寸前で、下山中は さすがに冷や汗をかいた。
あと10分遅かったら、完全にアウトだったろう。。

いささかスリリングな結末だったが
とりあえず、故郷のまた新しい一面を知ることができ
短時間ながら、有意義なプチ旅行だったと思う。

ああ... 目的がムシ採りではなくても、フィールドに出ることが凄く楽しい。

近いうちに、今回辿り着けなかった山にも 是非登っておきたい。
そこは私にとって、以前から大きな存在感があったエリアである。

とりあえず、今回も手堅く材採してきたので
結果が現れ次第、随時ここへ追記していきたいと思う。





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