水戸昆虫研究会での想い出
“2008年 標本撮影” 編 (2)
08.08.18 (Sun) 「タマムシ博物館」 |
この度は、乳酸菌のご研究をはじめ 甲虫会 とりわけタマムシの分野で大変ご高名な O先生の標本を 撮影させていただけることになりました。 O先生には、目下投稿中の報文を執筆する際にも 茨城県では未記録のナガキクイムシ科や、森林の環境指標となりえるナガクチキムシ科を 詳しく ご教示くださり、大変お世話になったばかりです。 お願いを事を申し上げることが度重なり、失礼な限りですが このような機会は 滅多にありませんので ご厚意に感謝して、沢山勉強させていただこうと思います。 |
朝 8:00に、自宅を出発しました。
今日は、とても良い天気です。
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.. | 大橋の おかげで、県西が近くになりました。 |
定刻に、ご指定いただいた場所へ到着です。
O先生と お会いした後に
早速、お部屋の方で 貴重な標本箱の数々を拝見させていただきました。
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.. | カミキリムシは 勿論のこと あらゆる甲虫が保管されていました。 |
なんと その中には、茨城県未記録のカミキリムシも含まれていました。
これにより、県産のカミキリムシは 237種類となります。
そして...
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.. | ご専門である タマムシです。 |
やはり、こちらが一番充実していました。
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.. | まるで 博物館のようですね。 |
タマムシを美しく撮影するのは、なかなか難しそうです。
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.. | 写真も拝見させていただきました。 |
持参した 茨城県産のシリグロナカボソタマムシは、O先生にお預け致しました。
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シリグロナカボソタマムシ Coraebus nigromaculatus Y.KUROSAWA, 1953 |
勿論、甲虫だけではありません。
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.. | 美しいですね。 |
肝心な標本撮影の方は、ベニバハナカミキリ、クビアカトラカミキリ、タカサゴシロカミキリ
ドイカミキリ、ハンノキカミキリなど... 種類を厳選し、1時間ほどで無事に終了しました。
最後に、ためになりそうな報文の抜き刷りを 多数お分けいただきました。
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.. | 先生との お話の中であがった 隣県の甲虫や、タマムシ関連の 資料が中心です。 |
私にとっては、将来の歩み方を 大きく左右するような
非常に重要な ひとときを過ごさせていただけた気がします。
〜 後記 〜
今回は、まことに僭越ながら、O先生に お会いする機会を賜りました。
タマムシをメインに、世界レベルで甲虫を研究されている O先生の資料群からは
私などには とても受け止めることができない スケールの大きさを感じました。
また、休憩を兼ねて 昼食をご一緒させていただいた際には...
ムシを調査・研究することの意義や、その為の基本的な心構え、採集する上でのマナーの他
北関東における 種の分布域の形成過程や、茨城県下に存在しうるムシの可能性など
大変専門的で 勉強になるお話を聞かせてくださいました。
更には、カミキリムシ特集号が完成した末に 私が見据えると良いビジョンや
今後とるべきスタンスのことまで気にかけてくださいました。
まだまだ駆け出しの身で 緊張気味だった私に対し
最後まで あたたかく接してくださった御恩は、これからもずっと忘れません。
お土産にいただいた、世界のカブトムシのトランプは
当日 お話をさせていただいた親戚の子供達に、とても喜んでいただきました。
報文の抜き刷りは、貴重な資料として いつまでも活用させていただきます。
茨城県における甲虫ファウナの解明のため、目標である 3000種類を常に意識しながら
私も頑張りたいと思います。 まずは特集号の完成に向け、集中します。
この度は、お忙しいなか 撮影にご協力くださり
まことに ありがとうございました。
09.10.17