採集履歴

“2009年 せっせと材採” 編 (1)



09.04.03
(Fri) Mt 「リ・スタート」 
                                                                                                  

年が明けて、最初の採集記となりますね。。(^ ^;;
以来、フィールドへは何度か脚を運んでいたのですが...
なか×2、それらを纏める時間がありませんでした。。(^ ^ヾ

2009年は、より一層ひっそりと、マイペースで行こうと思います。
素人ながら、趣旨はこれまで通り なるべく「調査」を謳うつもりです。
自分のムシ採りが、単なる個人的趣味で終わることのないよう...
故郷の自然環境評価に、何かしら寄与できるスタンスを取れればと思います。
勿論、最終的にはペイパーに記述せねば意味がありません。。

ずっと想い入れがあった 各エリアの調査結果は
水戸昆虫研究会の会誌 “るりぼし” に反映されましたので(第2報は目下投稿中)
一応の節目を見ましが...
遅ればせながら、この辺で ゆっくりと再出発します。
やらねばならぬことが、まだ きっと沢山あるはずです。
やはり、日々勉強でしょうね。。
どんな出逢いが待ち受けているのか、楽しみです。

やれる範囲で頑張ってみますので
本年も、どうぞ よろしくお願いいたします... m(_ _)m



と言う事で、出発です。


久しぶりの... 行って来ます! @ 8:07



約2時間半のドライブの末に、とある山麓へ辿り着きました。。


今回は、タラノキに囲まれた
土場に駐車します。 @ 10:32



そして気がつけば...
あら、また揃っちゃいました... (^ ^;;
しかも到着した場所で。。



一応、これまでの経歴...

「77,777km」 @千葉県 @04.07.23
「88,888km」 @千葉県 @05.06.12
「99,999km」 → 「100,000km」 @茨城県 @06.06.01
「111,111km」 @鹿嶋市 @07.04.06
「150,000km」 @佐原市 @09.02.14
「151,515km」 @茨城県 @09.04.03



今日は、自分で詰めた お弁当を持参しました♪
先にお腹を満たしてから、登山しましょう。。


卵のカラ剥き、失敗です... (^ ^;;



相変わらず、荒れ道を走ってきました。。
マイ・カーは、泥交じりの涙を流しています。。(^ ^;;;


山向きではない、私の愛車。。



さて、30分ほどの沢登りの末に 自然林の中へ辿り着きました。
グズ×2 になった材があったので、手でボロッと崩してみると...


第一号です。 @ 11:12



いきなり オオルリクワガタが顔を出しました。
2009年の初ルリです。記念に一枚頂いていきましょう。。


オオルリクワガタ (原名亜種) :♂
Platycerus delicatulus delicatulus

LEWIS, 1883



それから...
小さい方も、かろうじて いるんですよね。
こちらの材は もらって帰ります。


今年も無事に出るでしょうか??



今回の趣旨は、材採集です。。
これをやっておくと、各種カミキリムシ、ゾウムシ、ナガクチキ、タマムシ... その他にも色々な甲虫が得られます。
時折、夏季には滅多に採れない “ 当たり ” が入っている場合も多いので せっせと頑張っておきましょう。。

またこの時期は、樹皮を見て樹種を見分けられるように、お勉強をする良い機会です。。



これは、サワグルミです。。



今日は、久しぶりに(2)番目を登りたいと思います。。


最後の詰めが 最もシビアな沢筋です... @ 11:32



斜面の勾配が急なため、なだれ落ちるイヌブナが多いです。。


樹皮のめくれっぷりといい、各種甲虫が
集まりそうですね... @ 12:03



少しずつ地道に這い上がり、ようやく向こう側の山々が見えてきました。。


右側のブナは、2008年の賀状写真 (Ver.2) にしました☆
@ 12:17



直下の谷間から、笹に捕まって よじ登ってきました。。


樹の幹にもたれて、一呼吸おきます。。



さぁ、稜線に乗りました。。
薄っすらですが、まだ雪が残っています。。


復路となる沢の上流まで移動しています。 @ 12:40



さて、今度は ハリギリの群落を目指して
別の斜面を下ります。。。

ここではついでに、2年前から認識しているモミの落ち枝もチェックしていこうと思います。
このモミは、上部だけ枯死しています。。


半枯には、カミキリムシが宿ります。。@ 14:17



やや古めの落ち枝を割ると...
お!ヒゲナガカミキリの頭部、前胸部が出てきました。
当該地区では、一応初確認となる種です。

羽脱孔は方々で見られるので、いるんだろうなとは思っていましたが
死骸とは言え、確固たる証拠を見出すことができ嬉しい限りです。


ヒゲナガカミキリ :♀
Monochamus grandis

W
ATERHOUSE, 1881
  ・・・だった。



それから... 小さなゴミムシダマシを見つけました。
実に ユニークな姿形です。 ( こういうの、好き... (^ ^ヾ )
県内では 3箇所から記録があります。

よ〜〜く眺めると、ダニまみれであることはご愛嬌... (^ ^;;;


コブスジツノゴミムシダマシ :♂
Boletoxenus bellicosus

(L
EWIS, 1894)



このあたりの樹々は、立枯れていたり 倒れていたりと
傷んでいるケースが非常に多いです。。

斜面は地滑りしやすく、往路の様な湿潤な環境ではありません。。


新旧混交林... @ 14:44



で、ハリギリの登場です。。
実は、目的のエリアに辿り着く前に現れました。



分かりやすい樹肌ですよね... @ 14:47



周辺の落ち葉は確認材料となります。。


間違いないでしょう。。



しかし、落ち枝がなか×2 見つかりません。。


随分高い所には、良いのがありそう... (^ ^;;



かろうじて、かなり朽ち進んだ一本を見つけました。
ちょっと古いかなぁ... (^ ^;;


一部、土に埋もれていました...。



持ち帰りやすいように、現場で切断します。。


これぐらいで よいでしょう☆



その数分後、ようやく目的のエリアに近づきました。。


このあたりは、どちらかと言うと
トチノキの老樹が多いんですよね... @ 15:02



沢沿いに、こんな感じで結構生えています...
が、みんなまだ若樹なんですよね...
理想は、先ほどの様な太い樹がよいのですが。。

しかし、そんな贅沢は言ってられなくなってきました。
そろ×2 引き返さねばならぬ時間です。。
落ち枝を割って、食痕が走っていることを確認する余裕すら既にありません。。
どうしよう... 手当たり次第 持てるだけ持ってく?? > 私 ...(^ ^;;


ありったけの 落ち枝を、かき集めました...(^ ^ヾ @ 15:10



結局、かなりの量になってしまいました... (^ ^;;
こういうことを やっているから
しんどい目にあいます。。

今日は、全ての材を背負いではなく、手提げしてますので...
あっという間に 両腕がパン×2 です。。(^ ^;;;

40歩毎に、持ち手を換えて 休みながら マイ・カーを目指します。
植林の中を、伐採地の中を... 延々1.2kmほど歩きます。。


前方が明るくなってきました... @ 15:42



伐採地に出てふと足元を見ると、西陽を受けるフキノトウが チラホラ...
少しずつ、眠っていた生命の力が 開花していきます。


天麩羅にすると美味しいですよ♪ @ 15:52



なんとか、振り出しに戻ってきました。
今日の成果となりますが... 発電機並みに重かったです... (^ ^;;



あとは家に帰ってから...
ゆっくり収納しましょう。@ 16:12




〜 後記 〜


今回は、ハリギリ材をメインに回収してきました。
何を期待しているか、だいたいわかりますよね... (^ ^ヾ

可能性が高いエリアとは言えませんが、あえて当地から押さえておきたいのですよ...
あと 3種類で 目標の 3桁に乗りますので。。

しかしながら、今回の材には幼虫が入っている気が あまりしないんですよね... (^ ^;;
同じ失敗を繰り返していますが、闇雲にやっても駄目ってことです。。
これについては、近々もう一回やり直しておかねば ならんでしょうな。。

まずは、良い運動をしてきた... ということにしておきましょう。。
暫くは、材採に専念するつもりです。。

新たなテーマを模索しながら、再出発します。


〜 主な確認種

●クワガタムシ科 Lucanidae
 オオルリクワガタ
●ゴミムシダマシ科 Tenebrionidae
 コブスジツノゴミムシダマシ
●カミキリムシ科 Cerambycidae
 ヒゲナガカミキリ (死骸のみ確認)





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