採集履歴

“2009年 せっせと材採” 編 (3)



09.04.12
Sun) Mt 「早いです」 
                                                                                                  

朝陽が眩しく、5:00に目が覚めてしまいました。。
1時間のトレを済ませて、暫く ボ〜ッとしてましたが
とても暖かくなりそうなので
せっかくだから出かけてきました。

何せ、「せっせと編」ですからね... (^ ^ヾ

動けば、何かが見えてくるでしょう。。



道中、とある田舎の町で お祭りらしき光景が見えました。
あらゆる土地に、素晴らしい歴史や文化、ならわしがあり...
人々が、ずっと活き続けているのです。


にぎやかそうですね... @ 11:45



ムシ屋は、あくまでも訪問者 “よそ者 ” ですよ。
どこへ脚を運んだって、お邪魔をする訳ですから
地域の全てに敬意を払いたいものです。。m(_ _)m



さて、家を出てから 3時間後に いつもの山へ入りました。。

ああ... 美しいですね。。
あたり一面が、カタクリの花で彩られていました。

人為的な保護が全くなくても、こうして あるべき様相を呈しているのですから
喜ばしいことです。。m(_ _)m

これが自然の摂理であり、当たり前のことなのですが。。



本来は、誰の目にも とまることが
ありません... @ 12:28



それにしても... 今春は暖かいせいか
開花のピークが、例年より 10日ほど早い気がします。。


這いつくばって、束の間の表情を
何枚も撮影しました。



・・・と、そこで突然 キラリ輝く甲虫が落ちてきました。。

あらら... コルリクワガタです。
一目見て分かりました。


コルリクワガタ (原名亜種) :♂
Platycerus acuticollis acuticollis
Y.K
UROSAWA, 1969



当エリアからの棲息は既に確認済みですが
県内では他地ほど多くは見られないので、ラッキーでした。

しかし、まだ 4月12日ですよ。。
ゴールデンウィークより 20日程も早くに野外活動しているなんて...
あまりにも早すぎです。。(^ ^;;;

やはり、季節の移ろいが 随分早まっています。。


さて、今日の材採は こちらになります。。


ぐちゃ×2 に絡み合っています... @ 12:52



サルナシですね。
どうやら、ゾウムシの幼虫が沢山入っているようです。
標高が足りないので微妙ですが...
念の為に、持ち帰ろうと思います。

勿論、他の材も得ました。
管理は、今回同行している yasu に一任しようと思います。


続いて、沢筋(2)-2 から稜線を目指し
地崩れしやすい 斜面を 這い上がりました。


また、立枯れてますね。。


立枯れ・その 1... @ 13:15



時折、振り返って眼下を撮影します。。


限りある自然林です... @ 13:17



何とか稜線にのりました。。
枯れて間もないモミを見かけたのでチェックを入れます。。
樹皮下には、何種類かの甲虫が潜んでいました。



立枯れ・その 2...  @ 13:32



体長 5mm弱の この(↓)ゴミムシ...
姿形から、アトキリ系だな... と思っていたのですが
後で調べたところ、間違いだったようです。

分かりやすい カラーリングなので、同定は さほど難しくありませんでした。

あとは オオヒラタ、アリヅカムシなどの、ハネカクシ系ですね。。
個性的なムシは、小さくても マジ×2 と見つめていると愛着が湧いてきますよ。


ホソホナシゴミムシ
Perigona sinuata

B
ATES, 1883
ナミエンマアリヅカムシ
Trissemus alienus

(S
HARP,1874)



その後、斜面 F方面へ移動してみました。。
こちらには、イワウチワが沢山咲いています。


イワウチワです。



このハリギリは、いいかもです。。
昨夏の経験から、あることに気付くことができました。
夏に再びチェックを入れたいと思います。


周辺のモミにも目をつけておきましょう。。
@ 14:12



最後に、前回気になった某立枯れをチェック...
表面の窪みに、こんなのが付着してました。

また、巡回コースが増えましたね。。


う〜む... です。@ 15:40



さて、御日様が随分西へ傾いたようです。
下山しますか。。


向かいの山肌が、明るく照らし出されました。
@ 15:41



新芽が色づくタイミングも、随分早い気がします。。


いつも足を止めて見つめている
白ブナです... @ 15:54




〜 後記 〜


カタクリやイワウチワなど
あたり一面が、可愛らしい お花で彩られるようになりました。。
しかしながら、例年と比べ季節の移ろいが大分早い気がします。
やはり、温暖化してますかね... (^ ^;;

ムシの方は...
Alt.600mレベルで早くも野外活動する コルリクワガタを偶然見かけたり
好きな アトキリ系に 姿形が似ている ホソホナシゴミムシや
ナミエンマアリヅカムシなど、ユニークな甲虫と出逢うことができ
充分に楽しむことができました。

また、有望なハリギリや モミの立ち枯れを、新たに見出し
夏が待ち遠しくなってきました。。

サルナシ材からは、何か出てくるでしょうか。。。


〜 主な確認種

●オサムシ科 Carabidae
 ホソホナシゴミムシ
●ハネカクシ科 Staphylinidae
 オオヒラタハネカクシ
アリヅカムシ亜科 Pselaphinae
 ナミエンマアリヅカムシ
●クワガタムシ科 Lucanidae
 コルリクワガタ





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