採集履歴

“2009年 せっせと材採” 編 (4)



09.04.24
(Fri) Mt 「いそぐ春」 
                                                                                                  

前回も記しましたが、例年と比べ 今年は季節の移ろいが大分早い気がします。
新芽が吹くタイミング、開花のタイミングに ムシ達もかろうじて くらいついているのでしょうか。。



5:30 に起床し、出発の準備を整えました。
自宅庭のヤエザクラは、例年より10日ほど早く満開になっています。。


良い天気です... @ 07:10



最近こだわっている フジの目覚まし占い@携帯版 をチェック。。
今回は、先日 展足に失敗してしまったムシの追加個体を
ひそかに狙ってみようと思ってますので、楽しみです。
難易度の高いそのムシを、楽々クリアできるでしょうか??



五感がさえて... 難題をクリアできるでしょうか!?
@ 08:07



いつものスペースへ到着です。。


予定通りの時間です。@ 09:32



小さな渓流を渡ると...
足元が、薄紫色の お花でいっぱいでした。

このエリアでは、本来 5月上旬〜中旬頃に開花するんですが...

いずれにせよ、とても カワイイので撮っておきました♪


タチツボスミレ



これまた早いですね... (^ ^;;


ヤマブキ



自然林の中では、ニリンソウが地面いっぱいに拡がっていました。。
早くも、前回のカタクリの花は全く見られません。
どん×2 入れ替わっていきますね。

昨年から思うのですが... お花の表情を撮影するのも、なか×2 楽しいものです。


ニリンソウ



樹々も色づき始めました。。


みどり が芽生えてきました。



チドリノキの低木を潜り抜けようとしていたところ...


葉を見上げてみたら... @ 13:12



お!小さな カミキリムシのシルエットが見えました。


タカオメダカカミキリ
Stenhomalus takaosanus
OHBAYASHI, 1958



一つ、二つ、三つ。。
どういう訳か、沢山のタカオメダカカミキリが
一本のチドリノキに群がっているようです。。

ホストはブナなのですが... 実際に、小枝から沢山割り出していますし... 不思議です。
おそらく、何らかの理由があるのでしょう。。


この辺りにのみ、めちゃくちゃ沢山いました。
@ 13:58



あれれ??

なんだか大き目のシルエットも見えますね。。

予想通りでしたが、もうシロトラが出ちゃってます。。(^ ^;;

ここは県北... 南部の山塊で GWに出てくるカミキリムシなのですが。。


シロトラカミキリ
Paraclytus excultus
BATES, 1884



さて、例の難題をクリアしようと 沢沿いの落ち枝の下を散々見て回ったのですが...

結局、ここまでが精一杯でした... (^ ^;; 


コルリクワガタ♂ の上翅です。



前回採集した個体は、右の触角が折れてしまったのですよ... (^ ^;;;
何とか もう一頭と行きたかったのですが、やはり甘くはありませんでした。。(^ ^ヾ

仕方がないので、せめて今後に夢を繋ごうと 材採をしておきました。

腕ぐらいの太さで湿度を保ち、しっかりと芯がある
いわゆるコルリ材は、このエリアには なか×2 埋もれていません。。
産卵マークがついていることを条件に加えると、なお見つけられる確率が下がります。

結構 苦労しました... (^ ^;;;
(因みに、サルナシ材に本種の産卵マークがありました。ムシ達も随分苦労しているようです。。)


それにしても、色んなムシが出始めましたよ☆


デオキノコムシ科系



普通種ですが、これは標本用に一頭持ち帰りましょう。。
綺麗ですし... (^ ^ヾ


ドロハマキチョッキリ
ByctiscusByctiscuspuberulus
(M
OTSCHULSKY,1860)



その他、小型のゴミムシ (〜モリヒラタゴミムシ系、アトキリ系)、コメツキムシなど...
昨年採集済みのものばかりでしたが、活動しているムシの姿を 存分に楽しませてもらいました。


帰り道、稜線 B から沢筋が合流する Cへ滑り降りていくと...
雷が落ちたのでしょうか... 自重に耐えられなくなったのでしょうか。。
貫禄あった一本の白ブナが 大胆に折れていました。。


白ブナの一本が.... @ 14:20



若い樹々に、陽射しを残しながら...


ド〜ンと折れていました... @ 14:35



新旧交代の時期が、訪れたのでしょうかね。。
いささか危険な場所ですが、今夏はここにもチェックを入れていこうと思います。



〜 後記 〜


あたり一面が、カタクリやイワウチワなどから、ニリンソウやタチツボスミレなどに
入れ替わっていました。。
この春は、植物もムシたちも、やや生き急いでいる気がします。。
やはり、温暖化してますよ... (^ ^;;

コルリクワガタの追加はなりませんでしたが、産卵マークがついた落ち枝を一本拾ってきました。
この中に、今秋羽化する幼虫が入っていればラッキーなのですが。。
こればかりは、気長に待つしかありませんね。。

さぁ、ムシたちが顔を出してきましたよ。
材採編を謳うのは この辺までとして
次回は春のムシを追いかけてみましょう。


〜 主な確認種

●カミキリムシ科 Cerambycidae
 タカオメダカカミキリ
 シロトラカミキリ
●オトシブミ科 Attelabidae
 ドロハマチョッキリ





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