調査履歴

“2010年 悔い、なきように” 編 (5)



10.06.04
(Fri) Mt 「ホウノキ チェック 2」 
                                                                                                  

さて、6月に突入です。
今月と来月は、多少の犠牲を払ってでも
可能な限り頑張りたいと思っています。

気持ちを込めてきた物事に対しては
後悔したく ありませんよね。



青空の下、スタートです。。


快調です... @ 6:23



そして 5時間後。。

既に、トラップの チェックを終えましたが
まだ結果は出ていませんでした。


大きなブナを一枚... @ 11:43



3番目の沢筋に、降りていきます。。


谷底の倒木も、すっかり
覆われてしまいました... @ 11:51



サワグルミです。

かなりの樹高と、幹の太さです。
この森の中では、一番年齢を重ねていると思います。


てっぺんが、眩しいです。。



今回も、新しいコルリ材を探してみましたが
見つけられませんでした。


ウスグロモリヒラタゴミムシが
傍を通り過ぎます... @ 12:47



地崩れする急な斜面を辿っていくと...

あらら... ホウノキが、折れてしまっています。。

昨年までは、健在だったのですけど。。


幹の途中から、大胆に 折れてます... @ 12:49



斜面から、陽に向かい斜めに伸びていましたからね。。
自重に耐えられなくなって、半分だけ身を捨てたのでしょうか。。


真下には、続きが倒れていました。。



それでも、かろうじて生きているのですね。。


葉が出ています。。



これも、自然の摂理でしょう。。

樹木の上端部が、低くなりましたから...
グリメタは得やすくなるかもしれませんね。。



最後に、大きなコメツキムシを見つけました。

上翅が紫色で、オレンジ色の縁取りが大変美しく
あれれ?こんなの いたかなぁ??と思ったのですが...
よく眺めれば、既に確認済みでした。

深山性の種類ですからね。 良い評価指標といえるでしょう。。

それにしても... 今年はなお、ムシが少なそうだな。。
そんな印象を受けています。。



メスグロベニコメツキ
Denticollis versicolor
(LEWIS, 1894)



気がつけば、どんより。。。
朝の青空が、信じられません。



雷も鳴り始めました...@ 13:40



急いで下山しないと。。


なんとか間に合いました。。@ 15:04




〜 後記 〜


突然の雨を避けて、無事に帰宅することができました。
6月ですものね、こういったケースも増えることと思います。
これから約 2ヶ月間、来月末まで、やれるだけの事はやっておきたいと思います。

現場は、ムシを得るための条件が極めて悪いですけど...
(てっぺんに比べたら、種数についても確実に 2級でしょうね。。)
非常に狭いエリアながら、森林の環境だけはとても良いのです。

湿潤で、稜線部や沢筋には 然るべき大樹が生える自然林です。
それも、タイムカプセルのように... 森の本来の様相を物語っているわけですから
どうも 離れることができません。。

わずかな証を 少しずつ把握して、リアルに見定めておくこと...
それが楽しいのですよね。。

何事もセオリー通りに行けば、一番良いのですけど...
最終的には、全て経験と運まかせです。
とりあえず今回は、グリメタが得られそうな そんな予感がしました。


〜 主な確認種

●オサムシ科 Carabidae -
 ウスグロモリヒラタゴミム
 ヤホシゴミムシ
●コメツキムシ科 Elateridae
 メスグロベニコメツキ
●ナガクチキムシ科 Melandryidae
 カタアカナガクチキ
 ヘリアカナガクチキ
 モモキホソナガクチキ
●ゾウムシ科 Curculionidae
 ヒメクチカクシゾウウシ
●カミキリムシ科 Cerambycidae
 シロトラカミキリ


ヤホシゴミムシ
Lebidia octoguttata
MORAWITZ, 1862



カタアカナガクチキ
Hira humerosignata
HAYASHI, 1960


ヘリアカナガクチキ
Prothalpia ordinaria

(LEWIS, 1895)

メスグロベニコメツキ
Denticollis versicolor

(LEWIS, 1894)


ヒメクチカクシゾウウシ
Syrotelus umbrosus
(R
OELOFS, 1875)






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