調査履歴

“2010年 R地区調査” 編 (31)



10.07.30
(Fri) Coast 「出張の前日に」 
                                                                                                  

この日は、年に一度の 隣県出張採集をする予定でした。
しかし、目的地の天候が優れないという予報だったので
出発は翌日にズラすことにしました。

午前中は、帰省した yasu と 実家でゆっくりしていたのですが
少しずつ晴れ間が見え始めたので、せめて近所を回ることにしました。

R地区調査は、小マメに進めるべし。。



手っ取り早く、やってきたのは海岸です。


どんよりの浜辺です。。



砂浜には、近隣の林から飛来した甲虫が 結構転がっているんです。

まず視界に入ったのは、元気なノコギリカミキリ。。


ノコギリカミキリ
Prionus insularis insularis (MOTSCHULSKY, 1857)



お次は ホシベニカミキリです。

最寄の林はクロマツがメインですが、タブノキも多いですからね。。
存在して然りです。


ホシベニカミキリ
Eupromus ruber (DALMAN, 1817)



そして、ゴマダラカミキリ。。。


ゴマダラカミキリ
Anoplophora malasiaca (THOMSON, 1865)



これらは、海岸に打ち上げられたいた個体ではありません。
浜辺をさまよい、力尽きたのです。


で、こちらは浜辺に住んでいる甲虫。。


今日も会えましたね。。



タケ材の下に、潜んでいました。


ヒョウタンゴミムシ
Scarites aterrimus MORAWITZ, 1863



yasu があわてて摘み上げたのは...


エリザハンミョウ
Cicindela elisae elisae
(MOTSCHULSKY, 1859)



局所的に、ハンミョウも観察されました。


カワラハンミョウ
Cicindela laetescripta
MOTSCHULSKY, 1860



ヤンマも。。


大分弱っているようです。。



一方、水際では ハマグリ隊が。。


平日の浜辺は ガラ空きです。。



駐車場では、たまには こんな日もいいよ!と 温厚な警備員さん。。


警備服は 暑いけれど、いろんな面で
必須 アイテム なのだそうです。
明日からまた大変そうですね。。m(_ _)m



さて、クロマツの林に入ってみると...


ここには、クロカタもいるようです。。



枯れ枝には、タマムシも。。


ウバタマムシ
Chalcophora japonica japonica (GORY, 1840)



アスファルト上には、ヤマトタマムシも落ちていました。
近隣には、エノキの大木が庭木として随分植えられていますからね。。



ヤマトタマムシ
Chrysochroa fulgidissima (SCHONHERR, 1817)



近所の浜辺も、まだ捨てたものではないでしょ


夜は、父の運転で港へ向かい
美味しい お寿司を食べました。



明日は頑張りましょう。



勿論、近所の街灯下も眺めながら帰りましたよ。。


ムネアカセンチコガネ
Boldocerosoma nigroplagiatum (WATERHOUSE, 1875)




〜 後記 〜


沿岸部で、決して自然度が高いとはいえない R地区にも
それなりの環境が少なからず残されていて
ムシたちが、少しずつそれを証明してくれます。

データが蓄積されれば、一時代の記録として
ペーパーに残して行くのが 地元昆虫愛好家のせめてもの務めかな。。

とりあえず明日からの出張では
何も考えず 単純に刺激をもらってこようと思います





※採集記目次へ