調査履歴

“2013年 第5次調査” 編 (7)



13.07.07-
(Sun) Mt 備忘録(7) キノコにつくムシ
                                                                                                     
.. 今日は 暑くなるそうなので
大好きな山へ 出かけることにしました。

茨城県産甲虫の記録 3000種類の達成も
あと少しのところまで 来ているそうなので
僕も お役に立ちたいところです。

7月7日。 七夕様の日です。
このタイミングなら、何かしらは採れそうな
予感がします。

道中、10年ほど前からお世話になっていた
クヌギが倒れているのに気付きました。
ずっと覗いてみたかった洞が、今は目の前に。。
既に 住人は おりませんでしたが
かつては でっかい ドルクスも
潜んでいたのかもしれません。。
  
さて... 北へ 北へ 歩を進めます。
ドンヨリとした、曇り空です。

今年も、大好きな山での ソリダには
出会えそうにないかな。。
 
今回は... 6 〜 7 キロメートルほど
こんな ルートを突進しました。

マイカーは、傷だらけです。。。
  
そして、登山。。

ヤマアジサイが蔓延って、前が見えません。
アイレベルで、この高さです。

これを かき分けながら、必死で前進しました。
草露が物凄く... そして汗もかきますから
シャツが すぐに びしょ濡れになりました。
  
なんとか 尾根にのりました。
7月らしく、辺りは 鬱蒼としています。
  
(2)-(3) 沢間の尾根を辿ります。

イヌブナや シデの立ち枯れを
チェックして回りましたが、残念ながら
ソリダには出会えませんでした。

ここは、本当に薄いです。
   
最近 yasu くんが注目している
菌糸も見てみましょう。

視点を変えれば、新たな甲虫が
見つかるかもしれません。
 
初めに辿り着いた尾根筋に戻ってくると
このような良い物件に出会えました。
 
おお!これは あまり見かけない顔だぞ。。
しかし、月刊むしで見たことがある。

帰宅後に調べてみると...
ミイロムネビロオオキノコ であることが判明。

県内では まだ記録がありません。
全国的にも減少が懸念されている種類のようです。
ミイロムネビロオオキノコ
Microsternus tricolor
LEWIS
※県内記録無し,現地初記録
 
よく見れば、小粒ちゃんが 沢山います。
こちらは、ヒゲブトコキノコムシ。。
県内では、平野から山地にかけて広く分布しています。
ヒゲブトコキノコムシ Mycetophagus antennatus (REITTER, 1879)
※県内記録有り,現地初記録
 
アヤモンヒメナガクチキです。
以前にも この山で採集しましたが
初めて出会ったときには、それは嬉しかったものです。
アヤモンヒメナガクチキ Holostrophus orientalis LEWIS, 1895
※県内記録有り,現地記録済み@2010年
 
最後に、飛翔する ヒゲナガゾウムシを SW しました。
小さな甲虫を 沢山得ることができて満足です。

天気が悪化してきたので、15:30 に下山しました。

雨が降ったり... やんだり。。。
早めに 引き揚げて、正解でした。
 
車窓から、西の空を一枚。。
また、頑張ります。
 

 
.. 18:00 に帰宅しました。
大好きな山における甲虫が 新たに数種類加わって
嬉しいです。
これからは、菌糸類も 要チェックですね。

また、最後に SW して得られた ヒゲナガゾウムシは
県初だったようです。
4mm に満たないほどの 小粒ちゃんですが
先に記した ミイロムネビロオオキノコ に並び
とても大きな存在となりました。
Habrissus cylindricus (SHARP, 1891)



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