調査履歴

“2014年 再出発” 編 (2)



14.01.06-
(Mon)  Mt 残されたブナ林へ (2) 〜 戦前の記録地を訪ねて 〜
                                                                                                     
.. 今回は、気がつけば 早くも 7年ぶりとなるブナ林へ
出かけることにしました。

山頂付近で昆虫採集をした経験は
ナイターも含めて まだ 多くありません。

茨城県における カミキリムシ相の解明に
先駆的に御尽力された 日置先生や 沼田先輩の
足跡ですから... 僕も、勉強のために
もう少しだけ辿っておきたいところです。
 
さて... どうやって目的の斜面へ取り付こう。。
あの尾根筋の、向こう側になるのですが。。

下から登るか、上から下るか。。

往路では、生物の会の Sさんと
電話で ご相談させていただきながら
山麓まで やってきました。
 
結果、無難に後者を選ぶことにしました。

荒れた林道を 車で ぐいぐい登り詰めてから
徒歩へスイッチ。。
急な登り坂からの スタートです。

そして、早くも ブナが現れました。
この辺までは、7年前にも yasu くんと訪れました。
  
根際には、正円形の羽化脱出孔が ポツリ。。
自身初確認です。

一つだけなので、まだ何ともいえませんが
遥か昔には、確かな記録がありました。
 
まずは無事に 稜線にのりました。
  
ゴツゴツとした、岩盤上の UP・DOWN を繰り返していきます。
  
尾根筋から斜面を見下ろすと、ブナ ・ イヌブナをはじめ
様々な大樹が観察されました。
  
足場が落ち着いてくると、暖地性のアカガシまで。。
 
スギも 交じります。
 
その他、アカシデ、カエデ、ヤマザクラなど。。
ヤシャブシも あったかな。
  
立派なブナを 見つめるたびに
ため息をつきながら 撮ってしまいます。
 
樹齢を重ねたものが、随分多いです。
これほどまでに 残されていたとは。。
  
徐々に標高が下がり、若木が増えてきたところで
稜線を辿るのをやめにし、Uターンしました。
 
茂みの中 ( 左手 ) からも、立派なブナが。。
 
こちらは、反対側 ( 右手 ) の斜面です。。
 
お!道標がありました。

いいですね...
これが目指す斜面への入口と見て
間違いないでしょう。
 
スギの大木に囲まれながら、細い林道を下っていくと。。

予習通り、巨大な ブナが現れました。
 
いやぁ... 素晴らしいです。
 
貫禄ある大樹が、この森の歴史を物語っています。
 
なんとなく、ピーンときた ブナの根際を
掻き分けてみると。。
 
やはりね... 開いていました。。
 
割と新しい孔も あるようです。
十中八九 健在なのだと思います。
 
凄いな。。
 
交通手段が限られた、今らか およそ 80年前。。
いや、それ以上か...
何の情報もなかった、こんな場所で
ヨコヤマヒゲナガカミキリを 採集してたんだものな。。
 
一昨年、千葉の伊藤先生から ライトFIT の効用を
お知らせいただきましたが...
昨夏には 調査系の僕ら ( yasu くんと僕 ) に
某山中にて 実演までしてくださいました。

ここでも、応用できるかもしれません。
 
帰宅後、Sさんから 無事に現場へ辿りつけたかどうか
ご連絡をいただきました。

ご心配いただき、どうもありがとうございました。

山のてっぺんや 海岸の砂浜などで過ごした
真夏の夜を 思い出します。

クサカゲロウや ガガンボモドキ など
見つめる対象は違いますが
また ナイターでご一緒できるといいですね!

勿論、余裕があれば yasu くんも。

今回は 材採はせずに、現場の下見で終えました。
風が冷たく、手先が かじかみました。。
何とか 次へ繋げましょう。
 




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