16.07.28-
(Thu) 第7次調査
                                                                                                     
かれこれ、今年 5度目の訪問になります。

前日の報道では、あわや 梅雨明けか?
などと 囁かれていたものの
現実には、時折小雨が舞い
湿度も かなり高めの状況でした。

ビチャビチャの斜面に 脚を取られながら
どうにか点検してきました。


 
..
ヤマアジサイを かき分けながら。。

 
  
12:30 過ぎに 尾根にのりました。

汗なのか、草露なのか。。
頭から シャツ、ズボン、靴まで
全てが びしょ濡れです。

まずは、いつも通り 最寄りの 立ち枯れ@アカシデ を
チェックしました。

この頃になると、小型の雑甲虫が減りますね。

ふと見上げれば、産卵場所を探す
ヨツスジハナカミキリの♀が、菌糸上を
徘徊していました。

 
ヨツスジハナカミキリ
Leptura ochraceofasciata ochraceofasciata
(MOTSCHULSKY, 1861)

  
沢B - 沢C 間尾根の、周辺の様子です。

 
ここを下って行きます。

左右両斜面には、ブナ、ミズナラ、アカシデ、モミ
ハリギリなど。。 アオハダなんかもありました。

アカシデに蔓延った 多孔菌には
今回も オオキノコムシが付いてました。
唯一、この一頭のみでしたが。。

でか〜い。

こんなに 大きい個体は 初めて見ました。
・・・なので、敬意を表して お見送り。。


黒く艶のある上翅が、何となく
アカアシクワガタを連想させました。


 
オオキノコムシ
Encaustes praenobilis
LEWIS, 1883

    

大きな洞も、あるけれど。。
毎年、ここには何もいません。


 
容易ではないですが、久しぶりに降りてみよう。。

 
 
ドーン!と そびえ立つ、モミの立ち枯れです。

 
その裏側になります。
以前に、タマムシを録画しましたね。

 
あ。。 ノコギリだ。。

これだけ モミが沢山あるのですがね。。
ここで ニセは お見かけしたことがありません。

お隣の栃木県では、ほぼ 同緯度で
高標高地から 記録されています。
ということで、本種の分布は沿岸部に
限ったことでは なさそうですが。。

数年前にさ、勉強させて頂いたんですよ。 色々と。。

はい。 後脚脛節に、鮮明な溝があります。

 
ノコギリカミキリ
Prionus insularis insularis
MOTSCHULSKY
, 1857

 
細いモミの樹幹を、キマワリが徘徊中。。

 
キマワリ
Plesiophthalmus nigrocyaneus nigrocyaneus
MOTSCHULSKY
, 1857

 
静かな林内で、一呼吸。。
さて、どうしようかな。。

昆虫採集的には、手詰まり。。
でも、調査が無事に完了して
ホッとした 気持ちが大きい。

やはり、僕は こんなスタンスなんだろうな。。

 
相変わらず 持ち帰るものはありませんでしたが
良い運動になりました。

無駄ではなく、無事に任務終了です。 ^ ^