040830
前日(29日)・・・
ほんとは本日から採集に行く予定ではあったが、
天気が悪すぎ、気温が低すぎなことから、
期待できる成果と宿に泊まる金額等と照らし合わせて考えて、
残念ながらおとなしく家にいることにした。
地図を眺めて・・・
この夏2度目の他県での行脚となる。
目的は2004.8.16と同様、
地元で達成したヒメオオを求めて他県に足を延ばしてみる・・・というものである。
もちろん多産地と呼ばれる場所には近づかないように考える。
しかし、前回と同じ方面に向かうのも面白くないので、別の県からポイントを探して
みることにした。
地元と比べてみると、全ての場所がヒメオオが育んでいけそうな場所にみえてくる。
「あっちもいいけど、こっちもいい。こっちのほうがもっといい?」
と、地図とにらめっこしていると、
ふと、昨日T君に会った→T君の実家のある県→学生のころ一度遊びに行った→
なかなかの自然が残っていた。
という流れから、目的の県は決まった。そこから、いくつかのポイントを拾い上げて
みる。
「この辺はどうかな?」
と兄に相談してみた結果、賛成してくれた。天気もなんとか大丈夫そうだ!!
場所が決まったので、あとは晩飯をたんと食べて、エネルギーを補給する。
(ダイエット中ではあるのだが、明日のためにおなかに入るだけ詰め込んだ・笑)
出発(30日早朝)・・・
3時くらいには目が覚めてしまった・・・ら横の兄の部屋では既に腕立て伏せをやっている振動が
聞こえてきた・・・。タフだ!!そしてあそこまでいくとアホだ!!
外は真っ暗・・・眠い目をこすりながら、支度をして外に出る。(+o+)
天気は小雨だが、「寒くな〜い!」
とりあえず、車の少ない静かな道をひた走る。
家を出て100M地点
写真前方に見える街灯にはよくノコギリクワガタが飛来してきます。。。
途中、MLB(イチロー、松井、田口)の結果の話をする中で右前打、左前打などの
言葉が出てきて、その後、その響きが気に入った、兄は
「次の信号を右前打。」 「そしてすぐ左前打!」
とわけの分からないナビを続けた・・・。
途中雨は降ったり止んだり・・・。現地の状況が気になるところである。
途中から高速に乗り、一気に中前打?でワープする。
ほんとにあっという間であった。
到着・・・
とりあえず、降ったり止んだりは続いているが、昨日のようには寒くないのでなんと
かいけるだろう!
ということで、目につけておいた山道を車にて上ることにした。。。
すると、いきなり
「ウキキ〜〜〜〜!」
と5匹?ほどの猿が車の前を横切った!
うち1匹はこちらに尻を向けてポリポリ・・・!(ー_ー)
そのむかつく顔姿を写真を撮ろうとしたが、後続車が一台来てしまったので写真はとれず。
順調に標高を上げていくと、一気に雲行きは怪しくなり、霧雨のような雨が降り出した。
と同時に、左手に魅力的な柳地帯を発見!ここではヒメオオはまだちょっと早いかも
しれないが、ミヤマやアカアシが期待できるかもしれない・・・ということで、ここいらで
ちょっとジャブを打ってみることにした。
幻想的な景色です。
しかし、1匹たりとも姿を現してはくれなかった。。。
下に落ちていた材を手で崩してみてもクワガタの食痕らしきものは見られなかった。
けっこういい環境なのになぜだろう???(・_・;)
次第に雨も激しくなってきたため、車に戻り、さらに標高を上げるが、途中行き止ま
りになり、あえなくUターン!!
この辺りではだめかな?
天気予報を信じるなら、少し北上すればここよりも天気が良いはずである。
この近辺はさっさと諦めて、少し大きく移動する事にした。
移動・移動・移動・・・
右前打、左前打の指示を受けながら車を走らせる・・・・。
すると、わずかではあるが晴れ間が見え始めた・・・・。(ラッキ〜!)
魅力的な左前打(左側横道)が目に入ったので、あわててブレーキを踏んで、曲がっ
てみる。
曲がってから、どの道を曲がったのが地図で確認!
「悪くな〜い!」
勢い良く急勾配を登っていく・・・・・
が、なかなか思ったような景色(湿地帯、ブナ、柳などの環境)は見あたらない。
たま〜〜〜〜に見受けられるか細い柳は枯れ気味で元気がない。
途中、クワガタは諦めて、材置き場にてカミキリを探すも全く姿が見られない。
どうやらこの道はハズレのようだ!
今日はだめか〜〜〜(>_<)?????
車内には一気に惨敗ムードが立ちこめる。
せっかく入れ物沢山持ってきたのに・・・・。
そういえば、兄の知り合いに、
「入れ物を沢山持って採集に出かけた日は何故かクワガタが全く採れない!」
という方がいるらしい。
そんなジンクスは信じたくないものだ!
考えてみれば、まだ午前中じゃないか!!!
これからである。うん。
次なるポイント・・・
大きめの川に沿って標高を上げていくと、なかなか立派な柳が川沿いに生えている場
所を見つけた。
ここはいそうだ!
ということで、本日初のクワガタを見るために車を停めてルッキングを開始してみた。
無言で、枝々を眺め続ける。
「・・・・・」
「あっちの方にも柳あるよ!」
「・・・・・」
だめだ・・・ここにいないなんて、ホントにボウズで終わる気がしてきた・・・。
諦めて、車に乗り込み、さらに上を目指すと、さらに良い環境になっていくように感じた。
車を走らせているとT字路にぶつかった。
「右は登り、左は下り・・・・。」
数秒止まったあと、自然とハンドルは右に切られた。
たぶん、クワガタ採集者なら10人中9人は右にハンドルを切るはずである。(たぶん)
ちらほらと柳が見えだした。ブナもちらほら見られる。
そこで、車を止めて少し探してみることにした。
手前に柳、奥にブナ等の雑木林というまずまずの環境である。
まずは手前の柳をみていると、奥に入っていた兄が出てきて、
「車開けてくれ〜!鉈を使ってみる!」
とのこと・・・。
どうやら、適度な赤枯れ材をみつけたようだ!
ヒメオオ狙いは一時中断して、オニでも狙ってみるそうだ!
確かに、この環境ならオニがいそうである。。。
柳を見終えて、兄の所にむかうと既に、先ほど言っていた赤枯れ材から、オニの幼虫と、
スジの成虫および幼虫を出していた。
残念ながら、オニの成虫は確認できなかったが、クワガタが生息していることがよう
やく確認できた。
(生息してないはずはないんだけどね・・・(^_^;)!)
材割りを終えた兄が車に戻ってくると、ティッシュを持って、茂みの方へ向かってい
った。
「また野○○かよ!」
兄の用を足す姿を遠〜〜くから写真に収めたが、見苦しいのでここへの掲載は止めときます。
ついに来た・・・
野○○を終えて再び登り坂を進むと、右側にヤナギが多く見られるようになってきた!
とりあえず、よさそうな木が3本ほどあるところで足をとめ、ルッキングしてみる。
まずは、一番いそうな木を見上げる私・・・
「何かいないかな〜!」
すると、一番クワガタがつきそうにない木を見ていた兄が、
「あれ!クワガタじゃねぇか?」
確かにコブのようなものは見えるが、それがいったい何なのか、
わたしにはよく分かりません!(^_^;)
とりあえず、蹴ってみる。「ドンッ!」
大変か細いヤナギであったため、簡単に衝撃を与えることが出来た。
すると明らかに時間差で落ちてくるものがあった。
兄が落ちたところをみると・・・
「きちゃいました〜〜〜!」小さいけど
ヒメオオ♂
兄が私の手の上で写真を撮る。
そして私のカメラでも・・・
あ!
「またカメラを無くした〜〜〜〜(>_<)!!!!」
喜びと悲しみが同時に起ってしまった!!!!!
前回に続き連チャンで無くすなんて(^_^;)アホだ、俺。
しかし、今はヒメオオがいたことの喜びが勝っていた。(^o^)
ここは前回とは全く違う場所(異なる県)!
なのに、前回に引き続き今回もヒメオオ狙いで見事に出会うことができたのだ。
なんかこう、自信がついたってかんじ(^^)v
さらに、ヤナギのルッキングを続ける・・・。
この木は???
「ユッサユッサ」
「パチン!」
舗装道路に面したこのヤナギから、見事に道路に黒い物体が1つ降ってきた。
「また来た〜〜〜!」
ヒメオオ♀
これでペアゲットだ〜!(小さいので最後には逃がしましたが・・・(^_^;))
さらに、その近くのヤナギには車の中からヒメオオ♂が闊歩している姿が見えた!
「うわ〜〜〜〜!またいた〜〜〜〜〜!」
車の中から見えるぞ!
あのコブが(^o^)
結構デカそう(50mm弱?)に見えたが、
落とそうと蹴飛ばしたら見失ってしまいました。残念(^_^;)
魅惑の林道・・・
右手に怪しげな林道の入り口があった。
幅的にも車は通れないので路駐して、その怪しい道へ何気なく入ってみる。
と、そこは魅惑の林道であった!
左にもヤナギ右にもヤナギ
まず、何も持たずに入って一本目の木を眺めてみた。
「あ!いた!」
と兄がまたコブを見つけた。これはコブというよりは明らかにクワガタであった。
ヒメオオ♂だ!
写真中央(枝下)にいるんですが・・(^_^;)
別角度から写真を撮ろうとした兄が、木の横に回ったとき、
「うわっ!!」という声を上げて指を差した。
指を差したのは私の目線よりも僅かに低い位置であり、
私も木の横に回ってみると、「うをっ!!」と思わず声を出す。
「うをっ!!」ヒメオオ♂
す・すごいぞ!この地帯は!
まだまだ先には、柳並木が続いている・・・・。
この先が楽しみである(^o^)
途中こんな道もありますが、、
凸凹
カーブを曲がると、すぐにまた柳が見える。
ホント、首を上に向けてずっと歩いていると肩がこってくる(^_^;)
しかし、
肩なんか鉄のようにカチカチになるまで柳を見つづけたい!!
そんな心境だ(^o^)/
「私にも敵が見えるぞ〜!」
ようやく私にもコブらしいコブが見えた。
逆光ですが、コブがあります。
「ユッサユッサ」
ね!極小ヒメオオ♂
つづいては、さほど高くないところにはっきりとヒメオオと分かるクワガタが・・・!
ヒメオオ♂(右は拡大写真)
ヒメをみつけるたびに大はしゃぎ(>_<)!!
足も首もちょっとくたびれたので、遠くを眺めてみる。
やっぱ自然っていいよね〜〜!
リフレッシュしたのち(たった3分くらいだが(^_^;))
再び顔を上に向けて歩き出す・・・。
まだまだ見たいぞヒメオオさん(^o^)/
この魅惑の林道は期待を裏切らなかった。
探しだしてすぐに、
「みっけち!」
みっけち
中型ヒメオオ♂
こいつは簡単に網で・・・・
網で、「ポロッ」・・・・・・落ちた(^_^;)
網をあてがった意味は無かったのだが、こいつは足元に落ちたので、何の問題も無く
あっさりとゲッツ(^^)v
無事に採り終えた後、ふと、同じ木の幹のほうをみると、
「ここにもいるよ〜!でかめだ!!」
灯台もと暗しというのはこのことだろう!
地面から30cmくらいの位置をノロノロとよじ登っているヒメオオ♂がいるではないですか!
しかも上の枝についてたものよりぜんぜん大きいし・・・(^_^;)
なかなか立派なヒメオオ♂
黒いボディーがかっこいいね〜!
満足満足 (^。^)y-.。o○
さらに次の木には1本の柳に3匹ものヒメオオがついていました。
上の○印に♂が、下の○印には♂♀ペアがついています(^^)
いいね〜〜〜〜〜〜〜〜!この景色(^o^)
こいつらも難なくゲット。。。いったい何匹採ったのだろうか?
こんなにヒメオオをみるのは初めての経験だ!楽しいぞ!
それにしてもだいぶ歩いてきた・・・。足も首も疲れてきたし、
なによりも雲行が怪しくなってきた。。。。
どこかで引き返さなければならない。
しかし、「あのカーブを曲がればパラダイスがあるかも。。。。」
という期待感が引き返さなければ!という気持ちより勝ってしまう(^_^;)
とりあえずあそこまでいったら引き返すことにしよう!
あそこまでいって引き返そう・・・
あそこ・・・まで到着した。
まだまだ道が続いているのは分かったが、こんなところで大雨に降られたらかなわない・・・
というか崖崩れも多いこの林道での大雨だけはごめんだ!
魅惑の林道の続きは是非再び来て覗いてみたいところである。
林道を車まで戻る途中、お土産用のヒメオオ個体を少しだけキープして、残りは
リリースした(次もまた私に捕まってね(^o^)!!)
もちろん引き返しの道中も一度みた木々を再び眺めながら歩いたのだが、何もいませんでした。
(←当たり前だ!)
車に到着・・・
車につくころには、だいぶ体も疲れていたが、ヒメオオタコ採れによる興奮状態でそれどころではなかった。
満足な気分に浸りながら着た道を戻ることとした。
途中、兄が野○○した場所付近を通った。。。そのとき、
「もしかして!」と私は車を停めて、
兄に対し、10分間だけカメラ探しをすることの許しを貰い、その周辺を探し始めた。。。。。
このポイントでの行動を思い出し、数時間前と同じようなルートを辿っていくと、
兄が材割りしていた場所から5mほど離れた場所に、見慣れた青い首かけを見つけた。
「あった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(カメラ)!」
奇跡としか言えない!実は前回の採集(040816)の採集でも無くし、そのときも偶然に
見つけている。
2回も山で無くして見つかるなんて・・・・なんかこのカメラとは切っても切れない縁がある
ような気がした。(一回壊れたときも奇跡的に直ったし!)
今後はデジカメをなくさぬよう気をつけよう!
一応夜の部も・・・
一応灯下もやりながら帰ることにした。
そのため暗くなるのをラーメンを食べて待つ。(もちろんチャーシューメン)
辺りが暗くなったころ、ラーメン屋を出て近くの灯下を回ってみる・・・
が、台風の影響か?風が強く虫があまり飛んでいない。
アカスジキンカメムシ {Poecilocoris lewisi}
昆虫綱 半翅目 キンカメムシ科 17〜20ミリ
最も綺麗なカメムシの一種だそうです。。。
????カメムシ(同定中)
ようやく見つけたクワガタ
コクワ♀
ミヤマ&コクワ
なかなか今日の灯下は難しいようです。
こうして約24時間の旅は無事に終了となった。
今回は、ヒメオオ(特に♂)が沢山見ることが出来たことは、大きな自信とクワガタ採りの
楽しさを改めて実感することができた。魅惑の林道へはいつかまた足を運びたい(^^)v
主な結果
ヒメオオ ♂11 ♀2