050617
本日のカミキリ採集は私にとって貴重な1日となったことをはじめに記します・・・。
ちょっと早目に起床。朝からソワソワしている自分。なんだか遠足に行く子どもみたいだ。
職場にて、研究室の引っ越しをしながら外の天気が気になる。
昼休み、ちょっと気になるものを発見!
そうだ、今日はカメラを持ってきているんだった!
オニヤンマの羽化
夢中に写真を撮っていると知らない人に「何撮ってるんですか?」と聴かれた。
「オニヤンマです。脱皮シーンは初めて見るもので・・・」と控えめな返事をすると、
「よくみつけましたね〜〜〜! これはすごい! すごいシャッターチャンスですよ!」
と言われた。
「虫ばっかり探しあるいてますから・・・」 とは言わなかった。(^_^;)
前置きはこれぐらいにして、
午後になり、一時間ほど経ったところで仕事を早々にきり上げて車に乗り込む。
「それ急げ〜〜〜〜〜〜〜!」
出発・・・
目指せ東へ!
本日は虫採りの大先輩にお会いできるため、テンション上がり気味で現地に向かう。
ちょうど、その先輩が仕事で地元の近くに来ることになったため、今回の機会が訪れた。
いつも私と採集に同行している兄がよく先輩とやりとりをしているのだが、兄のほうが本日はどうしても仕事があけられず、代わりに弟が・・・ということになり、待ち合わせ場所まで近い私のみが同行させていただくことになったのだ!!
ワクワク感80%と緊張感20%が入り交じったなんともいえない心理でドライブ・・・。
野球少年がプロ野球選手とキャッチボールができるときのワクワク感に近いかもしれない。
電話を入れてみると既に約束の海岸付近にきているらしい。
さらにアクセルを強く踏む。
待ち合わせ場所に近づいたとき、300mほど先にそれらしい車が停まっていた。
そこにはビーティンググッズ&網を持った「るどるふさん」が立っていた。
「どうも!はじめまして!お会いできて光栄です!」という挨拶をしてみた。
心の中では「うわ〜〜〜!ホンモノだ〜〜〜!」といっぱいいっぱいの気持ちだったが、
そこは平常心を装ってみた。
るどるふさんは既に海岸にてヒョウタンゴミムシを採集してきたらしく、ケースの中をみせていただいた。ヒョコヒョコと素早く動いていてとてもプリティーな奴だ!
ヒョウタンゴミムシ
ほんと・見た目はクワガタにそっくりだ! (^^)
ゼンマイ仕掛けのオモチャみたいに、
カタカタかカタカタカタカタかカタカタ・・・・・と動きはとても素早い!
採集開始・・・
ちょうど、先日クリストフコトラカミキリを採集した場所が近かったので、まずはそこにお付き合い頂くことにした。そこに行くまでの道中にも、いろいろなことを教えて頂いた。
「この植物が○○で、○月ごろ○○が採れるかも!」とか、
「これは○○という植物でこれは見掛け倒しで、集虫力があまりない!」とか、
さらには
「あ!スイカズラですね〜!これが食痕です。食べてるから、きっとシラハタいますよ!」
と教えていただき、あたりを見回していると、
「あ!あの飛んでいるのはきっとシラハタリンゴカミキリです!」
「えっ?」
私が見た時にはすでに遠くの方に飛んでいたし、網を持っていなかったのであえなく断念。その後は丹念にスイカズラの葉の裏側を眺める・・・いない!
「もっときゃよかった〜〜〜!網!」 (^_^;)
未採集種を採り損ねた!!
でも、探し方さえわかれば、あとは時間の問題だそうだ!今後の宿題にしようっと!(^^)
スイカズラ
シラハタリンゴによる食痕・・・
それにしても、ずっとスルーしていた場所にこんなポイントがあったなんて・・・!
まだまだドシロウトだな〜〜〜俺!(^_^;)
で、目的地・・・
雑木林が1ヘクタール以上切り開かれたポイントで、全て長さ10m以上はあるであろう材が10カ所ぐらいに別れて、山積みされ点在している。コナラや杉がメインだろうか? カミキリムシ採集家にとってはたまらない光景だ。
「これはすごい!」 とるどるふさんも言われていた。
早速、山々を見ていく・・・。
「ん〜〜〜、天気は悪くないんだけど、思った程虫がいませんね〜〜〜〜!」
暫く眺めていると、徐々にだが、カミキリの姿が目に入って来るようになった。
ゴマフカミキリ、キイロトラカミキリ、エグリトラカミキリ、ミドリカミキリと既採集種だが順調に見つけていく。
ミドリカミキリ のペア
すると、
「キスジトラがいましたよ!」
とるどるふさんが教えてくれた。
普通種だが、まだ私にとっては目新しい種のため、ありがたく頂くことにした。
キスジトラカミキリ
その後、ホタルカミキリ、ナカジロサビカミキリを見つけるも、
ナカジロサビカミキリ
残念ながら、先日につづくクリストフコトラの追加個体は得ることはできなかった。
しかし、私的には伐採材採集のコツ や クリストフコトラカミキリのことについて色々な貴重な話を聞くことができ、ここで得られたものはすごく大きかった! 先輩に感謝致します!!(^人^)
次なるポイント・・・
さて、次のポイントは、先週末に私が未採集種を3種とった場所に行くことにした。
るどるふさん的にはカッコウメダカカミキリ、私的には未採集種を狙いとした。
ちょっと遠回りをして確実なルート、そして山林の多いルートを選んで次なるポイントへと移動した。
到着後、車を降りて、現場を眺める・・・。
果たして、今日は何か採れるだろうか?
期待を胸に、まずはサクラの木を見上げる。
「いるかな〜〜〜〜?」
しばらくルッキングしてみるも、なかなかいない・・・。
るどるふさんがビーティングをはじめて、私がそれをサクラの木の下で見ていると、
フワァ〜〜〜〜ッ・・
と左腕に何かが飛んできた。痒!と思って見てみると、
「いた!!」
慌てて、手でお椀を作りカポッと覆う。
るどるふさんが近づいてきたところで、そ〜〜〜っとお椀を外すと、お椀の縁と腕の間に挟まれているカッコウメダカカミキリがいた。
それを、るどるふさんにつまんでもらい無事に ゲッツ!(^^)v
腕に飛んで来る点は意外だったけど狙い通りこのサクラにいてくれた!!!
続いて、伐採木の方に目を向ける。
「ん〜〜〜〜先日ほどは飛んでいないようですね〜〜〜!」
しかし、ポツポツとカミキリが歩いているのが見える。
キイロトラカミキリ、ホタルカミキリ、ゴマフカミキリというおなじみの顔ぶれをみていると、
るどるふさんが、
「今度こそアトモンサビですね〜〜〜!」
と呼んでくれた。(今度こそ!というのは実は前のポイントでアトモン?と思って採ってみたら、既採集種のナカジロだった・・・ということがあったのだ・・・(^_^;)。)
「お〜〜〜〜!私にとっては未採集種だ!」
一瞬、アトジロ?にみえたが、よく見ると違う。
ありがたく摘ませていただいた!ゲッツ!
アトモンサビカミキリ (未採集種)
死んだフリ!!
その後・・・
るどるふさん曰く、この周辺にはヌルデが多く生えているらしく、
それは、ヨツキボシカミキリのホストらしい。
ヌルデ (ギザギザの葉)
なるほど〜〜〜〜!確かに先週ここでヨツキボシを捕まえたゾ!
すると、るどるふさんがすぐに高いところに何かが飛んでいるのをみつけ、
「あれ、そうですよ!」
あれ?どれ?
確かに、私もカミキリであることはわかったが、何カミキリかは分からない。
すると急いで網を伸ばし、ヌルデの葉にとまるかとまらないかぐらいのそいつを、サクッと採って網の中を覗いてみると、
「いたいた!これがホスト採集の醍醐味ですよ!」
綺麗な模様のヨツキボシカミキリが見事にキャッチされていた。
先週初採集した時の個体は帰宅後ヒゲが切れてしまい、標本用としてイマイチな個体だったのでこいつもありがたく頂いた。やったね!
ヨツキボシカミキリ
今度は、ホスト採集の効率の良さと、その面白みを知ることができた。
もう17時の鐘もなってからだいぶ経つだろうか・・・そろそろ引き上げないといけない。
ここで、Time up ! るどるふさんと別れた。
最後に・・・
今回は私にとって、大きな意味をもつ採集行となった。
短時間ではあったが、とても楽しく、学ぶことが多く、カッコウメダカカミキリ、アトモンサビカミキリ、ヨツキボシカミキリも採ることができたので、お腹いっぱいになった。欲をいえばクリストフがみられれば申し分なかったのだが、珍しい種がそんなに頻繁にみれてしまっても、なんか違う気もするし・・・。
シラハタリンゴのホスト採集については、今後の宿題にしたいと思う。。。
最後に改めて、るどるふさんに深謝致します。
結果
ツマグロハナカミキリ