050807
ルリボシカミキリ。そのスカイブルー色は昆虫図鑑の表紙を飾ったりもするような美麗種。最近では人為的な力も助けて、その分布も広がっているらしく、普通種とも言われることもあるようだが、私は生まれてからこれまで、その生きた姿を目にしたことが無い。(博物館の標本では見ているが・・・)。少なくとも私の地元県では普通に生活していて簡単には見られない。そのため、私がカミキリ採集を本格的にはじめるようになった今、どうしても見てみたい種の一つであった。それが先日050801、突然目の前に現れた。必然であったのか偶然であったのか分からないが、山中の材場にて未採集種カミキリを探していたときのことであった。いてもおかしくない環境であることは知っていたが、まさか自分の視界に入ってくるなんて思いもしていなかったのだ。そのとき、とっさに撮る前に採る!と思ったのだが、手を出した瞬間に逃げられてしまった。
この種は夏に出会えるとだけ認識しているが、季節的にこれから数が増えてくるのだろうか?材場に集まる時間は?その辺は勉強不足のため分からないが、再びあの場所へ行けばまた会えるかもしれない。そう思ってこの数日間を過ごしてきた。
リベンジに向けて・・・
本日はいつもの休日よりも早めに起床。
050801にルリボシに逃げられたあの場所へ同じ時間に行くためだ。
あの日、私の記憶が正しければ、13時ごろ見つけて逃げられ、
再び2時半ごろ10〜20分粘ったが結局見つからずに終わってしまったのだ。
新しいカメラを携えて、網&ケースを確認し、出発する。
次こそ採りたい。
目的地付近・・・
途中、これからの戦(いくさ)に備えてエネルギー補給しつつ向かったが、予想以上に早く着くことができた。
「んーーーー、ちょいとあせりすぎ?(^_^;)」
ということで、クワガタ&カミキリの様子を見ながらゆっくりと歩を進めることにしよう。
本日最初にであったカミキリです。。。
カタシロゴマフカミキリ
途中、ヤナギの木があり、見上げることも無く、無造作に蹴りを入れると、
48mm のアカアシを見つけました!なかなか立派でございます。(^o^)
アカアシクワガタ
ふと、足元を見ると、
アトモンサビカミキリを見つけました。
まだまだ新しいカメラに苦労してます(^_^;)。。。
アカハナカミキリも見つけました。
あれ?こっち見てる??
目が合った(・_・)
そして所々でアカアシをスルーしていき、ついに目的地のピンポイントに到着。
再来・・・
時間は、12時頃。
長靴を履いて、網を持ち、ケースを持って、準備完了。 よっしゃ!(・へ・)
先日逃がしたのは網を車においていき、手に持っていなかったためであることが大きな理由の一つだったので、今日は常に網を持ち歩くようにしている。
今日はここで粘ってやるぞ〜〜〜!!!
そう意気込んで材の場所に向かう。
「いるかな????ワクワク!!」
あまり見当たらない。
「ぜんぜんいなくない?!」
先日来たときはウスイロトラカミキリが沢山いたんだけど・・・(・_・)!
5分ほどきょろきょろしていると、ヨツスジハナカミキリ、アカハナカミキリ、
カタジロゴマフカミキリ、ナガゴマフカミキリといういつもの奴らが姿をあらわし始めた。
「よしよし、枯葉も山のにぎわいだ!」(^^)
で、青いのはどこだ・・・???
そう思っていると私から3-4mほど先だろうか?
白っぽい材の上にスカイブルーの虫 がひょこんと乗っかっている。
それはまるで、シュウマイの上のグリンピースのようにはっきりと目立っていた。
「見えるぞ!私にも敵が見える!」
「おちつけよ!俺!」
今日はリベンジ戦なのだ。逃がすわけにはいかないのだ!
まずはカメラで遠くから撮影をする。
うーーーーん・・・遠いな!
でも間違いない!拡大すると、
青い奴だ!
でもあそこは近づきにくいぞ! どうする?俺?
とりあえず手を伸ばせば届くところまではいけるだろう。
そこからどう採るか?
網で採るか手で採るか?
網で採ろうとすると、上の枝が邪魔して逃がす危険性が高いため、手で挑戦してみよう!
あいつは下に落ちるのか?それとも飛ぶのか?
と考えながら一歩一歩慎重に近づく・・・
とりあえず手が届くとこまで近づいた。
「よし!いくぞ!」
と思った瞬間、奴は羽を広げ離陸体制に入った!
「やばい!」(・_・;)
と思って慌てて手を出すが、時すでに遅く、先日同様に
「ファーーーーーッ!」
っと飛び立たれてしまった。
しか〜〜〜〜し、今日は手元に網が用意してある!(^^)v
こいつの出番だ!!
とばかりに横に置いていた網をサッと拾い、飛んでいく方向に手を伸ばした。
「・・・。」
すでに走って追いかけてはいけない方向に飛んでいってしまった。(・_・;)
今日もやっちまった!(>_<) 12時20ころの出来事であった・・・。
三度目の正直・・・
しばらく、ここで心を無にして待つとしよう・・・・。
一本の太めの材に腰掛けて、山の静けさを感じながら、無心で材を眺めている。
(・_・) (・_・) (・_・)
静かだ! 精神が研ぎ澄まされていく気持ちになる。
王貞治が絶好調の時、ボールが止まってみえたように、
虫たちの動きもスローモーションに見えてくる。(← うそ)
ウスイロトラカミキリの姿が数匹見えてきた。
ウスイロトラカミキリ
つづいてトラカミキリの影が見えた。
はじめは「エグリトラかな?」と思い、つまんでみると、
とんでもない!(^^)v そいつは今年初となるニイジマトラカミキリであった。
これはラッキ〜〜〜!
ニイジマトラカミキリ
今年初というだけでなく、地元で採っていなかったので採りたかった一匹なんだよね!
ということでありがたく頂く。(^^)v
その後、静かに待っていると、再び見たことあるカミキリが姿をあらわした。
スローモーションに見える私にとってはこいつを捕まえるのも容易であった(← うそ)
ナガバカミキリ
こいつは先日初採集したのだが、私の管理が悪かったせいで、フニャフニャになり、
標本にならなかった。よって、こいつもありがたくいただくとした。(^^)v
こうして、じっと待つのも悪くないかもしれない。(^o^)/
そんなことを考えてさらに待ちつづけると、
細い木の枝の裏側に何かがいることに気づいた。
明らかに水色っぽい気がする。
「間違いない!るりぼし☆」(^o^)
それは既に手を伸ばせば届くところにいる。
今度は写真なんぞとっている余裕もない。一発勝負にかけるのみ!
素手ですばやくその影を抑える。
「よし!」
手の中に動く感触がある。
しっかり捕まえたことを確認して、木の裏から手をだしてみると、
「きたーーーーーー!」
ルリボシカミキリ
「やった(>_<)!今日はお前さんを採るために来たんだよ!」
手の中には水色のルリボシカミキリがジタバタとしていた。
前回から考えると3度目の正直で採れたことになる。
「いいねぇ〜〜〜。カラーリングがすばらしい!このヒゲもすばらしい!」
背景が採った材です。
拡大
ケースにしまうときに、同じケースに入っていたニイジマトラカミキリに逃げられそうになったが、
何とか無事に閉まって、ようやく一息。
「ふーーーー!」「やったよな!?俺・やったよな!?」
と自分に聞いてみた(笑)
ケースを見るとルリボシがちゃんと入っている。ニイジマトラも入ってる。(^_^;)
只今の時刻13時5分。先日逃した時間とほぼ一緒だ!
まだ追加個体が来るかも知れない。そう期待して、さらに待ってみる。
10分後・・・
1匹採れれば十分だ!移動・移動!(^_^;)(^_^;)
その後、車に戻って、温くなったお茶を飲む。「(>_<)ッツ、 (^o^)カ〜〜〜〜〜! うまい!」
達成感が、その温いお茶をよりおいしくさせる。
次なるポイント・・・
こんなところで
アカハナ・ヨツスジ・エグリトラといつもの奴らを順調に見つけていく。
ウスイロトラカミキリもいました!
逃げられた?カミキリ!(茶色のボディーが一瞬見えた)ビロウドカミキリ?
次の材場まで行く途中、ちょいと撮影会
ヤナギにつくアカアシのペア
次なる場所は先日(050801)来たときに材が無くなってがっかりした場所(以前050716に行った、じいちゃんの仕事場)。
期待せずに行ったのだが、予想外にも再び多くの材がつまれてあった。
今回はほとんど飛来してきていなかったが、今後、これらの材がじいちゃんの手によって割られたときに、再び虫たちが飛来するであろう!!楽しみである。
最後にもう一度・・・
さて、そろそろルリボシをつかまえてから、1時間は経っただろうか? そろそろ戻ってみようかな?
そう思って、現場に戻る。
果たして、追加個体は得られるかな???
と調子にのって15分ほど粘って見るが、ニイジマもルリボシも来てくれませんでした。(^_^;)
しかし、今日の私の心には溢れんばかりのゆとりがあり、快くその場を離れ、早い時間ではあるが帰途についた。
帰り道、携帯電話の電波が届くところに来ると、まずは兄に電話!
「やったよ!あの山の下りカーブのあの材が落ちてるところの右手の切り開かれた場所にいた!」と伝えた。これだけで兄はすぐにピンポイントの場所を理解した。
さすが何度も足を運んでいる場所だ!(^o^)
本日も忘れられない採集行の一つとなりました。
結果
カタシロゴマフカミキリ