051126


甲虫の姿が見られなくなった今日このごろ。唯一姿が見られるテントウムシが、何処からともなく大量に集まってきて、あちらこちらで集団越冬の準備を始めている。
そんななか、私は家の中で、自分の採集記を読み返しながら考える。。。

「ん〜〜〜〜!何かやり忘れている気がする。。。」

「!」

「そうだ!カッコウメダカカミキリだ!」

カッコウメダカカミキリ・・・

今年、カッコウメダカが特定のサクラの木の葉の裏についている様子を多く目にした。
そのサクラには蔓が巻きついていた。そして横にはソダが山のように積まれていた。

果して、カッコウメダカは何処から来たのか???

それを調べたいと思っていたんだった! このカミキリ種に関しては、以外と情報も少なく、知りたい!という気持ちを以前から抱いていた。

この季節、幼虫なのか?成虫なのか?はたまた卵なのか? そして、あそこに沸いていたカッコウメダカはどこから発生したのか?

よし、調べてみようじゃないの!(^o^)/


プチ採集開始・・・

車に乗って、たったの10分で目的地(カッコウポイントに到着)

 こんな県道の横にそのポイントはあります。

 左上に見える木が気になる木

真ん中のコンモリとした部分にソダ場があったのだが、そこは完全に草に覆われてしまっていた。夏の間、楽しませてもらった材場もカビが生えてます。

 

材中には、少なくともエグリトラ、キイロトラ、ホタルカミキリの幼虫はいるな(^_^;)

さてさて、問題の木は???

 すごい蔓が巻きついております。

 サクラの木を眺めても、小さなテントウムシのみ。

サクラの木には脱出口らしきものはない・・・それに対して

巻きついている蔓(どうやらアケビのようである)には・・・

 穴が見えます。(画面中央)

無数に開いているぞ!しかも数mmのサイズであり、ちょうどカッコウメダカが出てくるのに
ほどよいサイズと思われる。

ちなみにアケビの蔓は、その所々にコブ状の形態を持つという特徴があるらしいのでアケビで間違いないだろう。

 蔓の穴(^^)

期待しちゃいます!

 パキパキ

斧は必要ないらしい(^_^;)
割り出すと、すぐに食痕が現れた。

 誰の食べ後でしょう???

そう思って、さらに、爪を立ててパキパキ蔓を割っていると、

横で、同様に割っていた兄が叫んだ。

「いた!」

「ビンゴ〜〜!」間違いない(^^)v

 カッコウメダカカミキリ

成虫が姿を現してくれた。こいつは、どうやら蔓の中で成虫で越冬する個体のようだね!(^^)
竹材採集(ベニ&ハイイロヤハズ)以外では初の材採集ということになる(蔓も材だよね???)。

ん〜〜〜〜!この季節にカミキリ成虫に出会えるとは(^^)(^^)(^^) 感無量(^o^)/

 どうやら蔓の芯に入っていた模様。

それにしても、こいつは小さいな〜!カッコウメダカのなかでもかなり小さい方であろう!

さらに、割ってみると、今度は私が、

「またいたぞ!さっきよりデカイかも(^^)v」

 今度も芯に入っていました。

1分後ぐらいに、ゆっくりと動き出し、外に歩き出した。

 今度のは元気です(^o^)/

 ん〜!ベストショット!

お!なにやら、となりの木にも穴の空いたアケビの蔓があるようです。

 「こっちにもあるぞ〜!」

そちらの蔓も少しだけパキパキしてみる。

 「お!なんか食痕がモゴモゴ動いているぞ!」

はい〜〜〜〜〜〜〜〜〜!

  食痕  芯  芯部から出てきたカッコウ

こいつを含めて、結局、約1mほどの蔓から3匹の成虫が出てきた。
家を出発してからまだ、1時間も経っていないのに、色んなことが分かった濃厚な時間であった。
まだまだ、いくらでも穴の空いた蔓はあるが、これ以上採っても仕方ないので、引き上げるとしましょう(^o^)/

カッコウメダカカミキリ・・・

その小ささと、滑稽な姿は見れば見るほど味がでてくる種である。
夏に見かけた奴らは、この蔓から出てきて、蔓が寄生しているサクラの葉を利用していたのだろう。
2つの植物を上手に利用した賢いカミキリムシである。(^。^)y-.。o○
おそらく、この種を採るには、冬場に穴の空いたアケビの蔓の芯部を探す。。。ことが有効な手段と思われる。私の町にもアケビはあちらこちらに無造作に生えている。。。こんどから少し注意して探してみよう。。。


結果

カッコウメダカカミキリ