060812


お盆!・・・

いよいよお盆休み。うれしいうれしい4連休(^^)v。
さて、この連休中にやりたいことは・・・?

1 灯火でヨコヤマに出会う。
2 今年もルリボシに出会う。
3 秋のカミキリを探す。(下見も含む)
4 県内未採集種を狙う。(1を含む)
 *いずれも県内での話

で、初日は?
夕方から雨が降るかもしれないらしい。。。(=ふらないかもしれない positive thinking)

朝は、家の裏庭に鳥の巣を見つけた。細い枝と枝の間にうまいことその巣は造られており、その中にはどうやらヒナがいるらしい。横の枝をちょいとどかして、巣を覗き込むと、ヒナが三匹大きな口を開けてピィピィ囀(さえず)るではありませんか。
なかなか、微笑ましい光景を朝から見ることができました。
今日は何かいいことがあるかな???(笑)

16.jpg 裏庭鳥の巣現場


まずはクワガッタン・・・

呼吸器系が弱っている兄を助手席に乗せ、ひとまず、昼頃に家を出る。
本日の予定は夜の灯火でヨコヤマ狙いなのは決まっているけど、明るいうちはどこに行こうか???
高速は混みそうだから、高速を使わない場所へ行ってみよう。
と、いうことでクワガタ・カミキリ採集で毎度お世話になっているポイントへ向かう。
で、到着5分前から大粒の雨が降り始める。(+o+)

「まじかよ!天気め!」

この一帯には、魅力的なカミキリも多種いるはずなのだが、本日は気温も低く、雨のため、

「やっぱ、こういう日はクワガタでしょ!」

と、目標を一つに絞ってクワガタを探すことにした。
到着したころには、本降り(^_^;)
あいにく傘が1本しかないため、弱っている兄は車内で休み、私が樹液の様子をみにいくことにした。 
先ず最初のエリア・・・ミヤマクワガタ・スジクワガタ・コクワガタが少々ずつ。
ん〜?気温のせいなのか(^_^;)? 雨のせいなのか(^_^;)? 昨晩採集人が入ったからなのか(^_^;)?
予想以上にクワガタの数が少ない。
少し車で移動し、他の採集人が99.9%入らないポイントを見てみる。

「・・・いない (・_・)」 

こりゃ、おそらく気温のせいだと思われる。
気がつけば、雨が上がって、若干晴れ間も見え始めた。通り雨だったのかな???

さらに車を移動させ、ちょっと高いところに登ってみる。 
最近このポイントには来てなかった気がする。樹液のようすはどうなっているんでしょう???
「うん!樹液はでている!」
「けどカナブンしかいない・・・」
とりあえず、見える範囲の全ての樹液についている様子はないので、何本かの木を蹴飛ばしてみる・・・。
ドスン  「・・・(シーン)」
ドスン  「・・・」
ドスン  「・・・」
ドスン  「パチ・パチ!!」
来た! 音のする方に目をやると、なかなかグッドなサイズのミヤマ2♂がひっくり返ってバタバタとしている。
「結構でかいぞ!70は無いけど!」
大きい方は68 mmと、今期ではmaxとなる記録であった。

17.jpg う〜ん、満足。

この山での採集はこの大きなミヤマクワガタ個体を採れた時点で終了することにした。


お次はカミキリ・・・

クワガタ採集を楽しんだ後は、夜に向けて一気に大きく場所移動を試みる。
道中、兄の体調はみるみる悪化しているようだ。

「ひとまず休む・・・」

そういい残し、深い眠りへと入っていった。

途中「ドラッグストア」に寄って、胆、肺、等に聞く薬を購入し、
「コンビニ」にて食料を買い込み、再び目的地を目指す。
で、到着。

15.jpg 快晴なり(^o^)/

到着と同時に、兄が薬を飲む
「まじ〜〜(=まずい)!」
まるで、超神水(ドラゴンボールでカリン様が持ってたマズイ水)を飲み干すかのように、30 mlの小ビンを一気に飲み干した。
「オェ!・・・オェ!」(ToT)
よし!
車を停めて、少し山を登る。
ところが、兄は30M登るぐらいで、息が苦しくなったのか?立ち止まってしまった。
大丈夫かよおい!?(^_^;)
どうも、超神水は効かなかったらしく、山登りは厳しいらしい。
すぐに下り道に入るので、そこまで100才のおじいちゃんが歩くスピードで歩を進めていた。
下り坂になると、若干その速度はあがり、80才のおじいちゃんが歩くスピードになっていた。。。(^_^;)
途中、兄が気になるブナの立ち枯れや、倒木をみつけると、それを私が見回る。そんな調子で探していく。
普段よりゆっくり歩いてみると、意外と立ち枯れ、倒木が多いことに驚かされた。
カミキリの姿は無いけどね!(^_^;)

きっと、気温とおてんと様があれば、魅力的なカミキリ種がついているんだろうに・・・
そんなことを想像しながら、ブナの立ち枯れを見上げる。

4.jpg 

倒木には、僅かながらのカミキリムシたちが集まってきておりました。

3.jpg こんなところには

2.jpg トゲバカミキリ

1.jpg タテスジゴマフカミキリ

それから、ウスイロトラカミキリ・・・。
ん〜、ショボい。(^_^;)

惨敗モードで車に戻り、山の裏手に回る。
既に疲れ果てた兄を車に残し、私一人で、山の中へ。

14.jpg

急斜面を平行に進んでいく。やはりブナがポツポツと見られる。
何も入っていないムシ容器を斜面に落としてしまい、数メートル斜面下の木に引っかかって止まった。その木も半分枯れてるので一応ルッキングしてみると、
ヒゲの影が見えた。
「未採集種だといいな〜」なんて期待をしながら、慌てて、その影を押さえる。
目に近づけてみると、

「小バネだ! ネキ? まさか〜! ただのコバネです。(^_^;)」

7.jpg コバネカミキリ

まぁ、そんなもんだろう。(^_^;)(^_^;)

気合いを入れ直して、再び散策するも全く成果があがらず。
しぶしぶ車に引き返すと、車中では兄が爆睡中。。。(まじ、大丈夫かよ!)


灯火採集・・・

「そろそろ、準備しようか〜!」といって、兄を起こし、灯火の準備へとりかかる。
20分ほどかけて準備をし、まだ暗くなるまでには1時間弱ほどの時間がある。
よって、私も車中で休憩タイム(-_-)zzz
ラジオ(プロ野球)を聞きながら、目を瞑って時が過ぎるのを待つ。
19時ごろふと気づく。よし!雨風なし!月もなし!
あと30分もしたら開始しよう!
本来ヨコヤマは遅い時間帯のほうが飛んで来やすいという話を聞いたことはある。
しかし、早い時間に来ないということは聞いたことはない。

薬と睡眠が効いているのか?少し、元気になった兄と
「今日は来そうな予感(ヨコヤマが)」
などと、調子のよい話を進める。
この春に発電機を購入して、この山で灯火を張るのは今回で4回目である。
条件としては今日が一番ムシが飛ぶ日・・・な気がする。
で、結局30分待てずに、19時20分に開始!

9.jpg「ブロロロロロ・・・・・」

というエンジン音とともに灯りが灯される。
「さぁ、来い!ヨコヤマさん。」
当たり前のように、蛾、コガネ系が白いシートに飛来してくる。
いつも通り!
開始間もなく、ノコギリカミキリが飛来してきた。
いつも通り!
その後、全くカミキリが飛んでこない。
そして、再び弱っていく兄 (^_^;)

「少し、灯りの向き変えてみるか?」

ということで、2つの灯りのうち1つの向きを変えてみる。

すると10分後ぐらいだったろうか?
白いシートの上辺をカミキリが歩く様子が兄の視界に入ったようだ。
「なんだコレ?」
兄よりも6cm背が低い私には見えない高さ・・・(^・^) 何カミキリ??? ワクワク 0(^^)
で、兄が押さえた個体を明るいところで見てみると、
「クロ(カミキリ)ではない! サビでもない。」
そこで、私が期待を込めて、

「ツシマムナクボじゃないか?」

と言ってみた。
もしそうだとすれば、県内ではかなり貴重なカミキリといえるであろう。
しかし、答えは違ったみたい(^_^;)

13.jpg オオクロカミキリでした。(^^)v

でも、これも県内で採ろうとすると簡単にはいかない種であり、もちろん我々にとっても自己初となる種である。
ということで、109種目は、オオクロカミキリということになりました。やったね!!!(^^)v

6.jpg ケース内にて撮影

「よし、これで、キリの良い110種目はヨコヤマだな!」

灯りの向きを変えて良かった〜!という気持ちと、自己初種に満足した気持ちで、次なるカミキリを待つ。

カミキリを待つ。
カミキリを待つ。
カミキリが来ない。
カミキリが来ない。

時刻は9時を回った。
始めてから1時間40分くらいたっただろうか???
飛んできたカミキリはノコギリ1、オオクロ1。
そりゃ〜、オオクロは嬉しいけどさ〜、さみしすぎるんでない?(^_^;)


遂に現るヨコヤマ・・・

9時20分を回ったくらいであろうか?
「完全に甲虫が来なくなったな!向きまた変えてみる?」
そういった矢先であった。。。

「カミキリだ!」

という兄の声。
で、弱っているはずの兄が5mほど離れているところから、走り出す。と同時に、

「あれ、ヨコヤマだよ!」

と言うではないか。

そんな離れている所から、飛翔個体を見て解るはずがないと思ったのだが、私は、
「うそ!?」
と、完全に兄を信じてその1秒後を追って白いシートに向かう。
私が見つけたとき、そのカミキリはシーツを挟んでいる洗濯バサミに着地していた。

「間違いない!ヨコヤマだ!ヨコヤマだ!ヨコヤマだ!」(^・^)

慌てて、掴もうとする私に対し、

「待ってくれ!写真撮ってからだ!」

と兄に言われ、慌てて手を引っ込める。掴むのをもどかしくじっと堪える私・・・(お預けされた犬みたい!)

すると、カメラを準備するよりも早く、ヨコヤマが羽を広げ始めるではありませんか。飛んでっちゃうよ〜(+o+)!
やばい!と思ったが、ほとんど飛ばずに、30cmほど横に移動した位置に再び着地してくれた。そして、上へ向かって歩いていく。

「あ〜!上がっていっちゃう〜(ToT)」

それでも、兄はカメラを準備している。

「はやく〜(>_<)」
ついにシーツの上端まで来てしまった。やばい!と思った瞬間!
その時点で、兄も撮影を諦めたのか、ひとまずキャッチ・・・。
正確な時間は覚えていないが、見つけてからこの間20〜30秒くらいだろうか?

それはそれは長〜〜〜〜〜〜〜〜〜く感じる時間であった。

ようやくキャッチして、ほっと一安心。
手にしたヨコヤマさんは黒地にシルバー色の模様が入った、正に美麗種中の美麗種でした。
灯りを反射するボディーは宝石のような輝きを見せ、壮大な宇宙にもみえる模様であり、気品あふれておりました。

「ついに!ついに!来た!やった〜。よっしゃ〜・・・・」

と、いう単純明快な言葉と、ガッツポーズと笑顔 で、喜びを表現してみました。

11.jpg ヨコヤマヒゲナガカミキリ

発電機を購入した大きな目的の1つが達成した瞬間でした。
で、改めて撮影会開始・・・

12.jpg

このサイズと、色合い、形の全てが「気品」を感じさせます。コレまで県内で会ってきた109種のカミキリの中で、
最も美しいといっても過言ではありません。

2匹目を待つこと、20分。
結局、2匹目は現れず。 しかし、心に余裕を持って撤収。(兄もだいぶ弱ってきたし)

思い返してみれば、本日の灯火で、飛んできたカミキリムシはたったの3匹。うち2匹が自己初でありさらにそのうち1匹が狙っていたヨコヤマであったのだ。ラッキーだったのだろう。 ちなみにクワガタはゼロ(コクワ、アカアシすら飛来なし)。

感動をかみしめながら帰りの長い長い道のりを辿る。
もちろん兄は横で熟睡。大丈夫か〜(^・^)????

また、1生忘れられない時間を体験することができた。 ブナ林の大自然に感謝!

最後にもう一度・・・載せちゃっていいですか?

10.jpg うっとり!


結果

コバネカミキリ

オオクロカミキリ

ヨコヤマヒゲナガカミキリ