採集履歴

“2003年 寸暇を惜しんで行っとけ!” 編(7)



03.08.31
(Sun) 曇り時々小雨 Hill 「2003年8月、静かに終了…」 
                                                                                                  

シーン…
庭の桜に張り付いているアブラゼミ達には、いつもの活気がない。
それもその筈だ。
昨日に引き続き、今日はまた一段と涼しいからだ。
気温は24℃弱である。
しかも、時折小雨がぱらつく空模様。

梅雨明けが遅れたせいもあるが
やはり今夏は「冷夏であった。」 と、言わざるを得ないようだ…(^-^;

これでは大した成果も上げられまいが、2003年8月も今日で最後ゆえ、採集に出かけておきたい。
目的は、昨日(03.08.30)日没寸前に見つけた「Grs柳」地帯の様子を、明るい内に再チェックする事だ。


〜 いきなり一番星☆ 〜


 12:30、家を出て直ぐに2t車のアートトラックを発見した。
さすがは常陸の國である・笑。
ややや?荷台のサイドに描かれたあのペイントは!?
間違いない!
勢狼會の看板車、「悪太郎丸」の荷台に取り付けられていた物だ!
お目にかかるのは、私が中学3年生の時以来である…。
リアは観音開きなので、悪太郎丸のあおりに描かれていた
馬に跨る侍のペイントは装着していない模様だ。

とりあえず、懐かしい見事なペイントに魅せられて、後を着いていく…(^-^;
数百メートル行くと、赤信号で停車したので
早速車を降りて、そのトラックのオーナーにペイントの撮影許可を願い出た。
すると、即OKの返事を頂き、交差点角地の駐車場に入ってもらった。
とても気さくで親切なオーナーであった♪

聞いた所、本日は日曜であるが、これから携わる建築現場の下見に来たのだという。
遠い所からご苦労様です☆


シンプルな飾りの三菱キャンター…ニックはない。

初めて見たのは15年程前の中学時代…

この車に引き継がれながら「
活きていた」のですか。

「マッドペインターズ(麻渡)」のサイン☆


しかし、このマッドペインターズの手による龍のペイント…久々に見た!
今や当たり前となったエアブラシによるペイントだが
15年程前は、他に類を見ないもので
実に画期的なものであった。
そして「本物」は今だ色褪せてはいなかった…。

ただやはり、この2面の龍のペイントは、リアの侍のペイントとセットになって、より輝きを増していたし
かつ、悪太郎丸のカラーに大変マッチしていたものだけに
もう2度とあの名車の勇姿を見られないのかと思う気持ちも含め
少々わびしい感じがした…。

兎にも角にも、この見事なペイントがいつまでも大切に引き継がれていく事をファンは願っています☆


〜 A川 〜


 いきなり話が脱線してしまいました…(^-^;
まずは、ここの所行きつけのポイント「A川」へ到着。
今日もクワカブはお留守の様だ…
この陽気ではねぇ…。
とりあえず、昨日リリースし忘れたミヤップ4♂4♀、8頭とさようなら…
一番大きな1♂は残しておこう。
沢山子孫を残して下さい☆


沢山子孫を残して下さい☆



〜 水浸し 〜


 お次は「水浸し」…。
数頭のクワカブが見られたが
やはり普段よりも、ぐっと少ないようだ。
ミヤップに関しては、高所に1♀のみであった。
あえて採集はせずに写真を撮って移動しよう…

曇り空の中、かつ逆光で暗いですが見えますでしょうか!?


あそこにミヤップの♀がいるのですよ…

何処にいるか分かりますか〜???



〜 柳帯へ 〜


 昨日の柳採集に気をよくした事もあってか
先日(03.08.17)、父親と採集に赴いた際に発見しておいた
崖下の別の柳帯へも降り立ってみる事にした。
遠目で眺めても相当の湿地帯である事が分かる…。


あそこへ行ってみたいのです…


崖があまりにも急なので
一端は少々移動して、容易に降りて行ける付近の清流際から、現場に攻め込もうとした…。
しかし、少しずつ川の水深が増し、水面が長靴の丈ギリギリに…
あえなく撤退…(^-^;


川伝いに攻め込もうとしましたが、この後断念しました…。


仕方ない、回り道は諦めよう…。
再び崖の上に立って、眼下を見下ろした。

…と、そんな時、相棒にアクシデントが発生!
相棒は、以前毛虫か何かの毒毛が絡み付き、ひどいかゆみに襲われたジャンパーを
洗濯もせずに本日再び着用していた。
過去の災難を完全に忘れていた模様だ( →相変わらず現在(いま)しか見えない男である…(^-^; )
当然のごとく同じかゆみに見舞われ、体調不良まで引き起こし
一時休戦…

よって私が代表で現場へ降り立ち、その模様を実況中継する事にした。
崖の表面は細かい岩で形成され、大変滑りやすかったが
しっかり足場を築いてゆけば、何とか降りて行く事ができた。

湿地帯の地盤は、睨んだ通り相当緩く、分岐した小川を渡って数メートル先の柳帯へ辿り着くには
ごく限られたルートを選択せねばならなかった。

柳帯の中は湿度が高く、柳自体もそこそこの数と太さがあった。
陽気の悪さもあってか、残念ながらクワガタは見当たらなかったが
樹液には、かろうじて3頭のカナブンが付いていた。
しかし
「あぁ、ここはいるねぇ☆」
…と、容易に予測でき、今後に期待が持てる場所となった♪



Grs柳


 さて昨日、日没直前に3♂4♀のミヤップを採集した「Grs柳」にいよいよ到着だ☆
さすがに昨日の今日であり、ミヤップはお留守の様であった…
しかし、それはあくまで昨日チェックした柳帯の中心部での話である。

本日は明るい内に、未チェックの外周部へ着目してみよう。
ぬかるみに気を付けながら、林の外へ出て行こうとすると、その寸前
振動によって落ちてきたミヤップの♀を確認できた。
更に林の周囲を少しずつ見渡してゆくと
砂地に生えた柳の上部にコブを発見…こちらは小さいながらも♂であった♪
う〜む…ここの林は全体的に、ノコノコが薄いミヤップワールドの様だ☆



下側のやや太い柳の枝にコブが見えますね☆

本日唯一の「ミヤマクワガタLucanus maculife moratus)♂」でした♪


本日は柳帯の外、内の一通りを見渡して、気持ちに収まりがついた☆
余りにも気温が低いため
クワガタのみならず、ムシ自体の活動が相当鈍いようだから…今回はこれにて閉幕としましょう。



〜 後記 〜

 実家に帰宅したのは17:00。
移動も含めて5時間弱の本当に短い採集行であった。
しかし、やり残していた気になるポイントの再チェックを無事に終えることができ
一安心である…(^-^;

これで8月も終了。
あっと言う間ではあったが、土壇場でいい発見が沢山できたと思う。
終盤戦はもっぱら某山にはまっていた。

9月に突入し、これからは週末毎に、夏らしさが一段と遠のいて行くのだろうが
まだ×2、マイギネスサイズを更新するチャンスはあるはずだ。
もう暫くこの周辺へ足を運びたいと思う…。

さぁ千葉へ戻ってきた。
新しい学期がスタートする…次の週末までは一時休戦としよう。


主な確認種 〜

●クワガタムシ科
 ミヤマクワガタ  : 1
2♀♀



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