採集履歴

“2004年 お友達とお出かけ” 編(1)



04.07.20
(Tue) 晴れ Hill 「今夏一の暑さの中で、お魚とムシ採り」 
                                                                                                  

 昨晩、仕事からの帰り道
思いつきで電話をかけて
友人のMさんと採集に出かける約束をした。

“では明日11時、お迎えに伺います!”

Mさんは、私と同じ町内にお住まいの虫友である☆


〜 Mさんち 〜


 私のアパートから、数百メートルしか離れていないにも関わらず
訪問するのは、実はこれが初めて。

庭の敷地を跨ぐと、いきなりビックリさせられてしまった…(@_@)

住居の前には、池?水槽?が作られている。
完全に部屋の床下部まで続いている模様。。。


立派で、上品な錦鯉が沢山泳いでます...。


この建物の床組は
いったいどんな構造をとっているのだろうか??
建築学をかじった私としてはチョビッツ気になる所だ。
更に、ふと見ると…

ややや!?

あの小屋はいったい???


これは何でしょうか???


何と、またもや錦鯉の養魚場…(@_@)


Mさん自ら建築の養魚場だそうです。


こちらは、Mさん自らの設計、建築によるものだった。
さすが、品評会に出品するだけの鯉好きである。

更に納屋の中を覗くと
大きなタライの中で、病気の錦鯉が治療を受けていた。

Mさんは、これら品のある錦鯉のみならず
いわゆる雑魚(モロコ・各種フナ・各種ドジョウなど)も大型の水槽に入れて飼育している。

なるほど、実際にそれらが群れをなして泳ぐ様子を眺めてみると
銀色に輝く照り返しがとても綺麗だ。

そんな訳で、本日は、この様な淡水性の小魚をターゲットに入れる事になった。
トランクの中に、タライと大きなビニール袋、網を入れて、いざ出発♪

それにしても、今日はシャレにならない位、暑くなりそうな気配である。
灼熱の太陽が本当に眩しい。



〜 細道 〜


 目的地を目指して、国道を延々と北上したが
余りにも道が混んでおり時間がかかりすぎたので
途中から高速移動を試みた。。。

時は金なり、である。

さすが高速道路、あっと言う間に目的地付近まで辿り着く事ができた。
さぁ、どんどん動いていこう。
今日はやる事が沢山あるぞ!

当然夜はクワガタを探しに行く予定なので
まずは昼の内に、その下見をしておこう。

早速、最近行きつけのポイント「細道」へ …14:00。

あらら!?

昼真っから、いるわいるわ…(^-^;
もはや下見に来たという状況とは言えないぐらい、既に
ミヤップが沢山いた☆


ミヤマクワガタ Lucanus maculife moratus MOTSCHULSKY, 1861 :♂

ミヤマクワガタ Lucanus maculife moratus MOTSCHULSKY, 1861 :♀


このポイントだけで、5♂5♀、計10頭を樹液上で確認。
出だし快調といった所である。
ただし、大型の個体はいなかったので
この子達はそっとこの場へ残して立ち去る事にした。



〜 Oポイントで魚採り 〜


 その後も幾つかのミヤップポイントにより道してから(他は全てボーズ)
ポイント「O」付近へ移動して
早くもオレンジ色のコンビニで水分補給をした。

だって… とてつもなく暑いんだもん…(*_*)

あまりにも暑すぎて、笑けてくる程だ。
後程ニュースで知った事だが、本日は今年最高の暑さだったとか…(^-^;
ただでさえ猛暑の今夏…
なるほどねぇ…。

暫く車のエアコンで涼みながら、ポイント「O」付近を散策した。
「Oクヌギ並木」を走ってみると
ストッキングにバナナを入れたトラップが仕掛けてある光景や
カブトが樹液に夢中になっている様子が見受けられた。

ほんと、“夏まっさかり” って感じ。

さぁ、そろそろ水場を求めて彷徨ってみよう。

幾つかのポイントに寄り道しながら
以前、コオイムシなどを採集した事がある水田横の用水路に辿り着いた。
ここならドジョウなどの小魚は確実である。

早速、Mさんと2人で小川に網を入れてみた。


Mさんはここで…

私はこの辺で腰を下ろしてみました。


すると、一すくい目から、多数の小魚が入ってきた♪
水路が細いので、簡単に捕まえる事ができる。
圧倒的に各種ドジョウの類が多かったが
モロコ(クチボソ)やコブナ類も沢山捕れた。

以下の様な小さな関には、特に沢山泳いでいる。


こんな澱みには沢山泳いでいます。


しかし、直ぐに岩場の隙間に逃げ込んでしまうので
逆に捕るのは難しいかも。。。

その他
コオイムシタイコウチ等の水棲半翅類の2齢もかなり沢山見受けられた。
シマゲンも沢山いたので
一頭だけ混ぜてみる・笑


シマゲンが泳いでいるのが分かりますか???


最終的に60匹程捕った小魚は
Mさんが持参した大きなビニール袋に入れて
口を縛り
さらにそれをもう一枚のビニール袋で包んで
タライに収め車のトランクに積んだ。

話によれば、これに酸素の素があれば完璧だったという。
ジュワ〜!っとあぶくが出てくるやつ…
よく、金魚屋さんが使っているアレだ。

何だかんだと私も夢中になってしまい
ここでは2時間程を費やしてしまった。
いやぁ、なかなか楽しかったですな〜♪



〜 アクシデント発生... 〜


 カーブのコンビニで再び水分補給した後
陽が暮れるまでの1時間程を潰すため
相棒から聞いていた新しいポイントを目指して山道を彷徨ってみた。

初めてのフィールドへ突入していく時は、いつだってワクワクするものだ♪

しかし、これもありがちなパターンだったが
突入後、あっと言う間に道が悪く、細くなり
これ以上の前進がきつくなってしまった。
せっかくの散策だったが
他に行かねばならない場所もあるので
仕方がない…Uタ〜ンしよう。。。

そう思って、車を切り返そうとすると…

ズゴゴッ!

うわ〜〜、何とまぁ悲痛な音だこと…
確実にアクシデント発生の予感…(^-^;

慌てて車を降りて見てみると、フロントバンパーがずれ落ち
幾つかのビスが外れてしまっていた。
道端に落ちていた、でっかい岩に引っ掛けてしまったのだ。

私の車の車高は結構低い。。。

何とかUターンはできたのだが
残りのビスで、パンパーはかろうじて付いていたものの
前輪フェンダー裏側のカバーが外れてしまっており、地面やタイヤにこするので
車を走らせるたびに、ウィ〜ン!…と、気持ちの悪い音を立てやがる。。。

せっかくここまでノリノリの状況で来たのだが、いきなり不安要因を抱えてしまった。

ウィ〜〜ン、ウィ〜〜ン!

が一向に止んでくれない。
まぁ、普通の走行に支障はないのだろうが、とても気になる…(^-^;
それに、帰り道、高速移動中にバンパーが吹っ飛んじゃったらどうしよう。。。

いずれにせよ、凸凹した道は、丁寧に行くべきだろう。

どんな状況であれ、このままムシ採りをやめる訳にはいかないので
恐る恐るアクセルを踏みながら、夜の部へ移行する事にした…(^-^;



〜 夜のミヤップチェック☆ 〜


 で、まずは昼間一度チェックしたポイント「細道」へ。。。
どうやら先程のミヤップ達とは随分顔ぶれが変わっている様で
中型の個体が増えていた。
そして相変わらず、いっぱいいた!


ミヤマクワガタ Lucanus maculife moratus MOTSCHULSKY, 1861 :♂


ミヤマクワガタ Lucanus maculife moratus MOTSCHULSKY, 1861 :1♂2♀


ポイント「水浸し」では
得体の知れない広葉樹にキックしてみると
沢山の甲虫の落下音の中に、2頭のミヤップが混じっていた。

一頭はMさんのズボンの裾にくっついておった…(^-^;

サイズは64.0mm、なかなか大きな個体である。


ミヤマクワガタ Lucanus maculife moratus MOTSCHULSKY, 1861 :♂


その後、「ガラスクヌギ」にても1♂を確認し
本日は何と、19頭のミヤップに出逢う事ができた♪



〜 灯下! 〜


 それでは、灯下も回ってみよう。
当然いつものポイント、「Sきょく」だ。
さすが日中暑かっただけあって
ムシの飛来度は抜群だった。


ムシがワンワン飛んできます。


早速、Mさんお目当てのタガメを発見♪
今宵もしっかり飛んでいる様だ。


おっ!? 何か見付けましたか??

タガメ Lethocerus deyrollei VUILLEFROY, 1864


私の方は、ポイント「がらくた」に場所を変え
無数のムシ達の中からカミキリの姿を探したのだが…


キマダラミヤマカミキリ Aeolesthes chrysothrix chrysothrix BATES, 1873


アオスジカミキリ Xystrocera globosa OLIVER, 1795


ミヤマカミキリ Massicus raddei BLESSIG, 1872


キマダラミヤマアオスジミヤマウスバサビナガゴマフ…などなど、よくお会いする方々ばかりで
未採集種の発見はなかった。

う〜ん、残念…(^-^;

“灯下に甘んじて、待ってばかりいてはいけませんなぁ〜” …と、言う事か (^.^ゞ
そのうち、竹材なんかを割る機会を作る事にしよう。。。

ともかく、本日も沢山のミヤップの快活な姿を拝む事ができたし
Mさんも、小魚にタガメと、目的は充分に達成できた様なので
最後にポイント「石2」の主の家の横を確認して
一連の採集行を閉幕する事にした。



〜 楽しい×2、帰り道 〜


 帰り道は予定通り高速に乗りつつも
時速90km以下という安全運転。
当然、一番左側の車線をひたすら走った。

それもこれも、フロントバンパーが外れる事を恐れたためである。
まぁ、下道を走るよりはずっと早いだろう… (^.^ゞ

そんな中、途中で寄り道して
某インター付近で相棒と合流し
先日(2004.07.19)採集したというス〜ジ〜の大歯型を受け取って来た。
なるほど〜、これはでかそうだぞ!
確実にギネスサイズの更新であろう。

またMさんからは、錦鯉の生態や品評会に関する貴重な話を沢山聞かせて頂いて
楽しく千葉まで戻ってくる事ができた♪ …0:20。

千葉へ到着後、先ずはMさん宅へ寄り道し
本日捕らえた小魚を大型水槽に移す様子を拝見させて頂いた。

さすが、ワイルドもの(?)
みんな元気に生きていた☆
酸素を入れないで来たので、少々不安だったが
良かった良かった。


全部生きてますね♪

本当にお疲れ様でした…(^-^; > 魚くん


私は先程のス〜ジ〜にノギスをあててみる。

うおおぉ、33.5mmもあるやん!!

本日の採集行における私の戦利品は特にになかったのだが
このス〜ジ〜を手にできただけでかなりご機嫌であった♪

う〜ん、実に素敵な顎だ。。。


スジクワガタ Dorcus striatipennis MOTSCHULSKY,1861 :♂33.5mm



〜 後記 〜

 愛しの我が家へは、1:10に到着。。。
前日のふとした思いつきから始まった採集行だったが
Mさんからは、「また機会があれば行きましょう!」と言っていただけたし
本当に良かったと思う。

アクシデントを発生させてしまい、一時は随分とご心配をかけましたが
何とか無事に生還できましたね…(^-^;
兎にも角にも、猛暑の中、ご苦労様でした☆

PS :車の修理は、仲の良い近所のお友達に甘えて、タダ同然でやってもらっちゃいました♪


〜 主な確認種 〜


●水生半翅類 : カメムシ目コオイムシ科
 タガメ
●カミキリ亜科
 アオスジカミキリ
 キマダラミヤマカミキリ
 ミヤマカミキリ
●クワガタムシ科
 ノコギリクワガタ 1n
 ミヤマクワガタ 111♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂ 8♀♀♀♀♀♀♀♀





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