採集履歴

“2004年 猛暑のさなかムシ採り” 編(7)



04.08.21
(Sat) 曇り Mt〜Hill 「忘れ物を採りに」 
                                                                                                  

 さてさて、もはや我々の間では恒例となった土曜日の採集にでかける事にしよう。
今週も、最近通いつけの山を目指すが、前回訪れた時に忘れてきてしまった
シラホシカミキリをゲットできれば嬉しい。

“あれは、綺麗なカミキリだった。”

それで終わらす訳にはいかない。
11:30きっかりに、自宅を出発した。


〜 今日もパチパチをチェック 〜


 13:00、山の頂付近へやってきた。
山地生のヤナギもどんどん見えてくる。

うむ、当然今日もやっておかねばなるまい。
アカアシクワガタ50.0mm越えの願いを込めて、お決まりのヤナギを キ〜ック!
すると…

パチパチパチパチ!☆

おや?今日は少なめだねぇ〜。
4頭程のアカアシクワガタが落下してきた。


確認できたのは3♂1♀


いつもなら、軽く10頭は越える所なのだが…。
ちょっと拍子抜けしてしまった。

ん!? (@_@)

しかしよく見れば、その内の一頭(上掲載写真左下)が結構でかそうだぞ!
遂に50.0mmいったかな!?
と感じ、早速車内でノギス測定してみると…

う〜ん、残念...
どんな測り方をしても、49.5mm…(^-^;
もう一歩であった。

更によく見れば、これまでに随分とヤナギの枝をかじってきた様で
アゴ先端の内歯が極端にすり減り
左後脚の爪は欠けていた。

立派な個体だったのになぁ〜
実にもったいない。

しかし、これまで見てきた中では最大級の個体である事は間違いないので
遠慮なく採集させていただこう。
まずは本日のボーズを回避できた☆



〜 忘れ物、あっさりゲット♪ 〜


 途中で、時折ブナが見える沢や…





ポイント「小鳥屋」の他
ヤナギが群生する橋のたもとで、やはりアカアシクワガタを確認しつつ…


アカアシクワガタDorcus rubrofemoratus:VOLLENHOVEN, 1865)♂


遂に、前回忘れ物をした林道へやってきた。
周囲には、綺麗な渓流を挟んで様々な山地生の広葉樹が生えている。
果たして無事に見付ける事ができるだろうか?
早速手頃な材置き場で、その姿を探してみる。


ここで探してみましょう...。


材置き場のチェック、これは地味な様で本当に楽しい採集法だ。
何と言っても、多くの種類が行けるし
突如、目の前に見た事もない綺麗なカミキリが飛来した時などは
まさに興奮のるつぼである。

ぶっちゃけ、向こう(カミキリの方)からやってきてくれるのも楽でいい…(^ ^ゞ
我々の様な初心者向きである。

で、到着して2〜3分後

ん!?

あれあれ??
ひょっとして、もう見付けちゃったのかな???


ややや!?

シラホシカミキリGlenea relicta relicta:PASCOE, 1868


うぉーっ!! ラッキ〜☆彡

前回は、見失ってからどんなに頑張っても見付ける事ができなかった
この小っさい小っさいフトカミキリ亜科を
いともあっさりと発見してしまった♪

前回は悲しいピンボケ写真を撮影した後に、なおかつ飛ばれてしまったが
本日はしっかりと撮影、そしてキャッチ☆

おーっし、とりあえず目標達成!
良かった×2。。。

な〜んて安心していた矢先…

えっ?


なんと…

また!?

そしてもう一丁!!


こんな調子で
次々と、未採集種を追加してしまった♪
これで来た甲斐があったと言えよう!

う〜ん、改めて見てもやはりこのシラホシカミキリ
黒と茶色、白の配色がとても美しいカミキリだ☆

それにしても、今日は他のカミキリとは一切出逢わないな…
2週間前のこの辺りは、わんさかカミキリが湧いていた筈なのに
今日はシラホシの日だったのだろうか???



〜 ヤナギのクワガタ 〜


 当然、クワガタは繰り返しチェックして行こう。
ノコノコが湧いているヤナギ帯の中へ潜入すると…


にんじん にんじん

そしてまたにんじんです。


いるわいるわ…
けれど殆どが写真の様に “にんじん” だった…(^-^;
いつも、大型個体を期待して来てるんだけどなぁ〜。

とは言え、この湿地帯ではノコノコ10♂1♀、アカアシ3♂を確認できて
割と楽しかった。

更に少々標高を落とせば…


むむ!あれに見えるは…?


ミヤップもいる♪


ミヤマクワガタLucanus maculife moratusMOTSCHULSKY, 1861):♂64.0mm


捕虫網で難なくたぐり寄せてから
ミヤップ好きの相棒の手の上で撮影。
この辺りの個体は、頭部の突起が著しく隆起しているから
実に格好いい☆

このミヤップの採集をきっかけに
昨年(03.09.14)見付けておいた近くのボコボコクヌギポイントを思い出し
立ち寄ってみる事にした。


今年は来るタイミングを見失ってました...。


しかし残念。。。
既に樹液は乾いている模様。

明らかに今年付いたのであろうと思われる
樹液焼けの跡が確認できた。

もうちょっと早く来ておけば良かったかなぁ…
すっかりここの存在を忘れていた。
不覚である。



〜 郷のミヤップは健在 〜


 最後にミヤップの郷へ。。。
お盆を過ぎたせいか、採集人と出くわす事もなく
「犬屋2」、「A川」、「ガラスクヌギ」…の各ポイントで、沢山のミヤップ(10♂2♀)を確認できた♪


 

  

 

  ミヤマクワガタLucanus maculife moratusMOTSCHULSKY, 1861


本日も採集したくなる様な大型のミヤップには出逢えなかったが
これだけ沢山いてくれると
正直嬉しい。

やはり私は相棒同様、ミヤマクワガタ好きの様である。

本日は、しっかりと忘れ物を採ってくる事ができたし
仕上げには、ミヤップの健在振りを確認して安心する事ができたので
大変ご機嫌な帰路につく事ができた。

道中のカーラジオからは桑田投手の172勝目の吉報も入ったものだから、尚更である☆



〜 後記 〜

 21:40、帰宅。
本日は、心残りだった忘れ物を採りに行って
難なくそれを見付けてくる事ができ
とてもラッキ〜☆彡な一日であった♪

ふむふむ、綺麗なだけでなく
顔もなかなか可愛いな…。


シラホシカミキリGlenea relicta relicta:PASCOE, 1868


最近は、カミキリ小型種の標本造りもライフワークとなっている。

また、沢山のクワガタが元気に闊歩する姿を眺めてくる事ができ楽しかった。
これは何度経験しても飽きる事がない。
特に、郷のミヤップの復活振りは、とても嬉しかった。
いるべき役者が揃っている事…
やはり自然体が一番安心できるみたい…(^-^;


〜 主な確認種 〜


●フトカミキリ亜科
 シラホシカミキリ
●クワガタムシ科(アカアシ1♂49.5mmを除き、全てリリース)
 アカアシクワガタ 11♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂ 4♀♀♀♀
 ノコギリクワガタ 11♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂ 2♀♀
 ミヤマクワガタ 11♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂ 2♀♀





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