採集履歴

“2008年 ラスト・スパート” 編 (12)



08.06.07
Sat) Mt 「新境地を訪ねて」 
                                                                                                  

今回は、これまでの流れを大事にしながらも
少しだけ新たな世界を覗いてみたいと思います。



昨夜は 2時間睡眠でしたが
懲りずに登りたいと思います。


行って来ます... @ 11:32



トップバッターはこの子でした。
今日は、ミヤマの方です。
昨年採集しているので、そっとしておきましょう。。


ミヤマドウボソカミキリ
Pseudocalamobius montanus
HAYASHI, 1951



綺麗ですよね... トンボも良いです!


@ 11:52



沢筋には、ヤブデマリの花が。。
チャイロヒメハナ、ニセヨコモンヒメハナ、トゲヒゲトラなどが見られました。



@ 12:34



踏み跡を辿っていくと、折れた若木上をトガリバが這っていました。


トガリバアカネトラカミキリ
Anaglyptus niponensis
BATES, 1884



チェックを入れている陽だまりの一つです。
今日は曇ってますけどね... (^ ^;;


中央下に yasu... @ 13:29



写真で見る以上に、斜面は急で危険です。
イヌブナの根部に腰を下ろし、暫し痙攣した両脚を休めました。


@ 14:05



ふと根部には、こんなものが。。
これは、どっちやろう。。

ブヨ×2 に腐っていたため、持ち帰ることができませんでした。


あえなく スルー。。



ここのブナには、久しぶりにお目にかかります。


@ 14:15



斜面を直登するのは、かなりキツイです。


@ 14:20



3つ目の沢筋から、何とか尾根筋に上がりました。


尾根筋からの景色 @ 14:32



とりあえず、ここで更に休憩を入れました。
定期的な給水とエネルギー補給は、重要です。
倒木の上に腰を下ろせば、最近マイ・ブームのナガクチキ類が見られました♪


さて今回は、いつもの尾根筋を逆方向へ辿ってみたいと思います。

20分ほど歩けば... あぁ、懐かしい場所に出ました。。
ここは、昨年の 8月に重い灯火機材を担いで上がってきた

伐採跡地の一つです。


@ 14:57



そして、更に移動します。。
当時は、こんな所でライトアップしていたのです。


@ 15:05



下方は、この様な感じ。。


もう一度 トライするのも アリかもしれません。



尚も突き進めば、モミの立枯れがありました。
周辺を漁れば、おそらく何かしらはいるでしょう。


@ 15:23



おお!アオオサではないですか。
根部の落ち葉の中に潜んでいました。
この地における本種は個体数が少ないので嬉しい限りです。
過去に一度採り逃がした経緯があるため、ラッキーでした。



キタアオオサムシ
Ohomopterus insulicola kita
I
SHIKAWA et UJIIE, 2000



で、何故か樹皮下にはアカアシクワガタが。。


アカアシクワガタの☆



ヤマザクラ、コナラ、シデ類に混じって、直径60cm程の若ブナも散見されます。
おそらく、二次林でしょう。

次第に、斜面に挟まれた尾根筋が非常に狭くなりました。


両斜面から光が射し込みます。 @ 15:30



一続きの自然環境に、境界線はありません。


@ 15:41



未知の尾根筋を、約 1時間程辿ってみましたが
帰路を心配して折り返すことにしました。

もと来た経路を突き進む中、一度は大火災にあった山林を望みます。


我が故郷の一面です。 @ 16:08



勿論、良きムシとの出逢いもありました。

太さ 8cm程の、なんて事のない立枯れでは
がっしりとしがみついていた、こんなムシを見かけています。

黒化型のクチキクシヒゲムシです。
本種は、生態があまり明らかにされていません。。
これはラッキーでした。


クチキクシヒゲムシ
Sandalus segnis
LEWIS, 1887




〜 後記 〜


マイ・カーの元へ戻る際に、何度も尻餅をつきながら もう一冒険しましたが
何とか無事に帰宅しました。。19:47。

一連の行程により、今後に向けて、新たな目標が少しだけ見えた気がします。
もう時間もありませんし、どこまでできるかわかりませんが... (^ ^ヾ

マイペースで、再びゆっくり歩いていきたいと思います。

PS: 結局、この日も採集したムシの同定作業で朝 5:00を迎えてしまいました... (^ ^ヾ


〜 主な確認種

●オサムシ科 Carabidae - ●ナガクチキムシ科 Melandryidae - ●オトシブミ科 Attelabidae
 ツクバクロオサムシ  セアカナガクチキ  ヒメコブオトシブミ
 キタアオオサムシ ●ゴミムシダマシ科 Tenebrionidae  コブルリオトシブミ
●クシヒゲムシ科 Rhipiceridae  ミツノゴミムシダマシ ●ゾウムシ科 Curculionidae
 クチキクシヒゲムシ ●ハムシ科 Chrysomelidae  アイノカツオゾウムシ
●ナガハナノミ科 Ptilodactylidae   リンゴコフキハムシ  ホホジロアシナガゾウムシ
 エダヒゲナガハナノミ  ムツキボシハムシ ●カミキリムシ科 Cerambycidae
●コメツキムシ科 Elateridae  アオカメノコハムシ  トガリバアカネトラカミキリ
 メスグロベニコメツキ  イチモンジカメノコハムシ  タテスジゴマフカミキリ
 オオアカコメツキ ●ヒゲナガゾウムシ科 Anthribidae  ミヤマドウボソカミキリ
●ヒラタムシ科 Cucujidae  シロヒゲナガゾウムシ
 ベニヒラタムシ  カオジロヒゲナガゾウムシ
●テントウムシ科 Coccinellidae  キマダラヒゲナガゾウムシ
 オオニジュウヤホシテントウ  クロフヒゲナガゾウムシ


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