採集履歴

“2009年 R地区調査” 編 (26)



09.12.06
Sun) Plateau 「機が訪れたときに...」 
                                                                                                  

昨晩は、新横浜から津田沼@借家を経由して 夜中の 3:00過ぎに実家へ帰宅しました... (^ ^ヾ
で、寝たのは 4:40 。。 体力的に、出撃はちょっと難あり... だったのですけど
先週 yana さんから頂いたアドバイスを、どうしても我がR地区で活かしてみたくなり
のこ×2 と、昼前から出かけることにしました。
(決して急ぐ必要はないのですが... (^ ^ヾ)

先週は...
yana さんの手ほどきを受けて、セアカオサムシの越冬状況を 初めて目の当たりにすることができました。
既に記した通り、この上ない感動の出逢いでした。 (→ No.228 09.11.281頭の重み ”)

が... 早速 その経験を今後に繋げなければなりません。
「近隣地区調査編」を掲げた理由を含め、何もかもをわかっている yana さんは
“是非、次はR地区でも。” というあたたかい言葉を以って送り出してくれましたからね。。m(_ _)m

今の私にとっては、良いムシを採集して満足することだけが目的ではありません。
むしろ、ムシの存在を通して見えてくる 様々な背景に、最も興味が湧くのです。
調査を続けた末に 何かが見えてきたとき...
それが少しでも、愛すべき茨城県における甲虫ファウナの解明に繋がれば
幸せなことだと思います。

ただ... 最終的に それを実現する場は、例え些細な事でも
この様な web上では全く意味がありませんので...
慎んで、然るべき場へご報告致します... m(_ _)m

いずれにせよ... どんなときでも情熱を抱えながら “ みちくさ ” をしていきたいです... (^ ^ヾ



とりあえず、毎朝のノルマだけはこなし
食事を済ませて出かけることにしました。

今回は南下せずに、北上です。
とは言っても、狭いR地区内での話になりますけどね☆


遅めのスタートです。



いつものパターン(谷津田の周辺)ではなく、台地上を巡っていきます。


ごっついクヌギですね。。
どこから来たのでしょう??



近所にお住まいの知人から とある情報を耳にして
序盤は、沿岸部へ逸れてみたのですが...


茨城ならではの看板です。。(^ ^;;



どうも違う気がします... (^ ^;;

気を取り直し、前回のポイントから 少しでも距離が近いエリアを
眺めていくことにしました。

まずは “ おさらい ” をしたいので
似たようなシチュエーションを目指すべきでしょう。。

これまでの散策の履歴を振り返れば、心当たりの場所も幾つかあります。

寝不足だったせいか、ちょっと クラ〜っと来てしまい...
コンビニで、コーヒーや栄養ドリンクに甘えたりしながら ゆっくり歩を進めました... (^ ^ヾ


目指してきた エリア内に入り、“ あちら側 ” と “ こちら側 ” の境界付近をさまよっていると...

予想通り、ここは!と思えるような、現場にぶつかりました。


ナイスなシチュエーションです。



ただし “ こちら側 ” ではなく、微妙に “ あちら側 ” になりますけどね... (^ ^;;
前回のポイントから 12km程 離れた場所になります。。

地盤は固くしまって、傍には程良く水源もあり、非常に魅力的です。


そして、苔ですよ...
あの時と、良く似ています。



先週同様、苔をめくり 埋め戻す...

この作業を繰り返していくと...



おお 〜♪



セアカオサムシ
Hemicarabus tuberculosus
(DEJEAN et BOISDUVAL, 1829)



マジか... 出てしまいました☆
なんて運が良いのでしょう!

着眼点が間違っていなかったことに加え
初めて自分の手で見つけられたわけですから...
さすがに前回の感激とは比較にならないものの
また違った嬉しさがこみ上げてきました。。(^ ^ヾ


けれど... (^ ^;;

今回の目的は、あくまで R地区産を見つけ出すことです。

1頭見つけられただけで、もう充分でしょう! とも言えそうでしたが...

現場から 1kmも離れれば、完全に “ こちら側 ” になることを考えると
「R地区にも棲息している」 ことが ほぼ確信の域に達し
後にはひけなくなってしまいました。。(^ ^ヾ

内から湧いてくる情熱を、来週以降まで抑えておくことなど できるわけがありません。

日没の頃までには、まだ 1時間 10分ほど残されています。

久しぶりの “
機が訪れたときに... ” です。

ギリ×2 まで頑張ってみようと思いました。


で...


日没前に、急ブレーキです。



絶対にチェックを入れるべし!と思える
緩やかな傾斜地に辿り着きました。 ... 16:22。

自転車に跨りながら、縄文土器を探したり、アートトラックを追いかけていた
中〜高学時代の記憶も甦ってくる 懐かしいエリア付近になります。。



急ぎましょう!



残された時間が限られてきたので、そそくさと チェック体勢へ移りました。



いない



いない... (^ ^;;



さすがに 今回は無理なのかなぁ... (^ ^;;;



真っ暗になる寸前、そんな心境に陥りましたが...



ややや!?


!!!



よ〜っしゃぁ... (>_<)



セアカオサムシ
Hemicarabus tuberculosus
(DEJEAN et BOISDUVAL, 1829)



まさか、本当に生まれの地域で 出逢えるなんて
思ってもいませんでしたから...

天空に残された夕陽の余韻だけを浴びながら...
一人静かに震えてしまいました。。(T^T) (T^T) (T^T)


なんて嬉しい結末でしょう。。



帰り道、運転をしながら 思わず yana さんに
喜びの気持ちをメールにしました... m(_ _)m

本当に、ありがとうございました☆


何年間も、ただ 走り続けてきたわけではありません。
どんなときでも、キョロ×2 と 環境の下見は欠かしません。。
それが、功を奏したのだと思います☆



〜 後記 〜


17:30 頃に、帰宅しました。

今回は、暗くなる寸前のところで
R地区産のセアカオサムシと出逢うことができました。

あまりにも トン×2 拍子で事が運び
いささか 「でき過ぎ」 な気もしますが、素直に嬉しいです。

yana さんから頂いたアドバイスと、長年積み重ねてきた下見の数々の
双方を活かした結果となったわけですから。。

今回確認したエリアが、近隣地区調査編で注目していた
河川流域であったことも、見過ごせません。
山塊から平野部への流れに、繋がりを感じます。

今後は、そんな流れの終着点を見極めるために...
また、ある程度 距離を置いた南部 (もう一つ心当たりある別のエリア)で
本種の確認作業を 継続して行ければと思います。

何か見えましたら、あとは然るべき場所で。。



〜 主な確認種

●オサムシ科 Carabidae
 クロナガオサムシ
 セアカオサムシ


セアカオサムシ
Hemicarabus tuberculosus
(DEJEAN et BOISDUVAL, 1829)
セアカオサムシ
Hemicarabus tuberculosus
(DEJEAN et BOISDUVAL, 1829)




090710

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