調査履歴

“2011年 R地区調査” 編 (34)



11.10.13
(Fri) Plateau 「スダジイの古木めぐり その7」 
                                                                                                  

R地区の照葉樹林については、相変わらず こまめにチェックを入れています。

今回は、歯医者さんの予約時間前、45分程度での1プロットです。

前々から気になっていた、スダジイ優占の斜面林ですけど...
ちょっぴり自信があったんですよね。。

あくまで直感ですが... だんだんに、色々な傾向が見えてきています。



歯医者の予約時間まで、1時間ぐらいの ゆとりがありました。

思い切って高台に上がると、すぐに神社の鳥居が現れました。


表層から、スギや ケヤキ、ヤマザクラが見えました。



裏手に回ると、スダジイ林が。。


ここは、とても良さそうです。



谷津田際の斜面下から、高台上の境内まで スダジイの自然林が連続しています。


大小様々です。



下草が生い茂っていますけど、吹き上げ状になっています。



斜面一帯、水田の際まで連続しています。



境内は風通しが良く、太い古木が何本かありました。


根元に、材がまとめてあるようです。



集積された材の中に、径15cm程の落ち枝がありました。



そんなに古くはなさそうです。



群がる藪蚊を払いながら、チェックを入れてみると...

ありました!この扁平な羽脱孔は、ベーツヒラタのものでしょう。


羽脱孔が6ヶ所見られました。



となれば、すぐに証拠がためへ移ります。

上着はワイシャツですが、汚れないように 袖にタオルを巻いて、軍手をはめて...
樹洞の中に、休まず手を突っ込んでいきました。。

時間ギリギリまで、堆積した落ち葉や腐葉土を掻き出したとろ...

やっぱり!間違いありませんでした。

ベーツヒラタの、左の上翅です。


左上翅が 2頭分見つかりました。



ここで、制限時間いっぱいです。
これらを容器にしまい込み、歯医者へ急ぎました。

とんとん拍子で話が進みましたが、手応え充分です。



~ 後記 ~


前回 (11.09.02) のように、スダジイの立枯れはなかったものの
落ち枝から独特な羽脱孔が認められ
深い樹洞の中からは、左の上翅が2頭分掘り出されました。
本種の棲息を裏付ける、充分な証といえるでしょう。

短時間で、効率の良いプロットができました。
これからも、少しずつ本種の分布を把握していければと思います。
何となくですが、林の様相からベーツの存在感を判断できるようになってきた気がします。


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111013 今回分 110902 地区分

ベーツヒラタカミキリ

Eurypoda batesi GAHAN, 1894





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