採集履歴

“2005年 お友達とお出かけ” 編(4)



05.07.25 (Mon)
 Mt, Hill 「Exitさんとクワガタ採集」 
                                                                                                  

今回は、久しぶりにExitさんとクワガタ採集に出かける。
昨年の10月30日以来、2度目の同行だ。

「夏期のクワガタ採集を是非!」
という彼のリクエストになかなか応えられないまま
もはや、7月も残りわずかとなってしまったが
本日ようやく、約束を果たす事ができそうだ。

私はオオクワ採集人ではないけれども
こうして、あてにしてくれる人がいるのだから
大変ありがたいことである。

ミヤマ、アカアシがつく樹のイメージの把握を目的として
出かけてこよう。

朝4:00前には起き出して、しっかりトレーニングを済ませ
5:00に家を出た。


〜 久しぶり! 〜


今日は曇りのち、雨模様。
前回も、そんなんだった様な... (^-^;
しかし、行けるときに行っておかねば。。
遠距離運転になると思うけど
頑張ってね! > 我愛車


一日、よろしくね


5:40 ... 前回は10月下旬だったので、まだ朝陽は昇ってなかったが
今日は全く同じ時間、同じ場所で、すっかり朝である。


今日も天気は良くないです...。


テクテク走って3時間弱、何とか埼玉のExit邸に到着した。…8:00。

過去に2度訪れているので、行き方には結構自信があったのだが
家の付近までやって来ると
路地の中で、見事に迷ってしまった。
最終的には携帯を鳴らして、Exitさんに誘導してもらう始末。。
まぁまぁ... (^ ^ゞ そんな訳で、

「久しぶり!」

何度かメールでのやりとりはしていたが
実際に彼と会うのは前回の採集日以来である。

手際よく、トランクに荷物を積み込んで
いざ、出発した。
この滑り出しは非常に早かった☆



〜 ヤナギ採集 〜


で、目的とするクワガタがはっきりしているので
目指すポイントもおのずと決まった。

道中、ガソリンを入れたり
某国道のホームセンターで長靴を買ったり(私は忘れてしまった... (^ ^ゞ)
セイブオンで朝食を調達(安いでしょ!?)しながら
昼前に、ようやく目指してきた山の片隅へ辿り付いた。
ここまでの所要時間は2時間ぐらいだったろうか...。

まずは、とある雑木林の中で、唯一樹液が出ているクヌギの様子を見に行く。

滑りやすい土手を登っていくと
ダラダラと樹液が垂れているクヌギの樹根部に
小さいミヤップの♂が1頭とまっていた。

さすがに採集に値するほどの個体ではなかったが
ちょうどむこうから、親子連れがやって来たので
挨拶を交わしながら
そのミヤップを手渡すと、大変喜んでくれた。

もう、夏休みなんだよなぁ〜。
うちの生徒らは、今頃何をやっているんだろう。。。

小学校2年生ぐらいの子供が持っていたプラ容器の中には
ミヤップ(2♂1♀)と、数頭のス〜ジ〜、コクワちゃんが入っていた。

黙って眺めていたが、なるほど×2、うなずける内容である。

因みにこの辺は、ノコギリクワガタが全くいない。
完全に棲み分けができているエリアだ。


では次に、ヤナギの様子でも見に行こう。
こんどのエリアは、逆にノコノコのパラダイスである。
しかし、劣勢ではあるものの
Exitさんがお目当てとするミヤップも、ちゃんといるのでご安心を!

むむむ!
心配された雲行きだったが、いきなり晴れ間が見えたぞ♪



晴れました♪


しっかりと長靴を履いて、いざ出撃!


準備いいすか??


足元に注意しながら、滑りやすい土手をクリアし
とある湿地帯へ降り立った。

ゲ〜ッ... カブトだ。。。
こいつらが出てくると、一気にクワガタが減ってしまうんだよなぁ...。

夏らしい光景だが、あんまり、好きぢゃない。。


一応、夏の風景ですから...


そんな中、一本のヤナギにドスンと蹴りを入れると
ポトリとミヤマの♂が落ちてきた!
一応大歯型だが、小ぶり気味なのがちょっぴり残念。。
しかしExitさんは、この子を喜んでもらってくれた。
とりあえず、ノルマを一つ達成☆



-ミヤマクワガタ
-Lucanus maculife moratus
MOTSCHULSKY, 1861



その後、二人で手分けして、ミヤップの追加個体を狙う。

それにしても、ノコノコならいくらでもいるなぁ...。
ほれ、そこにぺあ〜。



やや!? ぺあ〜♪がいますね。。


あれは、ミヤップ。。
Exitさんも、何頭か発見したようだが
♂なら結構いるのだけれど
残念ながら♀の姿がない。
できればペアで欲しいのだが...


あれは、ミヤップです。


目の前にいたノコノコの♀を何となく撮影...。


単品はいくらでもおります。


う〜ん、やっぱり ぺあ〜♪の写真がいいなぁ〜。


クワガタの写真を撮るのは、結構好きなんです。


あっちこっちに ぺあ〜が見られる。


でも、きりがありませんね... (^ ^ゞ


当然、私には他の狙いもある。
いずれ、この湿地帯がなくなってしまうというなら
イタヤカミキリの記録はなるべく多く残しておきたい。
今日は、1♂1♀を確認できた。



-イタヤカミキリ
-Mecynippus pubicornis
BATES, 1884



せっかくなんで、同じようなヤナギ帯を、もう一ポイント見ておこう。
10km程走って、新たな現場へ辿り着いた。
いちいち長靴に履き替えるのは面倒だが
やはり備えあれだ。


もっかい履きましょう...。


今度はこんなところ。。


ちょっとうっそうとしています。。


林の中は、所狭しとヤナギの枝がはびこっていて
かがんで歩かねば、前進できない。


なかなか窮屈な、林の中でした。


しかしながら、このポイントの最も主要なヤナギが、落雷によって
倒れてしまった事にあっさりと気付き、あえなく撤収。。

う〜ん... このところ、私が知っているヤナギ帯がどんどん潰れていくなぁ〜。
悲しい。。(T^T) (T-T) (T^T)

そんな中、ス〜ジ〜のぺあ〜がポトリ×2と落ちてきた。
これもExitさんの本日のお目当ての一つ。

♂はミヤマ同様、小ぶりの大歯型。
これ以外のクワガタを見つけることはできなかったが
とりあえず、また一つノルマを達成できて良かった☆



〜 山へ 〜


続いては、山地性のヤナギを見に行こう。
ヒメオオは無理としても、アカアシが付く様子さえ見ておければ
今後のヤナギ採集のヒントにはなるに違いない。

先程のポイントから、更に1時間半程移動して、標高を500m程あげてみた。

あ... ちょっと待って!
その前に、私の方からも一つリクエスト!

カミキリ屋さんを目指す者として、材場の前をスルーする訳にはいかない。... (^ ^ゞ

ここで一息入れて、カミキリ採集を楽しんでみることにした。
当然、Exitさんも、一緒に探してくれるようだ。
ありがたい☆



Exitさん、カミキリ採集にもデビュ〜しますか!?


早速、Exitさんがヤツメカミキリを見つけて手渡してくれた。
既採集種だが、大変色鮮やかで、好きなカミキリムシである。

あぁ、何度見ても美しい...。



-ヤツメカミキリ
-Eutetrapha ocelota
BATES, 1873



とりわけ目新しいカミキリムシを獲ることはできなかったが
今回も、数多くのカミキリムシの生態を写真に収めた。
これまでに、何度も同じような事を書いてきたが
自然が生み出したムシのフォルム、造形と言うやつは
非常に精巧で、美しく、奥深い。

こちらは、ウスイロトラカミキリのぺあ〜♪



-ウスイロトラカミキリ
-Xylotrechus cuneipennis
KRAATZ, 1879



さぁ、再びクワガタ採集と行こう。
この辺りには、ヤナギがいくらでも生えているが
アカアシクワガタは、群生するヤナギの中の
ある特定の数本に集まっているという。

ヤナギの樹上を見上げながら
ゆっくり車を走らせていくと....

「あ、いた!」 と、Exitさん。

さすが〜!
私も彼の視線の先を確認したが、どうやら正解のようだ。

車を降りて、早速撮影に向かう...。


目の前に...


これもやや小ぶりだが、まぎれもなくアカアシクワガタのぺあ〜だ♪



-アカアシクワガタ
-Dorcus rubrofemoratus
VOLLENHOVEN, 1865



て〜ことは、他にもまだいるはずだ。
よくよく見ると、ほら、この通り☆


今度は、♂単品です。


この後も、何頭かのアカアシクワガタの♂を追加することができた。
ほんと、いる所には集中している。

これで無事に、ミヤマ、スジ、アカアシと、一通りのノルマを達成することができた。
ほっと一安心である。

しかし、まだ16:00だ。
時間はたっぷり残っている。

どうしようか??

Exitさんとの相談の結果
せっかくなのでミヤップのサイズアップをはかろう!
という事になった。

ならばどこへ行こうか??

ほんの数秒考えた末、一か八か、昼間彷徨っていた山へもう一度トライしてみることにした。

ミヤマの産地は、数多く知っているが
樹液事情が悪い県内において
今、この時期に、少しでも可能性があるのは
やはりあそこしかない。

そうと決まれば、全速力で下山し、下道を飛ばした。

ぶい〜ん!




〜 シビアなぁ。。 〜


まだ明るい内に、現地へ到着。

よし、時間のある限り、でっかいミヤップを探すぞ!
気合だけはかなりの物だった。... (^-^;

しかし、思い当たるポイントを方々回ってみたものの
ミヤマクワガタ自体に巡り会う事ができない。。
出逢う時には、いとも簡単に出逢えてしまうものだが
いかんせん、行く先々で、樹液はカラカラであった。

おそらく、この辺りで知っているポイントの7割は走り回ったであろう。

その内に、どこへ行っても同じだな... そう悟り始めた。
ちょっぴり諦めモード...。

ふと気が付くと
あらら?ガソリンがいつの間にか、こんなに減ってる。。
とりあえず、給油せねば。。
(私のボロ車、一応、ブイテックエンジンを積んでるので、燃料の消費が激しいのです。。)

田舎道にエネオスがあったので、そこで夜の運転に備えた。
給油後、スタンドのおばさんに、

「この辺で、お手頃な食事場所はないですか??」

と尋ねると、

「あぁ、この先左手に、美味しい蕎麦屋がありますよ!」

と教えてくれた。

ジタバタしても始まらない。
晩飯でも食べて、夜の部に賭けることにしよう☆


しかし私は、ここで大きなミスを犯してしまった。。

私は指示のあった蕎麦屋ではなく
その向かい側の定食屋を選んでしまったのだ。
単に御飯ものが食べたい。
それだけの理由からであった。

Exitさんも、OKサイン。

駐車場には車もないし、すいてていいでしょ!てな感じで
気軽に店に入った。。

しかし... 扉を開けてビックリ。。

正直、この店は色んな意味で 「え?」 って感じだった。

店員さん(たった一人のおやじさん)が、声をかけても、なかなか出てきてくれない。
店内が凄く蒸し暑く
エアコンは、節約のためか(?)、我々が入店して暫くしてからスイッチが入った。
セルフサービスの、お冷やのコップの底には白カビが...。
Exitさんはアジフライ定食、私は、カキフライ定食を注文したが
これらが出てくるまでには、相当な時間がかかった。
因みに、カキフライには完全に火が通ってなかったため、衣の裏側がまだドロッとしていた。。


今日の晩ご飯☆


もうここまで来ると、苦笑いが出てしまう。... (^-^;
まぁしかし、御飯、おかずのボリュームが結構あって
腹を満たすのには充分であった☆

結構インパクトのある食堂だったが
これも話のネタとして、よき想い出になってくれると思う。。

ごっつぁんでした〜☆


19:30、昼間回っていたポイントへ再びやって来た。

果たしてでっかいミヤップはいるだろうか???

しかし...


ゴキジェットに囲まれる、ノコノコのぺあ〜♪


相変わらずクワガタは沢山いるが
どこを探しても、見つからず...。


高いところに、ミヤップのぺあ〜♪ でも、♂は小っちゃいですね...。


かろうじて見つけたミヤップは、3♂♂♂ 2♀♀で、皆小粒ぞろいだった。。
う〜ん、いないねぇ〜。
しきりにそんな言葉が出ていた。。
残念、現実は厳しい。... (^-^;

こればかりは、運なんだよねぇ。。

とりあえず、まだ♀をゲットしてなかったので、ありがたく頂戴していくことにした。
これで、各クワガタをペアでゲットしたことになる。

その後も、幾つかの灯下を見回ったが全く駄目であった。。

時刻は、21:45。
さて、そろそろ諦めて帰路につこうか。。

Exitさんは、一通り楽しんで納得できたそうなので
今日の所は、これでお開きと言うことになった。

こうやって回っていれば
きっといつの日か、ごっついミヤップに出逢えるだろう☆彡


ここからは、楽しいおしゃべりを交えながら、長い×2国道を走り続ける事になった。

道中の話題で一番驚いたのは
Exitさんが、終電で下車したと言う某駅から、自宅までのベラボーに長い距離を
テク×2と歩いて帰ったという話だ。

実際に、道中そのコースの一部を私も運転したのだが
時速50〜60km程でコンスタントに走り続け、Exit邸に到着するまでには、少なくとも20分以上かかった。

Exitさんは、歩き始めたのは良いものの、シビアな現実に気付き
途中で嫌になったそうだが、後戻りはできず
何時間もかけて、最後まで歩き続けたという。。

スイマーとして、レースに参加しゴールを目指したり
練習で、毎日×2に何kmも泳いでいた時代があった我々にとって
こういった話は大変共感できるものであった。... (^-^;

まぁ、そんな会話を楽しみつつ、23:45、無事にExit邸へ。。
うぉ〜、凄い雨!
トランクから、素早く荷物を下ろし
彼との別れを告げた。。

今日は、昨年の様に、日中降られなくてラッキ〜☆彡だったよね... (^-^;
一日どうもお疲様でした!


さぁ〜て、もう一頑張りだぞぉ!
私のおうちは、もっと×2先なのだ〜☆... (^-^;

日付が変わり、1:00を回った頃、まだ運転中にExitさんからメールが入った。

「これを活かして、これから○○など、埼玉でのポイントを探してみたくなりました。」

そうですか!嬉しいですよ。
ありがとうございます♪



〜 後記 〜

1:15、私も無事に帰宅。
今日は、久しぶりに大学時代の後輩であるExitさんとの採集行となった。
気が付けば、AM 5:15 〜 AM 1:14 まで
下道のみを 594km 走っていた。。いやいや、我ながら頑張ったものだ。
何気に今夏、一日中クワガタを探したのは初である。

なんとか、ミヤマ♂のサイズアップを狙いたいところだったが
今年の貧困な樹液事情の中で
ヤナギ帯へ降りねばクワガタを探せない現状は
とてもシビアであった。
本日回ったポイント以外にも、まだまだ有力な候補地は沢山残っていたが
多分、どこへ行っても結果は同じであっただろう。

逆に、ヤナギってのは凄いなぁ〜なんて
つくづく感心させられてしまった。
そんなポイントも、じきになくなってしまうんだろうな...。
開発によるものだから、諦めもつくか...。

しかし、イタヤも採れなくなっちゃうってのは正直痛い。

Exitさんは、低湿地、および高山帯のヤナギ、クヌギやコナラの雑木林など
色々なシチュエーションで
ミヤマ、スジ、アカアシの各ペアを採集する事ができ
一通りの目的を果たせたそうで、私としても一安心である。
いつか是非、地元埼玉でヒメオオや、ごっついミヤマクワガタを採ってください!
カミキリを採るのも面白いかもよ〜☆


※後日、Exitさんからヒメオオ採集の喜びを綴ったメールを頂きました。
地元埼玉産ではありませんが、初挑戦で、見事にゲッツ!おめでとうございます。
内容は → こちら




※採集記目次へ