調査履歴

“2012年 R地区調査” 編 (47)



12.04.
17 Plateau 「見直し・開拓調査 + 幼虫観察 その6」 
                                                                                                  

No.274 12.03.12 12.03.15  “ 見直し・開拓調査 + 幼虫観察 その4

・・・で、トゲヒゲトビイロカミキリの死骸@腹部 が出たことにより
長らく予想していた R地区における棲息事実が、ほぼ明確になりました。

残された課題は、5-6月の羽化脱出期までに、いかに棲息事実を北へ延ばせるか...
それが R地区 在来型の種であることを 少しでも証明するためにできる
せめてもの努力となります。

前日(16日) に引き続き、この日も早々に仕事から解放されたため
以前から目をつけていたポイントへ みちくさ しながら帰宅しました。



前日に訪れた小学校付近には、台地上に 広大な畑地があります。
そして... そんな台地上に迫る斜面緑地は、スギを交えた常緑照葉樹林です。




タブノキの大樹が連立していますね。。
思わず見上げてしまいます。




林床には、シロダモです。




畑地際を延々と歩きながら、カミキリムシに加害されている材を探しました。




林縁は陽当たりが良いので、樹々はすくすくと育ち... そしてダメージも受けます。

すっかり枯れ果ててしまったスギの若木を見つけました。

縦横無尽に走る食痕と、羽化脱出孔が見えます。
プロットはできませんが、ヒメスギカミキリもいるようですね。





片隅には、切り落とされた枝が寄せ集められていました。




ここで見つけた、一番の太枝@タブノキです。




樹皮下には、バッチリ食痕も走っています。

これはいい!




もしこの中に幼虫が入っていれば、前回の死骸確認地点より
およそ 20km程も北上したことになります。

楽しみです。



〜 後記 〜


帰宅後、材を飼育箱に収納するため 堅い枝を切断したところ
いきなり幼虫が現れました。

顔を見る限り、カミキリ亜科であることは間違いなさそうですが
明らかに別種のようです。 いかにも トラっぽい...


う〜ん... どうなることやら。。


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追記。

タブノキ材の経過をみたところ...
上掲した写真の幼虫は キイロトラカミキリと判明しました。

しかしながら、12.05.28 〜 05.30 の 3日間で
本命のトゲヒゲトビイロカミキリ 1♂2♀が羽化脱出しました!

3市に跨り、実家付近にまで棲息事実が認められたので
これは本当に嬉しかったですね。下の写真は、第1号の♀です。
この段階 ( 3地区のデータを以って )、月刊むしへ投稿しました。

同材からは、その後も4頭。 計7頭が出ました。


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No.273 12.02.24
 見直し・開拓調査 + 幼虫観察 その2
No.274 12.03.12 12.03.15
 “ 見直し・開拓調査 + 幼虫観察 その4

・・・に引き続き、本報の採集データは
日本の東北限記録となりましたので
月刊むし 499号に 掲載されました。
Allotraeus (Nysina) rufescens (PIC,1923)
12.05.28 羽化脱出





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