採集履歴

“2004年 猛暑のさなかムシ採り” 編(1)



04.07.10
(Sat) 曇り Hill 「楽しいぞ、クワガタ普通種の採集」 
                                                                                                  

 久々にまとめて寝た♪
トレの後は、昨晩実家へ帰宅する寸前に傷を付けてしまった車の処理。。。
後輪の上、フェンダーのあたりなのだが
近所のブロック塀でガリッとこすってしまった…(^ ^ゞ

磨いて磨いて、スプレーかけて、また磨いて…
傷がある程度目立たなくなるまで、ずっと頑張ってしまった。

相棒なら全く気にしない程度の傷なんだろうなぁ…
こんな過保護な私の車は、決して採集車などとは言えないだろう…(^-^;

そんな相棒も、目を覚まして2階から降りてきたので
一緒に朝飯を食べてから
近所の床屋さんの皆様と撮らせて頂いた写真をプリントアウトしてもらったりと…

午前中は、採集の事など忘れて実家内での余暇を満喫してしまった。。。

そんな前置きはどうだっていいか・笑

さて、本日も行ってみましょう!
相棒は、昨晩今年初のミヤップの♂を確認したそうだが
私もそろそろ見ておきたいところである。


〜 樹液採集 〜


 昼過ぎに出発。 気温は29℃。
連日常に30℃を上回っていたので、今日は何となく涼しく感じた。
しかし空は曇っていて、夜の部も期待できそうである。

 まずは前回同様、最近気になっている「細道」方面へミヤップを探しに向かう。。。

相棒の採集専用車を山道へ強引に駐車して、周囲の雑木林をルッキングしてみた。
すると… おっ!

小高い山の斜面に生えていた若い樹に、わずかな樹液が出ており
そこに小型のドルクスが3頭程みえるぞ。。。
あれ、ス〜ジ〜じゃないかな?


おっ!?

どこにいるか分かりますか…(^-^;


なかなか立派な大歯型の♂と、2♀の自然体な光景だったので
バッチリと撮影させて頂いた☆


スジクワガタDorcus striatipennisMOTSCHULSKY, 1861


とにかく、土手を登る際、彼らがポロッと落ちないでくれていて良かった…(^-^;


それにしても、今年は猛暑だけあって
梅雨時の雨量も少なかったせいか
全体的に樹液の出が少ない模様。
暑けりゃいいって物でもないみたいですねぇ…(^-^;

そんな訳で、かすかな樹液を求めてクワガタ君達は必死でした。。。


スジクワガタDorcus striatipennisMOTSCHULSKY, 1861):♀


とりあえず、細道ではミヤップを確認する事ができなかった。
ただし、相棒が通直な二股のコナラの下で胸部を発見。 もう7月、当然動いてはいるだろう。

 次いで、「犬屋2」に足を運んでみるも、先程のス〜ジ〜と同じ状況…笑


ノコギリクワガタProsopocoilus inclinatusMOTSCHULSKY, 1857):♂


 なかなかいないね〜ミヤップは。。。
ならば、04.02.01など幾度か訪れている湿地帯へ。
ここは崖下の河原沿いに柳が群生しているポイントだが
我々は「水浸し柳」と読んでいる。(毎度毎度、適当な名付け方で恥ずかしい限りです...)

私は長靴を履いていなかったので
車に戻って靴を履き替えるのがめんどくさい事もあり、このフィールドに降り立つ事を断念…(^-^;

崖の上で待っていると、すぐに相棒がでかいノコノコを発見したと言って藪の中から出てきた!
下方から、こっちへ向かって右手のノコノコを見せている様だが、あんな遠い所から見えるはずもない。
早く、見せてくれ〜!


おお!大物が採れた様です。


崖を登ってきた相棒から、早速見せてもらうと
なるほど、なかなか立派な個体であった。
サイズは65.0mm。
これは、お持ち帰りとしよう。
またもミヤップではなかったがとても嬉しい♪


ノコギリクワガタProsopocoilus inclinatusMOTSCHULSKY, 1857:♂65.0mm


 「水浸し柳」での大型ノコノコGETに気をよくしたため
次の柳ポイント、「ガラス柳」では私も車を降りる段階で長靴に履き替え
滑りやすい土手に気をつけながら湿地帯へ降り立ってみた。


私も長靴を履いて、蒸し暑い湿地帯へ降りてみました。


しかしながら
う〜ん残念、ニンジンのみだった。

ミヤップ
ノコノコ
もともと個体数の差はあれど、この辺りではミヤップの方がやや出現が遅い模様。

しかし、ここは夏の後半に必ずミヤップが集約する場所だと思っている。
気長に待っていよう。
いつの日か70mmオーバーのミヤップを是非地元から採集してみたい☆


 「ガラス柳」からやや標高を上げ、「ガラスクヌギ」へ。
昨年(03.08.30)発見し、「山道入口」と名付けておいた場所だ…(^-^;
ホント適当である。

やや樹液のにじんだコナラが真っ先に目に付いたので、その根元を掘ってみると…


根元をガサガサやる相棒です。。。


おおっと、ようやくミヤップの♀が登場!
私にとっては今年初のミヤマクワガタとのご対面となった♪
久しぶりじゃのう☆
少々小ぶりだが、いっぱい卵を産んでくだされよ!


ミヤマクワガタLucanus maculife moratusMOTSCHULSKY, 1861):♀


また、周囲には大胆な樹皮めくれ(とは言ってもやや人工的な感じだなぁ…)があり
この気候条件下にしては、いっぱい樹液を出していた。


人工的に樹皮がはがされている模様です。。。


スズメバチンを始め、クワガタもコクワちゃんス〜ジ〜がいっぱい隙間に入り込んでいる。
また様子を見に来よう。。。



〜 暫し散策 〜


 夜の部まで中途半端に時間があったので
過去に軽く流してきた某山の中を再度見直しておく事にした。

相変わらずこの山の林道は荒廃しきっていたが、さすが採集専用車のハンドルを握る相棒である。。。
ズンガラズンガラと車に傷が付く事などお構いなしに、険しい道を乗り越えて行った…(^-^;

目をつけておいたクヌギなども何本かあったのだが
期待した割に、そこで確認できたのは極小のス〜ジ〜ぐらいだった。

とは言え、クワガタを採集する雰囲気としては100点に近い自然環境だったのではなかろうか!?


樹皮下を覗く相棒です…


まぁ採れても採れなくても、知らない山奥を彷徨う事はワクワクして楽しいものである♪



〜 夜の部 〜


 コンビニでエネルゲン補給し、相棒は後輩の就職を携帯からお祝いした後で
遂に夜の部へ突入していく事にした。

O方面はムシがいる雰囲気がなかったので
今晩は残り時間全てを某山で費やす事にした… 18:40。

まずは昼間一度訪れた「水浸し柳」で相棒がノコノコ1ペアを発見。
よしよし、順当にクワガタが飛んできている模様。。。

その後、「水浸し」の「クワガタの実る樹」へ行ってみたが
今宵はクワガタではなく「カブトの実る樹」と化していた。
大群と言っていい彼(カブト)らの羽音は、それはもう凄まじかった…(^-^;

しかし、ドスン×2!と「実る樹」に蹴りを入れてみると、どうやら少しはクワガタも混じっていた様で
やや大きめのノコノコもパチンとアスファルト上に落ちてきた☆


ごめんなさいね、写真だけ撮らせて下さい☆


また、日中ニンジンが頭を突っ込んでいた「犬屋2」のわずかな樹液には
ノコノコのペアが入れ替わりでとまっていた。
う〜む、ノコノコはいっぱい出てきた模様… 19:30。


昼間のお客様とは違うみたいですねぇ。


 そしてそして、続く「A川」では…
おおっ、遂に来たか!?どでかいミヤップ! …がしかし、礫死体であった (T-T)

いやいやちょっと待て、よ〜く見てみればまだ生きているではないか!
どうやら轢かれて間もない様だ。
我々同様、陽が沈むのを待って、早速すぐ横にあるコナラの樹液を目指して飛んできたのだろう。。。

今年初めてのミヤップ♂とのご対面がこんな形になってしまうとは。。。
あ〜ぁ、実に悲しい限りだ。
もう少し早く駆け付けていればなぁ。。。


 これをきっかけに、その後は、久々にでっかいミヤップを採りたいという衝動にかられ、意気込んでみたが
期待の「細道:根太」はでっかいカブト…残念。
「Geiポイント」はもぬけの殻…今年は駄目みたい。
再び「ガラス柳」も駄目。

こんな具合でクワガタのヒットがとまってしまった。。。

しかし、昼間ミヤップの♀を確認した「ガラスクヌギ」へ行ってみると
小さいながらもミヤップの♂2頭が樹液に来ていた♪
これでようやく私も元気なミヤップの写真を撮影する事ができた☆


ミヤマクワガタLucanus maculife moratusMOTSCHULSKY, 1861):♂


やはり、樹液の出ている樹は強い。
でっかいミヤップは、お預けとしよう。


 制限時間が大分迫ってきたが、樹液にて一通りの普通種を確認して満足した所で
今度は灯下採集へ移行する事にした。
期待していた通り、蒸し蒸ししていて、空は真っ暗、ナイスなシチュエーションである。
ムシがいっぱい飛んできそうだ。

手っ取り早く、毎度お世話になっている「Sきょく」へ行ってみると、ワンワンとムシが飛んでいる街灯下に
いきなりタガメを確認。
昨日相棒が確認した♂に引き続き、今年11頭目となるこいつも♂であった。


タガメLethocerus deyrolli):♂


そして更によく見れば、何とまぁ、先程の♂がいた場所から40cm程隣にもう一頭の♂もおった!
ホント、この辺は沢山いる模様。。。

それにしても、今回の2♂を加えると
今年これまでに我々が確認しているタガメ12頭の内、11頭が♂だった事になる。
果たしてこれは偶然なのだろうか…(?_?)


タガメLethocerus deyrolli):♂


タガメのフィーバーはこのままでは終わらない…
この場を引き上げようとする間際、よ〜っく耳を澄ましてみると

カッカッカッカッカッ!」「カッカッカッカッカッ!

…と、ムシが鳴いている音がする。

ややや!?
以前(04.06.26タガメを確認した事がある側溝の方から聞こえてくるぞ!

まさかとは思いつつも、近付いて側溝の蓋の隙間から水面にライトをあててみた所
鳴いていたのは、やはりタガメ(本日3頭目)であった!

側溝の蓋をこじ開けて雌雄の確認だけしてみると、今度は久しぶりに♀!
ここの所の出現率から考えれば、これはある意味で貴重であった。。。

以前同じ側溝内にいた個体は♂だったので
明らかに新しくやってきた住人である。

結局今宵は「Sきょく」にて2♂1♀のタガメを確認し、今年これまでで13頭中11頭が♂だったという結果となった。


その後も各所の灯下はムシの飛来度が絶好調で
春先あれほど採るのに苦労していたシマゲン
「がらくた」や、コンビニの灯下に群れているといった面白い光景が見受けられた。


シマゲンゴロウHydaticus bowringii)♀


さてさて、そろそろ帰るとしよう。
お持ち帰りは、ノコノコの♂65.0mmだけとなったが
久々に「クワガタの樹液採集」なんぞを楽しむ事ができた♪
毎年思うが、何度やってもこれは楽しい。



〜 後記 〜

 帰宅は23:15。
急いで晩ご飯を食べ、雑用を済ませ、寝支度をした。
何故なら明日の午前中は、ひょっとすると私の将来を左右するかもしれない試験を受ける予定だからだ。
そんな訳で、日曜とは言え早起きをしなければならない。

しかしながら、本日は全く勉強せずに、余裕こいて採集を楽しんできてしまった…(^-^;
されど、持ち帰りもノコノコの♂一頭のみとはいうものの
行っておいて後悔をする様な内容ではなかったので非常に満足している☆

普通種採集を楽しめる段階に、いつまでも留まっていられる私は実に幸せ者である。
今夏も可能な限りクワガタと遊んでおきたい。
むむむ!そう言えば本日はカミキリをゲットしていないな。
次回は是非見つけたいと思う☆


〜 主な確認種 〜


●クワガタムシ科
 ノコギリクワガタ6♂♂♂♂♂♂ 3♀♀♀ (1♂、65.0mmを持ち帰り。)
 ミヤマクワガタ2♂♂ 1

●ゲンゴロウ科
 
シマゲンゴロウ : いっぱい

●水生半翅類 : カメムシ目コオイムシ科
 タガメ2♂♂ 1




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